モンブラン、新色カーキグリーンダイアルでモンブラン 1858 プロダクトラインを拡充

FEATUREWatchTime
2019.03.14
2018年12月24日に「グリーンカラー文字盤モデル」特集を行い、ブルー文字盤と並ぶ勢いで、グリーン文字盤も市場に台頭してきていることを伝えた。2019年のSIHHを見た限りでは、グリーン文字盤への熱は一時ほどではなかったかもしれない。しかしながら、その中でも見逃せないグリーン系のスポーツウォッチがあった。今回は「モンブラン 1858 プロダクトラインに焦点を当ててお届けする。
Originally published on watchtime.com
Text by Logan R.Baker


1858 プロダクトライン

山岳探検のスピリットをイメージしたモンブラン 1858 プロダクトライン。ブロンズ製ケースにカーキグリーンのダイアルと、同色のNATOストラップを組み合わせた仕上がり。


 モンブラン 1858 プロダクトラインは2015年のSIHHにおいて、ミネルバから受け継いだ遺産にフォーカスしたヴィンテージ風デザインを展開するコレクションとして発表された。2018年より、モンブランはこのコレクションの強化に着手。「モンブラン 1858 オートマティック」や「モンブラン 1858 オートマティック クロノグラフ」「モンブラン 1858 ジオスフェール」を追加した。2019年、モンブランはこれら3モデルにブロンズケースとカーキグリーン文字盤を採用し、さらにアウトドア志向の琴線に触れるような方向性を打ち出してきた。


ミネルバ

1920年代から30年代のミネルバ製のポケットウォッチやクロノグラフはモンブラン 1858 プロダクトラインのインスピレーションの元となった。


 カギとなる特徴的なディテールは2018年に発表されたものが踏襲され、それぞれのモデルには、蓄光塗料が施された大きなアラビア数字やカテドラルシェイプの時分針などが採用されている。カーキグリーンの文字盤にはモンブランのヴィンテージロゴが12時位置に(「モンブラン 1858 ジオスフェール」では3時位置に)配され、ストラップはフィレンツェにある自社工房のペレッテリアで作られたカーキグリーンのNATOストラップが使われている。モンブラン 1858 プロダクトラインに採用されているムーブメントはいずれも、モンブランが時計使用開始から1年間後の状況を装着シミュレーションする目的で500時間以上行うテストをクリアしたものである。ケースバックはブロンズコーティングされたチタン製で、モンブランの‟Spirit of Mountain Exploration(山岳探検のスピリット)”の文字が刻まれている。またカーキグリーン文字盤3モデルはいずれも1858本の限定モデルだ。


「モンブラン 1858 オートマティック リミテッドエディション 1858」

オートマティック リミテッドエディション

「モンブラン 1858 オートマティック リミテッドエディション 1858」。自動巻き(Cal.MB 24.15/セリタSW 200-1ベース)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約38時間。ブロンズ(直径40mm、厚さ11.07mm)。10気圧防水。NATOストラップ。世界限定1858本。国内発売予定2019年5月。予価33万6000円(税別)。

 2018年に発表された「モンブラン 1858 オートマティック」はステンレススティール製ケースにブロンズのベゼル、シャンパンカラーの文字盤という仕様であった。モンブランはこのシリーズの新作で2通りのセグメントを行った。ひとつはブロンズのケースにカーキグリーン文字盤を組み合わせたリミテッドエディション、もうひとつはステンレススティール製ケースにブラック文字盤を組み合わせた通常モデルである。シンプルな機能を搭載するこの「モンブラン 1858 オートマティック リミテッドエディション 1858」は、直径40mmのケースに、セリタSW 200-1ベースの自動巻きキャリバーMB24.15を搭載し、約38時間のパワーリザーブを保持する。センターセコンドはなく、装着感としてはモンブラン 1858 プロダクトラインの中でも最もオーセンティックなアウトドア志向を表現しているように思える。


「モンブラン 1858 オートマティック クロノグラフ リミテッドエディション 1858」

モンブラン クロノグラフ

「モンブラン 1858 オートマティック クロノグラフ リミテッドエディション 1858」。自動巻き(Cal.MB 25.11)。27石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約48時間。ブロンズ(直径42mm、厚さ14.55mm)。10気圧防水。NATOストラップ。世界限定1858本。国内発売予定2019年5月。予価56万5000円(税別)。

 2018年に「モンブラン 1858 オートマティック クロノグラフ」が発表されたとき、2色使いのデザインと昔ながらのポンプ状のプッシャーが時計愛好家たちを魅了し、5000USドル以下という手の届きやすい価格帯と相まって、愛好家たちがこぞって手を伸ばした。2019年にもこのコンセプトはカーキグリーン文字盤とブロンズケース構造で強化され、価格はわずかに上昇した。


「モンブラン 1858 ジオスフェール リミテッドエディション 1858」

ジオスフェール

「モンブラン 1858 ジオスフェール リミテッドエディション 1858」。自動巻き(Cal. MB 29.25)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約42時間。ブロンズ(直径42mm、厚さ12.8mm)。10気圧防水。NATOストラップ。世界限定1858本。国内発売予定2019年4月。予価71万円(税別)。

「モンブラン 1858 ジオスフェール」は間違いなく2018年のモンブランにとってヒーローであったろう。七大陸最高峰制覇をたたえるこの時計は、典型的なワールドタイムの複雑時計としては異質なアプローチを試みている。文字盤上下に地球の南北それぞれの半球を描き、それぞれが24時間表示に対応しているのだ。12時位置の北半球は半時計回りになっており、南半球は時計回りだ。それぞれの半球が24のタイムゾーン表示に対応しており、夜はダークグリーン、昼はブロンズという2色のコントラストで昼夜表示ができるようになっている。半球上の小さな赤いドットは七大陸における最高峰の位置を示している。ラチェット機構搭載の両方向回転ベゼルは、太陽位置を使ったナビゲーションとして使用が可能だ。9時位置のサブダイアルは、第2時間帯を表示する。カーキグリーンの色調は、前モデルの魅力をさらに引き立てる手法として有効であろう。

Contact info:モンブラン コンタクトセンター Tel.0120-39-4810