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世界最大級!2018香港ウォッチ&クロック・フェアレビュー(1/2)

バーゼルワールドを含め、波乱含みの時計見本市。その中で気を吐くのが、香港で開催される「香港ウォッチ&クロック・フェア」だ。もともとはOEM向けの小規模な展覧会だったが、年々規模を拡大。2018年度は、約830社を集める世界最大の時計見本市に成長を遂げた。

今や世界最大となった、香港ウォッチ&クロック・フェア

 香港は世界最大の時計市場であり、香港・深圳を中心としたエリアは、世界屈指の時計製造地域でもある。そんな香港時計業界の核にあるのが香港ウォッチ&クロック・フェアである。37回目のフェアは、2018年の9月4日から8日まで、香港の香港コンベンション・アンド・エキシビション・センターで開催された。主催者の公表によると、参加したバイヤーは昨年から2%増加の2万1000人。参加者数はバーゼルワールドの約5分の1だが、ほとんどがバイヤーであり、見本市としての性格がいっそう強い。

香港コンベンション・アンド・エキシビション・センターに設けられた「香港ウォッチ&クロック・フェア」の入り口。出展者数だけを言えば、バーゼルワールドを抜いて、世界最大の時計見本市となった。

 興味深いのは、参加者の顔ぶれだ。香港・中国のメーカーが一通り揃ったほか、ヨーロッパからも、セールス拡大を狙って、さまざまなメーカーが参入した。また、パッケージやボックス、ストラップといった時計に関係するアイテムを製造するメーカーや、香港・中国のOEMメーカーも数多く見かけた。併せて、期間中に事務局は、メディアや関係者向けに複数のカンファレンスを開催。メーカー任せではなく、一緒に市場を盛り上げていこうという事務局の姿勢が際立っていた。

記者に配られたプレスパス。アジアだけでなく、ヨーロッパや中東からもジャーナリストたちが集まっていた。


あるのは時計メーカーだけじゃない

 「香港ウォッチ&クロック・フェア」は、香港コンベンション・アンド・エキシビション・センターの複数のフロアに分かれている。メインは、香港や中国を中心とした時計メーカーのフロア「サロン・ド・TE」。今や香港というよりもアジアを代表する時計ブランドに成長した「メモリジン」と、中国を代表するメーカー「シーガル」が入り口にそびえる。かつては、安価というイメージの強かった2社のプロダクトだが、今や大きく変わった。それを象徴するかのように、シーガルのブースには、なんとミニッツリピーターのエボーシュが飾られていた。見た限りでいうと、仕上げの質も悪くない。

メインフロアに設けられたサロン・ド・TE。ラグジュアリーを目指す香港ウォッチ&クロック・フェアの方向性を象徴するコーナーだ。150のブランド・メーカーが集まっていた。

 ちなみに、このメインフロアには、スイスの一流ブランドが「ワールドワイドブランド・ピアッツァ」と称してブースを構えている。ただし地元リテーラーの出店であり、正式なものではない。とはいえ、このイベントをよりラグジュアリーにしようという事務局の意図は見て取れるし、来年以降は、サロン・ド・TEを香港ウォッチ&クロック・フェアから切り分けて独自のイベントにする案もあるそうだ。仮にそうなれば、アジアを代表するラグジュアリーなフェアになる可能性はあるだろう。

入り口にはアジアの二大ブランド、メモリジンとシーガルが並ぶ。勢いのある両社だけあって、期間中は関係者たちがひっきりなしに訪問していた。


サロン・ド・TEの中心にはイベントスペースがあり、各社がイベントを行っていた。写真は、メモリジンの開催したイベント。ゲストは、香港の著名なボーラーである胡兆康氏。


 別のフロアでは、サロン・ド・TEに同様にアジアの時計ブランド・サプライヤーなどが集まっている。香港・中国のメーカーはもちろん、日本のエプソンやセイコーインスツル、そして韓国メーカーもブースを構えていた。面白いのはフロアの奥である。小さなストラップや工具屋がずらっと並んでおり、いかにも香港の見本市らしい。二十数年間出展している工具屋が、新進気鋭のメーカーの裏にブースを構えているのは、バーゼルワールドやSIHHでは決して見られない光景だ。


アジアのブランドが集結したフロア。セイコーインスツルの子会社であるTMIやエボーシュメーカーのロンダ、セイコーエプソンなども出展していた。しかし日本メーカーは、すべて現地法人による出展だった。


ブースの奥にあった工具屋「ウォッチミーインターナショナル」。並んでいるのはすべてルーペである。他にもツールやアクセサリーなどが所狭しと並んでいた。ネタに困った日本のウォッチショップは、ぜひ訪問すべし。


 また、時計部品やOEM専門のフロアでは、紙袋やボックスから時計本体まで、時計に関するありとあらゆるものを販売していた。ちなみにこのフロアは撮影禁止だった。紙袋屋の人に理由をたずねたところ「他社にコピーされる恐れがあるため」とのこと。またおそらくは、供給先のメーカーを知られるのを嫌うためだろう。もっとも出展者、参加者ともにマナーは大変良く、許可なく撮影している参加者は皆無だった。

ボヴェならぬジュヴェ。創業1842年のスイスメーカーらしい。2010年に復活し、香港、マカオ、シンガポール、台湾で販売を行っている。平均価格帯は30万から50万円程度。

気鋭の香港ブランドがa-tekである。リーズナブルな価格に加えて、香港ブランドらしいポップさが際立つ。日本入荷が待ち望まれるブランドのひとつだ。
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