【2020新作時計】グランドセイコー「エレガンスコレクション グランドセイコー60周年記念限定モデル」

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2020.04.12

グランドセイコーはブランド誕生60周年を記念して、機械式ムーブメントの製造地である岩手県雫石町をテーマにした限定モデルを発売する。手彫りによる彫金ダイアルのモデルを世界限定20本で発売するほか、120本限定のピンクゴールドケースモデルも発売される。

グランドセイコー 60周年記念限定モデル

グランドセイコー「エレガンスコレクション 60周年記念限定モデル」(Ref.SBGW263)
手巻き(Cal.9S64)。24石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約72時間。Pt950(直径39mm、厚さ11.8mm)。3気圧防水。世界限定20本。1000万円(税別)。2020年7月10日発売予定。


グランドセイコー「エレガンスコレクション 60周年記念限定モデル」

「雫石高級時計工房」とは

「雫石高級時計工房」は岩手県雫石町にある。グランドセイコーの機械式時計製造を担う聖地、と呼ばれているため、耳にしたことがある方も多いだろう。機械式時計の心臓部とも言えるヒゲゼンマイ、歯車などの部品の設計・製造から組み立て、調整、検査、出荷までを一貫して行なっている。「現代の名工」や「黄綬褒章」を受賞した技能士をはじめ、時計技能競技大会で優秀な成績を収めた技能士が数多く在籍していることでも知られている。ちなみに、見学コースも設けられており、組み立て工房の様子や模様付けの様子を見学することができる。


雫石町をテーマにした60周年記念モデル

グランドセイコー 60周年記念限定モデル

雫がしたたり落ちて石に当たる情景を、現代の名工・照井清の熟練の技による彫金で表現している。時針と分針に刻まれたパターンは水滴をイメージしており、インデックスは雫が石に当たって跳ねたさまを表現している。

 今回発表された限定モデルは、雫石町にまつわる言い伝えをモチーフに製作された。「雫石」という不思議な地名が付けられたのは、約1000年前だとされている。当時、「雫石」の森にある洞窟では、天井からしたたり落ちる雫が下にある石に当たり、そのかすかな音が洞窟の中に共鳴して森に響き渡っていた。この不思議な音を聞きに来た人々が、この地を「雫石」と親しみを込めて呼びはじめたと言い伝えられている。

 60周年記念モデルは、この雫石の伝承を象徴的に表現したダイアルデザインとなっている。ダイアルはホワイトゴールド製の3枚から成り立つ別体構造となっており、外側に向かってなだらかにカーブするアワーマーク部分には、高度な技術によって彫金が施されている。通常、曲面に直線の彫金を施すことは非常に難しいが、現代の名工・照井清の巧みな技により実現させた。曲面に彫ることで直線が強調され、強い輝きを放っている。

 したたり落ちる水滴をイメージした時針と分針のパターンにも着目したい。インデックスと重なり合うと、まさに雫石が音を鳴らす瞬間に立ち会えているようだ。水滴が跳ね、洞窟の地面に吸収されていく様子をダイアル上で感じることができる。ブルーの秒針は細く鋭いつくりになっており、視認性を高めるとともに、知的な印象だ。

裏蓋にはブランドの象徴である獅子の紋章をかたどった18Kイエローゴールド製のワッペンが取り付けられている。