カシオ G-SHOCKの最上位ラインである「MR-G」。職人技とハイテク技術が融合したMR-Gから、2025年の人気ランキングTOP5を紹介する。日常使いに便利なモデルから本格ダイバーズウォッチまで、幅広いモデルがランクインした。

Text by Tsubasa Nojima
[2025年12月17日公開記事]
カシオ G-SHOCK「MR-G」の人気ランキングTOP5
G-SHOCKの最高級ラインとして知られる「MR-G」。フルメタルのG-SHOCKとして1996年に誕生して以来MR-Gは、耐衝撃性はもちろん、革新的な素材使いや職人の技術を生かした仕上げ、精密な組み立てなど、高級機にふさわしい成長を遂げてきた。昨今では、日本の伝統をモチーフとしたユニークなデザインのモデルも多く登場し、国内外からも熱い注目を浴びている。
今回はそんなMR-Gより、2025年の人気TOP5を紹介する。G-SHOCKの技術の粋を集めて作り出された、傑作中の傑作がランクインした。
第5位:「MRG-B2000RG-3AJR」
日本の伝統色である「鐵色(くろがねいろ)」をテーマとしたアナログモデル。深層硬化処理とグリーンDLCコーティングによって、甲冑の素材に用いられる鉄を熱した際に見られる青緑色を表現している。ベゼルに浮かび上がった繊細な模様は、再結晶チタンによって作り出されたものであり、焼き入れされた日本刀の刃文に現れる沸(にえ)をモチーフとしている。
立体的なアナログダイアルには、ゴールドカラーのインデックスと針が配され、優れた視認性を発揮。インデックスの形状には、刀の反りをイメージした曲面が取り入れられている。ダイアルのベースと、各インダイアルには扇や屏風をモチーフとしたそれぞれ異なるパターンが施され、光の当たり具合による変化を楽しむことが可能だ。
ダイナミックな造形のケースは、チタン素材のために軽く取り回しやすいことが魅力だ。耐衝撃性と操作性を両立したクラッドガード構造を採用し、リュウズへかかる衝撃を軽減する。
バンドには、柔らかく耐久性に優れたデュラソフトバンドを採用。フォールディングバックルが装着されている。

鐵色(くろがねいろ)をテーマとしたモデル。随所に刀をモチーフとした意匠が取り入れられている。タフソーラー。フル充電時約26カ月(パワーセーブ時)。Tiケース(縦54.7×横49.8mm、厚さ16.9mm)。20気圧防水。38万5000円(税込み)。公式HPでは完売。
第4位:「MRG-B2100B-1AJR」
八角形のベゼルを特徴とする「2100」シリーズのMR-G。シンプルなオールブラックの外装が特徴だ。日本伝統技術である「木組」に着想を得たデザインが与えられており、ダイアルには凹凸と微細な穴が設けられている。この構造によって組子格子の美しい世界観を表現するとともに、ソーラー発電に必要な光を取り込むことを可能としている。
ベゼルを27のパーツに分割した外装構造も特徴だ。これによって隅々まで磨きこむことが可能となり、審美性を高めることに成功している。トップベゼルには、純チタンの約4倍の硬度と、プラチナと同等の輝きを誇るコバリオンを使用し、ケース、ケースバック、ボタン、リュウズには64チタン、バンドのコマには、純チタンの約3倍の硬度を持つDAT55Gが採用されている。
マルチガードストラクチャーによって、G-SHOCKならではの優れた耐衝撃性を備えていることも忘れてはならない。外装はDLCコーティングによって、クールなブラックに仕上げられている。
モバイルリンクや電波受信機能、タフソーラー、フルオートカレンダーなど、日常使いに便利な機能を備えていることも魅力だ。

日本の伝統技術である「木組」に着想を得たモデル。細かく分割したベゼルは、職人の手作業によって丁寧に磨きこまれている。タフソーラー。フル充電時約18カ月(パワーセーブ時)。Tiケース(縦49.5×横44.4mm、厚さ13.6mm)。20気圧防水。64万9000円(税込み)。
第3位:「MRG-B2000BG-3AJR」
第5位で登場したMRG-B2000RG-3AJRのバリエーションモデル。同じく鐵色(くろがねいろ)をテーマとしたデザインが与えられている。MRG-B2000RG-3AJRでは、再結晶チタンの模様が浮かび上がったベゼルが特徴的であったが、本作ではヘアライン仕上げのすっきりとしたベゼルが与えられている。
ダイアルは、ブラックをベースとしてグリーンのインダイアルや、ゴールドカラーのインデックスと針を組み合わせている。4時半位置には日付表示が配され、日常使いにも便利だ。
グリーンDLCコーティングが施されたチタン製のケースは、ブレスレットへと自然に繋がるデザイン。エッジの効いたシャープな造形が特徴だ。ベゼル上のビスやプッシュボタン、リュウズにはゴールドIPが施され、アクセントとなっている。ケースと同じくグリーンDLC仕上げのチタン製ブレスレットが、重厚な雰囲気を醸し出す。
タフソーラーやモバイルリンク、電波受信機能をはじめ、ストップウォッチやデュアルタイム、アラームなど、豊富な機能を搭載している。

グリーンDLC仕上げの外装を採用した、鐵色(くろがねいろ)をテーマとしたモデル。チタン製のブレスレットを装着している。タフソーラー。フル充電時約26カ月(パワーセーブ時)。Tiケース(縦54.7×横49.8mm、厚さ16.9mm)。20気圧防水。38万5000円(税込み)。公式HPでは完売。
第2位:「MRG-B5000B-1JR」
G-SHOCKの初代モデルの直系にあたる「5000」シリーズ。そのアイコニックなデザインをそのままに、チタン素材によるフルメタル化を果たしたモデルが第2位にランクイン。なお、昨年は第3位であった。樹脂モデルであれば一体成型されるベゼルは、25ものパーツに分割されている。この構造によって、ひとつひとつのパーツを細部まで磨きこむことが可能となっている。ベゼルパーツの間に緩衝体を組み込んだ、マルチガードストラクチャー構造によって、高い耐衝撃性を確保する。
ケースには64チタン、ブレスレットにはDAT55G、トップベゼルにはコバルトクロム合金であるコバリオンが採用されている。ベゼルとブレスレットにはDLCコーティングが施され、液晶周りのレッドのラインとともに、G-SHOCKらしいカラーリングに仕上がっている。プッシュボタンやケースバックに取り入れられたゴールドカラーが、さりげない特別感を添える。
タフソーラーやモバイルリンク、電波受信などのほか、ストップウォッチやワールドタイム、タイマー、アラームなど、日常使いに便利な数々の機能を搭載。

G-SHOCKを象徴する5000シリーズのMR-G。職人の手作業によって、細部まで研磨された外装が与えられている。タフソーラー。フル充電時約22カ月(パワーセーブ時)。Tiケース(縦49.4×横43.2mm、厚さ12.9mm)。20気圧防水。49万5000円(税込み)。
第1位:「MRG-BF1000RG-3AJR」
気になる第1位は、ISO規格の200m潜水用防水機能を備えたダイバーズウォッチ、「フロッグマン」のMR-Gモデル。大ぶりなケースにはチタンが採用されているため海水への耐蝕性が高く、その軽量性によって着用時に負担となりにくい。ダイビング機能を搭載しており、潜水時間の計測や水面休息時間の表示、ダイビングログの取得が可能だ。
ダイアルには、熟練職人の手塗りによって蓄光塗料がたっぷりと塗布された、大型のインデックスと時分針が組み合わされている。梨地のようなマットな質感のダイアルは、太陽光の下でも見やすい。本作は、世界最大のカエルであるゴライアスガエルをモチーフとしており、グリーンのバンドによって、ゴライアスガエルの体色を表現している。
ケースバックに取り付けられたサファイアクリスタルには、フロッグマンを象徴するカエルの姿がグリーン蒸着によってあしらわれている。サファイアクリスタルは、ムーブメントを鑑賞するためのものではなく、電波受信感度を高めるためのものだ。

世界最大のカエル、ゴライアスガエルをモチーフとしたモデル。バンドは、ラグ裏のボタンを操作することで簡単に脱着することができる。タフソーラー。フル充電時約29カ月(パワーセーブ時)。Tiケース(縦56×横49.7mm、厚さ18.6mm)。200m防水。57万2000円(税込み)。公式HPでは完売。



