時計のカレンダーを修正してはいけない時間とは本当にあるのか?/ぜんまい知恵袋〜時計の疑問に答えます〜

FEATUREぜんまい知恵袋
2020.11.17

Q:時計のカレンダーを修正すると壊れてしまう時間がある?

カレンダーを修正すると、時計が壊れる時間があると聞いたのですが、本当にそんな事はあるのでしょうか?

20218年7月8日掲載記事

A:一部のモデルでは、午後8時〜午前4時の間に注意が必要

 早送りが可能なカレンダー表示を搭載する機械式腕時計の多くには、カレンダーの早送りをすると壊れる時間帯があります。具体的には午後8時〜午前4時の間です(モデルによって違うこともありますが、多くはこの時間帯です)。

 もしこの時間帯に日付表示を修正したい場合は、リュウズで上記の時間外まで時針を進めてからカレンダーを早送りしてください。この際、カレンダーの早送りは1日前までとし、その後の調整は時分針を進めることで対応してください。これは日付表示用のディスクに印字された数字が早送りだけでは、きれいに窓枠の中心に収まらないことがあるためです。もっとも、日付が瞬時に切り替わらない機械式カレンダーの中には、日付修正禁止時間帯を持たないものもあります。

 また、日付表示を逆戻しできるムーブメントは、基本的に日付修正禁止時間帯がありません。ロレックスのGMTモデルや、グランドセイコーのGMTモデルが搭載するCal.9S86、ブライトリングのCal.01などがそういったムーブメントにあたります。

ブライトリングが2009年に発表したCal.01は、5年の年月を費やした自社開発ムーブメント。モジュラー構造による拡張性と整備性の高さに定評がある。なお、カレンダーの日付早送り機能は24時間、いつ使用してもムーブメントを損傷することがないように設計されている。ブライトリング「ナビタイマー 8 B01 クロノグラフ 43」。自動巻き(Cal.01)。47石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。18KRG(直径43mm、厚さ13.97mm)。10気圧防水。228万円(税別)。㉄ブライトリング・ジャパン ℡03-3436-0011


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