タグ・ホイヤーとモータースポーツ界に名を馳せる石油会社、ガルフオイルとのコラボレーションモデルに新作が登場した。新作は白ダイアルにネイビーとオレンジのラインが走る「タグ・ホイヤー ホイヤー・モナコ」だ。この色の組み合わせは、映画「栄光のル・マン」でスティーブ・マックイーンが着用したレーシングスーツと同じ配色だ。
スティーブ・マックイーンのレーシングシャツと同じ配色のタグ・ホイヤー モナコ
自動巻き（Cal.11）。2万8800振動／時。パワーリザーブ約40時間。Tiケース（縦39×横39mm、厚さ14.3mm）。100ｍ防水。世界限定971本。予価142万4500円（税込み）。
ジョー・シフェール、はF1史に残る伝説的なレーシングドライバーだ。彼らはモータースポーツの歴史に名を刻む活躍をすると同時に、着用するレーシングスーツに施されたガルフのネイビーと、鮮やかなオレンジの組み合わせは、耐久レースにおけるひとつの定番となっていた。ひと目でそれとわかる、印象的なビジュアルアイディンティティを確立していたのである。
さらにシフェールは、映画「栄光のル・マン」でマックイーンのドライビングコーチも務めただけでなく、「ホイヤー モナコ」をマックイーンに紹介した人物だ。タグ・ホイヤーとガルフの間に築かれた深い絆により、このレガシーをたたえる新作「タグ・ホイヤー モナコ クロノグラフ ガルフ」が誕生したと言えるだろう。
新作「タグ・ホイヤー モナコ クロノグラフ ガルフ」
タグ・ホイヤー モナコ クロノグラフ ガルフは自動巻きクロノグラフ、Cal.11を搭載。1969年のオリジナルモデルでは、手でリュウズを巻き上げる必要がない自動巻きであることを強調するため、あえて左側にリュウズを配した。新作でもこの独創的な要素が忠実に再現されている。
ダイアルにはファイングレイン仕上げが施されたベースに、スティーブ・マックイーンのレーシングスーツに倣ってシグネチャーのガルフ レーシングストライプが垂直に走る。中央にはガルフのロゴを配し、ガルフとのコラボレーションモデルであることを明確にしつつ、ブランドのヘリテージを再現したモデルにのみ使用されるヴィンテージのホイヤーロゴを採用することで、この新作のアイコニックな個性が完成している。
ケースは、サンドブラスト仕上げを施したグレード2チタンを採用し、レーシングカーの整備工場やパドックから着想を得た、手触りの良いマットな質感をもたせた。39mmサイズでオリジナルの「ホイヤー モナコ」のプロポーションを忠実に再現しながらも、あえて現代的な素材でモータースポーツにおける先進性とリンクさせている。
ホワイトのテキスタイルストラップは、プロのレーシングスーツに実際に使用される耐熱性、難燃性に優れるノーメックスを採用。このテキスタイル素材を腕時計のストラップに採用するだけでも類稀なことだが、その出所がすごい。映画「栄光のル・マン」でスティーブ・マックイーンをはじめとするキャストが着用した、レーシングスーツを製造するアメリカ合衆国の老舗メーカー、ヒンチマンから取り寄せたものなのである。
2025年は、F1モナコGPのレース名称に初めてタグ・ホイヤーの名が冠され、フォーミュラ1 タグ・ホイヤー モナコ グランプリとなった歴史的な年だ。タグ・ホイヤーのモーターレーシングへの情熱、そしてモータースポーツ文化との深い結び付きを体現したこのモデルが、2025年に登場した意義は大きいだろう。
