ダニエル・ロートが、新作「エクストラ プラット ローズゴールド」を発表した。創業者から引き継いだ伝統と高度な時計製造技術のレガシーを継承した、1990年代のブランド黎明期を彷彿とさせるタイムピースである。

創業者の志を継ぐドレスウォッチ
ダニエル・ロートは、新作ドレスウォッチ「エクストラ プラット ローズゴールド」を披露した。創業者である時計師のダニエル・ロートが1980年代にその原型を構想し、1990年の「エクストラ プラット オートマティック」で初めて実現した、ウルトラスリムウォッチを着想源に持つコレクションだ。 ムーブメントは、ミシェル・ナバスとエンリコ・バルバシーニが監修を行い、「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」が手掛けたCal.DR002を搭載している。

手巻き(Cal.DR002)。21石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約65時間。18KRGケース(縦38.6×横35.5mm、厚さ7.7mm)。30m防水。4万9000スイスフラン。
ダニエル・ロートは、1988年に同名の時計師によって設立されたブランドだ。2023年に、ルイ・ヴィトンのウォッチメイキングアトリエ「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」傘下となり、その支援のもと、創業者の遺産を尊重しつつ、現代的なハイウォッチメイキングを展開するブランドとして再始動を果たしている。
新作「エクストラ プラット ローズゴールド」は、18Kローズゴールド(5N)を採用することで、モダンな温かみが添えられた2針のドレスウォッチだ。そのシルエットは、アイコニックな「ダブルエリプスケース」を踏襲しており、中央に外周に沿ったひだの装飾を入れることで、均整の取れた美しさが実現されている。また、わずか7.7mmという薄さもその特徴で、洗練されたデザイン性がいっそう引き立てられている。
ダイアルは、無垢のホワイトゴールドをベースに、時分を表示する18Kローズゴールド製のチャプターリングを配したツートーン仕様だ。このホワイトゴールドには、縦のピンストライプのギヨシェ彫りが手作業によって施されており、モダンな洗練性と、伝統的なクラフトマンシップの両方が表情に表れている。

この新作の心臓部には、「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」が開発・組み立てを手がけた手巻き機械式ムーブメント、Cal.DR002が搭載される。ブランド復活の第一作目に搭載されていた、Cal.DR001の独特な視覚的スタイルを継承しつつ、新たに開発されたものであり、今後の複雑機構開発におけるベースムーブメントとしての役割も担うという。

ユニークなケース形状が反映されたこのムーブメントは、4本アームのフリースプラングテンプを採用するなど、技術的にも洗練されている。パワーリザーブは約65時間を備えた。また、その巻き上げ爪は手作業で精密に仕上げられており、視覚的に美しいだけでなく、優れた巻き心地を実現している。