ルイ・ヴィトンより、「エスカル」コレクションの新作5種が発表された。2014年の「エスカル ワールドタイム」を基に、2024年からコレクションとして確立されたエスカル。旅情を誘うワールドタイムやデュアルタイム、さらにはミニッツリピーターまで、同社の技術力を駆使したモデルがそろう。

Text by Tsubasa Nojima
[2026年2月21日公開記事]
ルイ・ヴィトン「エスカル」に、5種の新作が登場
旅をテーマとして、トランクをはじめとするさまざまなアイテムを展開するルイ・ヴィトン。腕時計においては、2002年に「タンブール」を発表し、徐々にそのコレクションを拡充させていった。2014年には、スイス・ジュネーブに構えるウォッチメイキングアトリエ「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」を設立。そこから生み出されるムーブメントや腕時計は、世界中の時計愛好家から熱い注目を浴びることとなる。
そんな同社は今年、「エスカル」コレクションに5つの新作を加えた。エスカルは、2014年に発表された「エスカル ワールドタイム」を基にして、2024年からラインナップに加わったコレクションであり、タンブールと並んで早くも同社の顔として認知されている。旅情を誘うワールドタイムやデュアルタイム、さらにはミニッツリピーターまで、同社の時計製造技術を駆使した傑作がそろう。
「エスカル ワールドタイム」Ref.W3PTA1

「エスカル ワールドタイム」がプラチナケースで登場。随所にブランドを象徴するデザインが与えられている。自動巻き(Cal.LFT VO12.01)。35石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約62時間。Ptケース(直径40mm、厚さ10.3mm)。50m防水。1441万円(税込み)。
2014年に発表されたワールドタイムモデルが、プラチナケースで登場。ダイアル外周のリングには、世界主要都市を表す鮮やかな24のフラッグが配されている。このフラッグは、ミニチュアペインティングの技法を用いてひとつひとつ職人の手作業で描かれたものだ。さらにその内側には、昼夜に色分けした24時間リングが取り付けられ、センターには1本の針が配されている。中央のブルーのディスクにはグレイン仕上げが施され、モノグラム・キャンバスの質感を表現している。
時刻は、12時位置の三角形のポインターと24時間リングによって時を、センターの針によって分を読み取る。同時に都市リングによって世界各地の時刻を知ることのできる、旅情あふれるデザインと機能が魅力だ。
プラチナ製のケースは、直径40mm、厚さ10.3mmと、日常的に使いやすいサイズ感。ラグをはじめ、随所にルイ・ヴィトンのミニチュアサイズのトランクをモチーフとしたディテールが与えられている。ケースバックには、サフランカラーのサファイア1石と、シリアルナンバーを刻印した18Kローズゴールド製プレートがセットされ、特別感を演出する。シースルーバックからは、18Kローズゴールド製ローターを採用した新開発のCal.LFT VO12.01を鑑賞することが可能だ。
「エスカル ワールドタイム トゥールビヨン」Ref.W3PT41

センタートゥールビヨンを搭載したエスカル ワールドタイム。都市リングには、職人の手作業によるグラン フー エナメルがあしらわれている。自動巻き(Cal.LFT VO05.01)。40石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約62時間。Ptケース(直径40mm、厚さ12.8mm)。50m防水。3646万5000円(税込み)。
エスカル ワールドタイムのデザインコードを踏襲しつつ、センタートゥールビヨンを搭載したモデル。ダイアル外周の都市リングは、グラン フー エナメルを用いて職人の手作業によって施されている。ひとつひとつの色を塗り分け、730℃~840℃の温度で5つの異なる層に40回以上の焼成を行うという工程を経て、艶やかな質感と鮮やかな発色を実現している。
中央に配されているのは、スターシェイプのモノグラム・フラワー トゥールビヨンだ。優美な曲線をたたえたキャリッジが、ゆったりと回転する様子を楽しむことができる。時刻は、エスカル ワールドタイムと同様に三角形のポインターと針によって読み取ることができる。
直径40mmのプラチナ製のケースは、複雑機構を搭載しながらも厚さ12.8mmに抑えられている。ポリッシュとブラッシュ加工を組み合わせた、メリハリの効いた仕上げが特徴だ。ケースバックには、サフランカラーのサファイア1石と、シリアルナンバーを刻印した18Kローズゴールド製プレートがセットされている。シースルーバックを採用し、内部のムーブメントを鑑賞できる。
「エスカル ツインゾーン」Ref.W3PG71

センターの4本の針によって、ふたつの異なるタイムゾーンの時刻を分単位で表示できるデュアルタイムウォッチ。太い時分針でローカルタイム、スケルトンの時分針でホームタイムを示す。自動巻き(Cal.LFT VO15.01)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約68時間。18KRGケース(直径40mm、厚さ12.52mm)。50m防水。881万1000円(税込み)。
エスカルコレクションに加わった、デュアルタイムウォッチ。センターに4本の針を備えることで、同時にふたつの異なるタイムゾーンの時刻を表示するのだ。一般的なGMTウォッチでは、第2時間帯の時を示すためのGMT針を備え、分針はホームタイムとローカルタイムで共用していたが、本作では独立した分針を与えることで、協定世界時との時差が標準外である地域を含む世界各地のタイムゾーンに合わせた設定が可能となっている。
ローカルタイムを太い時分針、ホームタイムをスケルトンの時分針で表示するため、それぞれを混同しにくいことも特徴だ。ダイアルには地球儀が刻まれ、サンバースト仕上げとサテン仕上げを組み合わせることで立体的に仕上がっている。12時位置にはデイナイト・インジケーターを配し、一目で昼夜を見分けられる。
直径40mmのケースは18Kローズゴールド製。ケースバックにはシリアルナンバーを刻印した18Kホワイトゴールド製のプレートが取り付けられ、サファイアクリスタル越しに内部のムーブメントがのぞく。
「エスカル ツインゾーン ダイヤモンド」Ref.W3PT61

合計302個のダイヤモンドをセットした、華やかなデュアルタイムウォッチ。夜空を想起させるアヴェンチュリンガラスのダイアルを採用している。自動巻き(Cal.LFT VO15.01)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約68時間。Ptケース(直径41mm、厚さ12.52mm)。50m防水。3492万5000円(税込み)。
エスカル ツインゾーンには、煌びやかな宝飾モデル「エスカル ツインゾーン ダイヤモンド」もラインナップされる。ローカルタイムを太い時分針、ホームタイムをスケルトンの時分針で表示することによって、それぞれの時刻を分単位で設定可能な画期的なデュアルタイムウォッチだ。12時位置には、昼夜を判別するためのデイナイト・インジケーターが配されている。
深いブルーのダイアルは、アヴェンチュリンガラス製。粒子状の輝きが、幻想的な夜空を想起させる。その周囲には、120個のバゲットカットダイヤモンドを敷き詰め、18Kホワイトゴールド製のインデックスを際立たせている。
プラチナ製のケースには、ベゼルの上面とミドルケース側面にバゲットカットダイヤモンド、リュウズにローズカットダイヤモンドをセットし、あらゆる角度からその輝きを楽しむことができる。ケースバックには、サフランカラーのサファイア1石と、シリアルナンバーを刻印したプラチナ製プレートが取り付けられている。
ブルーのカーフレザーストラップには、11個のバゲットカットダイヤモンドをセットしたフォールディングバックルが装着されている。
「エスカル ミニッツ・リピーター」Ref.W3PGA0

ミニッツリピーター、ジャンピングアワー、レトログラード・ミニッツを搭載したコンプリケーションウォッチ。ミニッツリピーター用のスライダーは、ラグ部分の意匠に調和したデザインに仕上げられている。手巻き(Cal.LFT SO13.01)。48石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約80時間。18KRGケース(直径40mm、厚さ12.3mm)。30m防水。5318万5000円(税込み)。
メゾンのウォッチメイキングにおけるサヴォアフェールを表現する、ミニッツリピーターモデル。ダイアル中央には職人の手作業によって施されたギヨシェ装飾が与えられ、6時位置には円形の小窓によるジャンピングアワーが配されている。8時位置から4時位置にかけて伸びるレイルウェイミニッツマーカーは、中央の18Kローズゴールド製の針と合わせて、分を読み取ることができる。分表示はレトログラード機構を採用し、針が60に到達すると、瞬時に0までジャンプする。
直径40mmのケースは、18Kローズゴールド製。ポリッシュ仕上げのベゼルが上品さをもたらしつつ、サテン仕上げのケースサイドがシャープな印象を与える。トランクの金具に着想を得たラグや八角形のリュウズなど、ルイ・ヴィトンの世界観をあしらったデザインが魅力だ。ミニッツリピーターを起動させるためのスライダーは、ラグの意匠に見事に溶け込んでいる。ベルトは、ダイアルの色味に調和したベージュのカーフレザーストラップが装着されている。
ミニッツリピーター、ジャンピングアワー、レトログラード・ミニッツを搭載したムーブメントは、シースルーバックから鑑賞することが可能だ。手巻き式のため、職人の手作業による仕上げや、ハンマーやガバナーなどの動きを存分に堪能することができる。



