TBS朝の情報番組「ラヴィット!」で絶妙な司会ぶりを発揮し、2025年の好きな司会者ランキングで1位に輝いた麒麟の川島明。お笑いコンビとして活躍する一方、特徴的な低音ボイスと知的な雰囲気で単独でも幅広く活躍する彼が選んだのは、じっくりと時を刻むA.ランゲ&ゾーネの手巻き時計だった。

Text by Yukaco Numamoto
土田貴史:編集
Edited by Takashi Tsuchida
[2026年1月25日掲載記事]
TBS朝の顔として人気を博す「ラヴィット!」
情報番組「ラヴィット!」は、TVerでの配信再生数が3年連続で1位を獲得するなど、圧倒的な人気を誇る。朝番組らしからぬ本気の企画が話題を呼び、幅広い世代の視聴者から支持を集めている。その司会を務めるのが、お笑いコンビ麒麟の川島明だ。
川島明といえば、耳に心地よい低音ボイスが特徴だが、この番組ではMCとしての手腕も高く評価されている。朝番組の常識に捉われず、笑いをできる限り活かした進行は、“日本でいちばん明るい朝番組”というコンセプトと見事に合致。視聴者はもちろん、出演者や制作スタッフも含めて、みんなが楽しみながら作り上げている空気感が画面を通して伝わってくる。
そんな番組の顔とも言える司会進行を務める川島明は、2025年の「好きな司会者ランキング」において、5年連続で首位を獲得し殿堂入りを果たしたマツコ・デラックスに代わって、新たなトップに立った。常に冷静な進行、人を傷つけない言葉選び、周囲の出演者への絶妙なフォロー、そして頭の回転の速さ——これらすべてが視聴者の心を掴んでいる。
お笑いコンビ「麒麟」——川島明の原点
1999年に結成されたお笑いコンビ麒麟は、田村裕と川島明の2人で構成される。ツカミとして田村が「どうも~」と挨拶した後、川島がマイクに口を近づけて「麒麟です」と低音の美声で名乗るスタイルは、多くの人々が記憶に残していることだろう。
第1回M-1グランプリで決勝進出を果たし、ダウンタウンの松本人志から最高評点を獲得したことが転機となり、知名度も飛躍的に向上した。まったくの無名から決勝進出を果たした2人の功績は、他の大会にも影響を与えた。前評判での評価や知名度が低く、ノーマークで決勝まで勝ち上がってきたコンビは“麒麟枠”と呼ばれるようになったというエピソードも残っている。近年、コンビで露出する機会が少ないようだが、2023年には単独トークライブを開催するなど、引き続き麒麟としての活動も行われている。
麒麟は、2007年に田村裕の著書『ホームレス中学生』が大ベストセラーとなり、莫大な収入を得たことで、格差コンビと言われるようになった。川島は“じゃない方”として、時には屈辱的な扱いを受けたこともあったと、2026年1月17日に放送されたかまいたちのバラエティ番組内で明かしている。しかし、どんな仕事にも全力で取り組む姿勢を貫いた結果、少しずつ川島も単独での仕事が増えていった。
さらに「ラヴィット!」の司会が決まってからは、状況が一変。田村裕が1カ月分だと思っていたギャラが1回分だったと知り、価値観のズレにショックを受けたというエピソードもある。コンビの中で活躍の度合いに明暗があった時期を経験しているからこそ、人の気持ちに寄り添った司会ができるのかもしれない。
川島明は、中学時代からお笑いの世界への情熱を持っていたと言われている。その夢を追い続け、相方の田村裕と出会い、1999年に麒麟を結成した。そして地道に実力を磨き、M-1グランプリでの快挙を機に、その存在感を確立していった。コンビとしての活動はもちろん、個人としての魅力も着実に高め、今では司会業でもトップの座に君臨する存在となっている。
川島 明が愛用する時計ブランドはA.ランゲ&ゾーネ
おはようございます😄
今年最後の生放送
#ラヴィット スタートです!本日は各曜日から
メンバー大集合です👍また本日夜7:00〜は
フジテレビ「国民的ヒットの祭典」も
ぜひご覧ください🙏#本日の川島
写真はたい焼きとパシャリ📷 pic.twitter.com/kYR5KChUVH— 麒麟マネージャー【公式】 (@kirin_mg_ah) December 25, 2025
川島明が着用している時計は、A.ランゲ&ゾーネの「1815アップ/ダウン」だ。A.ランゲ&ゾーネのベーシックモデルシリーズとしてリリースされた1815ファミリーに、2013年に追加された手巻きモデルである。モデル名の“1815”は、創業者フェルディナント・アドルフ・ランゲの生誕年に由来している。
搭載するムーブメントはCal.L051.2。8時位置のパワーリザーブ表示には、AUF/AB(アップ/ダウン)の文字が配され、時計の巻き上げ状況を常に思い出させてくれる親切な設計となっている。
この機構は、1879年に取得した特許に基づくもので、従来のように既存のムーブメントの上にモジュールを追加する方式ではなく、特殊設計の遊星歯車機構を用いて、ムーブメント内のわずかなスペースに直接組み込まれている点が特長だ。複数個の遊星歯車を配置することで、伝達する負荷を分担させることができ、装置全体としてより大きなトルクを伝達できる。この構造により、ムーブメントの薄型化に成功し、エレガントな雰囲気を実現している。
ダイアルには、青焼きした針、アラビア数字、そしてレイルウェイ風の分メモリといった伝統的な要素があしらわれている。パワーリザーブは約3日を実現しながらも、キャリバーの厚さはわずか4.6mmという薄型設計だ。
知的な印象を高める「1815アップ/ダウン」
川島が着用しているモデルは、Ref.234.026と思われる。ホワイトゴールドケースに収められるダイアルは、シルバー無垢製だ。
シルバー無垢材は、ラッカー塗装とは異なり、自然で上品な柔らかさを持つと同時に、深い味わいを醸し出す。A.ランゲ&ゾーネでは「サクソニア」や「ランゲ1」など多くのモデルで、このシルバー無垢材のダイアルが採用されている。
忍耐強く、じっくり物事に取り組むことができるのが川島明の強みだ。そんな彼が、ドイツ時計の伝統を受け継ぐA.ランゲ&ゾーネの時計に惹かれたのも、自然な流れなのかもしれない。
お笑い芸人としてだけでなく、名司会者としての地位を確立した川島明率いる「ラヴィット!」の長期継続とともに、知的な雰囲気を纏う彼のさらなる変貌に、今後も期待したい。

手巻き(Cal.L051.2)。29石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。18KWG(直径39mm、厚さ8.7mm)。3気圧防水。560万2300円(税込み)。



