モーロン・ミュジーは、ケースとダイアルにアーク蒸着法によるコーティングを施した13本の限定モデル「MU06 マユラ」を発表した。マユラとはサンスクリット語で「オスのクジャク」を意味する。
MU06 マユラ

自動巻き(Cal. MM02)。27石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約40時間。Tiケース(直径41mm、厚さ11mm)。100m防水。世界限定13本。予価396万円(税込み)。

新作の「MU06マユラ」では、ケースとダイアルに革新的なコーティングを施し、大胆さと精密さの融合に挑戦した。金属がコーティング成分と接触すると反応し、予測不可能な虹色の輝きを放ち、ひとつひとつの時計に唯一無二の視覚的特徴を持たせる。
「MU06 マユラ」の心臓部、Cal. MM02

MU06 マユラは、モーロン・ミュジー初のマイクロローターを備えた自社製ムーブメントCal. MM02を搭載する。建築術に魅了されたクリストフ・ミュジーは、ムーブメントのデザインにおいて空間を不可欠な要素と捉え、単なる機械的な配置ではなく、ボリューム感、遠近感、コントラストがシームレスに調和する3次元の「階段」のような立体的な構造を採用した。これにより、すべてのブリッジと開口部、そしてすべての表面がバランスの取れた仕上がりとなった。
8振動、約40時間のパワーリザーブを備えたCal. MM02は、タングステン製のマイクロローターにより、高性能でありながら繊細さを併せ持ち、メカニカルな卓越性と完璧さを追求するモーロン・ミュジーの哲学が体現されている。
高性能AATコーティング(アーク蒸着法)
航空宇宙産業とモータースポーツの極限の要求に応えるために開発されたこの高性能コーティング AAT(Advanced Arc Technology – アーク蒸着法)は、ウォッチメイキングにおいても新たなメリットをもたらした。この革新的なコーティングは、カーボン構造をベースとしており、ユニークなレインボーカラーの外観だけでなく、金属に優れた硬度と耐熱性をもたらす。アーク蒸着法により、薄く、非常に硬く、密着性の高いコーティングを蒸着させることで、ケースやコンポーネントを摩擦、酸化、キズから保護し、並外れた耐久性を実現する。
「Swiss Crafted」の称号

モーロン・ミュジーの時計には「Swiss Made(スイス製)」の表記はないが、その代わりに、すべてのコンポーネントがスイスで開発、製造されたことを証明する「Swiss Crafted」のラベルが付いている。これは、ムーブメント、ケース、ダイアルなど、時計のすべての要素がスイスで開発、製造、組み立てられていることを表明するものだ。
ガスケットを使用しない独自の NO-Ring® テクノロジー

モーロン・ミュジーは「防水性の確保」という腕時計の永遠の課題について、3年間の研究を重ね、ガスケットを使用することなく、防水性を確保する画期的でメカニカルな防水システム「nO-Ring®テクノロジー」を開発した。製造には高度な技術が求められる36個のコンポーネントを必要とし、最大300mの完全な防水性を保証する。完全に自社開発されたケースは、ガスケットの劣化に伴うコストのかかるメンテナンスを不要にしている。