機能よし、デザインよし、価格よし チュチマのチタンダイバーズの最適解

タフでスポーティー、品の良さもある。自動巻きのダイバーズウォッチは、現代のライフスタイルに最もフィットする腕時計のひとつと言える。中でもチタンケースに鮮やかなカラー文字盤を備えたチュチマのM2シリーズは、価格も含めて好バランスを実現。今求められるダイバーズウォッチの最適解だ。

TUTIMA G LASHÜT TE/SA

　ドイツ空軍やNATOに所属するアメリカ軍の制式パイロットクロノグラフを手掛けてきたチュチマ。グラスヒュッテで産声を上げた生粋のドイツウォッチである。今回はそのコレクションの中から、ふたつのモデルにフォーカスする。

M2 セブンシーズ

「M2 セブンシーズ」は50気圧防水、約38時間のパワーリザーブを備えた本格的なダイバーズウォッチコレクション。純チタンをケース素材に用いたダイバーズは、軽量かつ優れた耐食性に加え、金属アレルギーの人にも優しいスペックと言えよう。近年は特に、写真のような鮮やかなカラーダイアルのモデルが注目を浴びている。

　スーパールミノバを塗布した針とインデックスに、鮮やかなイエローやオレンジ文字盤を組み合わせたモデルは、高い視認性を発揮。ダイバーはもちろん、釣り人やキャンパーといったアウトドア愛好家からも厚い支持を得ているという。もちろん日常生活においても大きな活躍が期待できる。いつもの装いに合わせれば品の良いスポーティーな雰囲気を醸し出してくれるはず。ぜひともお試しあれ。

　そして機能、デザインに加えてこのダイバーズのもうひとつの魅力は、ずばり価格だ。高騰する昨今の腕時計市場においてアンダー30万円というグッドプライスは、もうそれだけで出色なのである。あらゆるアプローチで優れたバランスをものにした、現時点におけるチタンダイバーズの最適解。海でも街でも、あらゆるシーンでポテンシャルを発揮してくれるモデルなのだ。

M2 クロノグラフ

　もうひとつはダイバーズではなく、チタンクロノグラフである。定番モデル「M2 クロノグラフ」はダイバーズと同様に、純チタンをケースに採用している。こちらもタフかつ軽量。クロノグラフとしてのポイントは、名機レマニア5100を思わせる、クロノグラフ秒針とセンター同軸の分積算計にある。計時における「分」の判読性が高いと評価する時計ファンも多いのだ。

　そしてETA7750をベースとした自社チューンによるムーブメントは、ニッケル合金であるミューメタル製インナーケースに格納されており、高い耐磁性を確保する。スマートフォンをはじめとした磁気を発するアイテムに囲まれる現代生活において、安心を確約するスペックとなっている。ストラップは「M2 セブンシーズ」と同じく、表面にケブラーを圧着した独自の仕様である。

　ケブラーは摩擦に強いハイテク繊維。それでいて布帛に近い素材感ゆえ、シックな服装とも相性の良さを発揮する。こちらもまた、昨今人気を得るチタンクロノグラフにおける最適解モデルというわけだ。

　質実剛健なドイツウォッチの伝統を受け継ぎながらも、現代的で軽快なルックスを実現したチュチマ。まさに今、自信を持って推せるチタンダイバーズとチタンクロノグラフである。

チュチマとは？

1854年、ドイツ・ザクセン州グラスヒュッテに創業した時計工房が前身。1926年、法律家のエルンスト･クルツにより高品質な時計生産が本格的にスタートする。

　30年代後半に開発されたCal.59を積んだクロノグラフがドイツ空軍に採用。第2次世界大戦後の48年に西ドイツへ亡命していたクルツは、ガンダーケッセに工場を設立。83年にはチュチマ社となり、ドイツ空軍に加え、NATO加盟各国空軍にクロノグラフを供給した。

　2008年、グラスヒュッテに本社を移転し現在に至る。