那須川天心、愛用の腕時計は「G-SHOCK」と「オーデマピゲ」

LIFEセレブウォッチ・ハンティング

2024.07.07

さまざまなジャンルの有名人が愛用する時計に着目して紹介する「セレブウォッチ・ハンティング」。今回はボクサーの那須川天心を取り上げる。
2024年、5月6日に東京ドームで開催されたWBO世界バンダム級タイトルマッチの武居由樹対ジェーソン・モロニ－戦。そこにボクシングプロ4戦目を間近に控えた那須川天心の姿があった。その腕に装着されていたのは、オーデマピゲだ。

沼本有佳子：文
Text by Yukaco Numamoto
［2024年7月7日掲載記事］

WBO世界バンダム級タイトルマッチの武居由樹対ジェーソン・モロニ－戦に那須川天心の姿

Photograph by Aflo

2024年5月6日に東京ドームで開催されWBO世界バンタム級タイトルマッチで撮影された那須川天心。現在世界ボクシング協会（WBA）バンタム級7位にランクされている。

　2024年、5月6日に開催されたWBO世界バンダム級タイトルマッチの武居由樹対ジェーソン・モロニ－戦に、那須川天心の姿があった。この対戦は東京ドームで開催された、4団体統一世界スーパーバンダム級タイトルマッチの全4試合のうちのひとつで、武居由樹が王者ジェーソン・モロニ－に挑むというもの。結果は武居由樹が王者ジェーソン・モロニ－を3-0の判定で破り、王座を獲得したのである。キックボクシングからボクシングに転向した那須川天心。間近に迫るプロ4戦目を控えた彼は会場で観戦し、何を思ったのだろうか。

那須川天心の軌跡

　那須川天心は当初、5歳の時に極真空手を始めた。小学校5年の時には極真空手のジュニア世界大会で優勝し、その頃にテレビで見たことをきっかけに、キックボクシングへ転向している。「キックボクシング史上最高の天才」という異名を持ち、RISE世界フェザー級王者、ISKAオリエンタルルール世界バンダム級王者、RISE、ISKAの2階級制覇王者などのタイトルを獲得し、TKO負けしたもののメイウェザーとのエキシビションマッチなども実現した。2022年6月1日のK-1王者武尊とのTHE MATCH 2022である。5-0の判定勝ちを収め、白星でキックボクシングのラストマッチを終えたことは記憶に新しい。

キックボクシングからボクシングへ転向

　ボクシングに転向してからは、帝拳ボクシングジムに入門し、現在はバンタム級7位にランクされている。後々はUFCやムエタイにも挑戦したいと語っており、様々な格闘技に対して興味を抱いていることが分かっている。プロボクシング転向後の戦績は3戦3勝中だ。東京・両国国技館で開催されるWBAバンタム級4位のジョナサン・ロドリゲス（アメリカ）との対戦は7月20日で、打たせず打つ、のスタイルが今回も発揮されるのかに注目が集まる。

オーデマピゲ「ロイヤルオークオートマティック」

オーデマピゲ「ロイヤルオークオートマティック」Ref.15510ST.OO.1320ST.07
自動巻き（Cal.4302）。32石。2万8800振動／時。パワーリザーブ約70時間。SSケース（直径41mm、厚さ10.5mm）。50m防水。396万円（税込み）。

　写真から判断するに、オーデマピゲ「ロイヤルオークオートマティック」の41mmサイズだと思われる。ステンレススティールのケースにブラックのグランドタペストリーダイアルがアイコニックな1本だ。グランドタペストリーのダイアルの上に配されるインデックスは蓄光処理が施されている。12時位置のインデックスのみが2本となっており、3時位置にはデイト表示がある。

　遠目に見てもオーデマピゲのロイヤルオークであることが分かる特徴のひとつはブレスレットにあるだろう。ブレスレットの仕上げの美しさだけではなく、着用感の良さにも定評がある。これが、レザーストラップの腕時計とはまた違う、スポーツウォッチとしての魅力だ。多くのスポーツ選手に愛される要因のひとつだろう。実際に腕に載せたときに、自分の腕や手首と一体化したかのような感覚を味わえるのだ。

　ボクシングに限らず、スポーツ選手は感触や感覚に特に強いこだわりがあるのではないか。心地よさと見た目の華やかさを両立する、ロイヤルオークはあらゆる場面で選択肢となりうる時計だ。

2018年のフロイド・メイウェザー戦の前にはG-SHOCKのアベイシングエイプのコラボモデルを着用

Photograph by Backgrid/Aflo

　那須川天心の腕時計着用シーンは2018年にもキャッチされている。それはボクシング元世界5階級制覇王者のフロイド・メイウェザーとRIZINでの対戦前に米国・ラスベガスで記者会見を行った時のものだ。まだ彼がキックボクサーだった頃のことである。当然キックのできないボクシングルールで、4階級分の体重差というハンディを抱えながらも、フロイド・メイウェザーに挑んだのだった。

　この会見時に那須川天心が着用していた腕時計に着目しよう。この腕時計はカシオとファッションブランドA BATHING APE®（アベイシングエイプ）によるG-SHOCK「GA-110」A BATHING APE®コラボモデルだ。2018年にA BATHING APE®の25周年とG-SHOCKの35周年を記念して発売され、G-SHOCKが初めて世界規模で展開したコラボレーションモデルである。

G-SHOCK「GA-110」A BATHING APE®コラボモデル
アナログとデジタル両方での時分秒表示、そしてデジタルでの日付曜日表示とアラーム機能を搭載する。クォーツ。合成樹脂ケース（直径55.0mm、厚さ16.9mm）。20気圧防水。2018年発売。完売。

A BATHING APE®とは

　A BATHING APE®は、1993年に東京・原宿で創業し、いわゆるストリート系ファッションの先駆けとなったブランドだ。アイコンである「エイプヘッド」、つまり猿の顔を迷彩柄に組み入れた「ベイプカモ」が特徴である。

G-SHOCK「GA-110」

　2018年、のカシオは35年間におけるG-SHOCKのシリーズごとの出荷履歴を集計して公表した。全世界での累計出荷数が1億本を超える中で、堂々1位に輝いたのがこの「GA-110」シリーズだ。同シリーズの誕生は2010年と比較的新しいものの、丸いダイアルを備える「GA-110」が、G-SHOCK初号機の系譜を受け継ぐスクエア型シリーズなどを抑えた結果となったのだった。直径55.0mmの大径サイズと、デジアナ表示の独特なデザインを、頼れる耐衝撃性能で安心して実用できることに支持が高い。