クロノスイスは、ジャンピングアワーとスイープミニッツ、スイープセコンドの3つの窓によって時刻を指し示すデジタルレギュレーター表示の「ネオ デジター」を発売した。本作は2005年に創業者ゲルド=リュディガー・ラングが企画して発表した「デジター」の復刻モデルに当たる。この大胆なコンセプトを約20年ぶりに復活させるにあたり、クロノスイスは現代にふさわしい造形と仕上げを与え、現在のクロノスイスらしい表現へと昇華させている。

針のない「デジター」が20年ぶりに復刻
クロノスイスは、2005年発表の「デジター」のコンセプトを現代的に再解釈し、針を持たない腕時計の「ネオ デジター」を発表した。デジターは、創業者ゲルド=リュディガー・ラングが、1920年代から30年代にかけての機械式革新期に生まれた、デジタル表示やジャンピングアワーを備えた「針のない時計(montres sans aiguilles)」からインスピレーションを受け、企画したモデルである。

最大の特徴は、デジタルレギュレーター表示と呼ばれるジャンピングアワーとスイープミニッツ、スイープセコンドの3つの窓による針のない時刻表示である。また、これらの表示を収める建築的な樽型(トノー)シルエットのケースも、本作のオリジナリティーを生み出すものだ。
伝統と革新が取り入れられたトノーケース
この大胆なコンセプトを約20年ぶりに復活させるにあたり、クロノスイスは、現代にふさわしい造形と仕上げを与え、現在のクロノスイスらしい表現へと昇華させている。オリジナルのデジターを象徴するのは、建築的な印象を生み出すレクタンギュラーケースである。

手巻き(Cal.C.85757)。19石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約48時間。SSケース(縦48×横30mm、厚さ9.7mm)。5気圧防水。世界限定99本。297万円(税込み)。
オリジナルの樽型(トノー)シルエットを忠実に再現しつつ、仕上げは見直され、手首に収まりの良い着用感も実現している。ケース側面にはサンドブラスト加工が施され、ポリッシュ面とのコントラストが直線的なシルエットを引き立てている。リュウズはブランドを象徴するオニオンクラウンとなるが、現代的なアレンジも加えられており、伝統と革新を表現したものとなっている。
アイコニックなデジタルレギュレーター表示
針を持たないデジタルレギュレーター表示は、緩やかに湾曲した文字盤に配置される。12時位置にはジャンピングアワー、中央にスイープミニッツ、6時位置にはスイープセコンド用の3つの窓が設けられており、3つの表示が機械式ならではのリズミカルな動きを見せながら、時刻を指し示す。
手巻き(Cal.C.85757)。19石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約48時間。SSケース(縦48×横30mm、厚さ9.7mm)。5気圧防水。世界限定99本。297万円(税込み)。
復刻に当たって、わずかに表面を荒らしたサンドと、ガルバニックブラックサテン仕上げのグラニットの文字盤カラー2種類がラインナップされた。各表示のディスクは共通で、マット仕上げのホワイトのディスクに、ディープブルーの印字となる。
オールドムーブメントへのオマージュが盛り込まれた手巻きムーブメント
搭載されるムーブメントは、クロノスイスの本社があるルツェルンで開発された手巻き式のCal.C.85757である。組み込まれる自社開発のジャンピングアワーモジュールは、ジャンプする時表示と分・秒ディスクの滑らかな動きを両立していることが注目点である。
ケースバック側にはサファイアクリスタル製の長方形ウインドウが設けられ、輪列受けやラチェット歯車に施されたギヨシェ装飾、ゴールドやルテニウムメッキによるコントラスト豊かな仕上げを鑑賞できる。この構成は、創業者ゲルド=リュディガー・ラングがかつて用いたファブリック デボーシュ ドゥ フルリエ(FEF)社のオールドムーブメントへのオマージュである。




