インハウスムーブメント最前線 ランキング8

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2020.03.28

ETA2010年問題を契機に、腕に覚えがある時計メーカーはインハウスムーブメントの開発を推し進めた。結果、今や時計業界にはかつてなかったほど良質な自社開発ムーブメントがもたらされた。そんな中、ETAによるエボーシュ供給義務の猶予期間は2020年1月1日に終了した。というわけで今回は現状のインハウスムーブメント事情をおさらいすべく、「自社開発ムーブメント」「現行機」というお題でアンケートを集計した。結果は百花繚乱のインハウスムーブメント時代だけあり、かなり票が割れ、8本のみが選出となった。

インハウスムーブメント最前線

8位 ゼニス/デファイ インベンター

4point / 2persons

デファイ インベンター
Photo:「デファイ インベンター」。自動巻き。Ti×アエロナイト。204万円。問/ゼニス ブティック銀座 ☎03-3575-5861

●こちらはやはり外せない1本。見ていても楽しく、革新的なオシレーターの量産化にドラマを感じたりと、未来への希望感満載の、高揚感にあふれた時計。(野上)

7位 シチズン/ザ・シチズン キャリバー0100搭載モデル

22point / 3persons

ザ・シチズン AQ6010-06A
Photo:「ザ・シチズン AQ6010-06A」。光発電エコ・ドライブ。18KWG。世界限定100本。特定店取り扱いモデル。180万円。問/シチズンお客様時計相談室 ➿0120-78-4807

●やや番外編的ではあるが、腕時計でこの精度(年差±1秒)の実現は素晴らしい。時計は精度が命、という面もある(それだけではないが)。技術と実行力に拍手。(K1H)

6位 チューダー/MT56系ムーブメント搭載機 全般

23point / 2persons

ブラックベイ ブロンズ
Photo:「ブラックベイ ブロンズ」。自動巻き。ブロンズ。40万9000円。問/日本ロレックス☎03-3216-5671

●ロレックスの弟分というイメージがぬぐえなかったチューダーだが、マニュファクチュールキャリバーの搭載で独立性を確立し魅力が倍増。外装も良いがムーブメントも素晴らしくコストパフォーマンスは極めて高い。(名畑)

5位 グランドセイコー/9S6系ムーブメント搭載機 全般

27point / 2persons

エレガンスコレクション SBGK007
Photo:「エレガンスコレクション SBGK007」。手巻き。SS。75万円。問/グランドセイコー専用ダイヤル ☎0120-302-617

●久々に手巻きが復活、しかもスモールセコンド、パワーリザーブ表示付き。通には大いに魅力的だろう。(菅原)

4位 ブルガリ/オクト フィニッシモ クロノグラフ GMT オートマティック

32point / 2persons

オクト フィニッシモ クロノグラフ GMT オートマティック
Photo:「オクト フィニッシモ クロノグラフ GMT オートマティック」。自動巻き。Ti。188万5100円。問/ブルガリ ジャパン ☎03-6362-0100

●自動巻き式の利便性と薄型化、そして多機能性の全てを満たすためにペリフェラルローターを採用。戦略性が光る時計だ。(篠田)
●極薄にもかかわらず、優れた感触を持つ自動巻きクロノグラフ。設計の良さが感触として実感できるという点で、現行品の中でも際立った存在だ。(広田)

3位 オメガ/マスター クロノメーター ムーブメント 搭載機 全般

34point / 2persons

スピードマスター アポロ11号 50周年記念 リミテッドエディション
Photo:「スピードマスター アポロ11号 50周年記念 リミテッドエディション」。手巻き。SS。103万円。問/オメガお客様センター ☎03-5952-4400

●高精度や耐磁性能で群を抜く自社ムーブメントは、万人向けの良品。(菅原)
●超耐磁性能を持つムーブメント。パワーリザーブはやや短いが、高い巻き上げ効率はその弱点を補ってあまりある。耐衝撃性にも優れるため、携帯精度が非常に良いのも美点である。個人的に選ぶならば、Cal.3861搭載機か。(広田)