選べばきっと時計通に、お洒落に見える、アンダー40mmの新作・5選

2021.07.12

ここ数年、小振りの時計が増えている。具体的にいうと、40mm未満。ケース径が40mmより小さな時計を、一般的に「小振り」ということが多いのだが、その新作が増えているのだ。

小振りの時計がよいのは、クラシックな感じのするところ。かつての時計は33mmや、35mmが、スタンダードであった。

それに小振りの時計は、中身がギュッと詰まった、精密な感じがするところがよい。実際、ムーブメントがケースいっぱいに入っているものも多く、それは他に代えがたい充実感がある。

そしてそれだからだろう、古くからの時計好きや、気合いの入った時計愛好家には「小振りの時計が好き」というのが多い。要するに、小振りの時計は「通好み」なのだ。

だが、小振りの時計の魅力は、そんなマニア目線のことだけではない。先にも記したように、小振りの時計はクラシックな感じがする。そのため、スーツやジャケットなどのドレススタイルには、小振りの時計がよく似合う。スーツの袖口に大きなダイバーズウォッチ、などというのは、あくまで「着崩し」「ハズし」ということ。お洒落に見えるのは小振りの時計なのだ。

ということで、小振りの時計を選ぶと「時計通」と思われ「お洒落」に見える。だから小振りの時計を選ぶべき。小振りの時計が増えているのは、すべての時計好きにとってよろこぶべきことなのだ。

以下は、その大おすすめの新モデルたち。ケース径の小さい順にご紹介しよう。

福田豊/選&文


ピアジェ「アルティプラノ」

ピアジェ「アルティプラノ」

ピアジェ「アルティプラノ」
直径35mm
自動巻き(Cal.501P)
25石
2万1600振動/時
3気圧防水
18KPG
217万3600円(税込み)

「アルティプラノ」はピアジェが1957年に発表した最初の超薄型ムーブメント「Cal.9P」を搭載した薄型ドレスウォッチをルーツとするコレクション。以来、「超薄型の名手」と称されるピアジェを代表するコレクションとなっている。これはその最新作で35mm径の小さなケースは本来はレディスで、実際、プレシャスなダイヤモンド装飾ベゼルのモデルもラインナップされている。しかしこのシンプルなモデルであると、あたかも1957年のオリジナルのようなクラシックな雰囲気。そのため男性に大おすすめ。パートナーとシェアするのもお洒落だ。


A.ランゲ&ゾーネ「リトル・ランゲ1・ムーンフェイズ」

A.ランゲ&ゾーネ「リトル・ランゲ1・ムーンフェイズ」

A.ランゲ&ゾーネ「リトル・ランゲ1・ムーンフェイズ」
直径36.8mm
手巻き(Cal.L121.2)
44石
2万1600振動/時
3気圧防水
18KWG
535万7000円(税込み)

2017年にデビューした「リトル・ランゲ1・ムーンフェイズ」の新モデル。基本的にはケースとダイヤルのカラー違いのバリエーションだが、ダークブルーに銅の粒子がキラキラと煌めくゴールドストーンのダイヤルが夜の星空のようで、よりいっそうムーンフェイズが美しく際立つのが新しい魅力。また、3、6、9、12時のローマ数字のほかを星型のインデックスにしたのもロマンチック。そして36.8mm径の小振りなサイズが男性にも女性にもエレガントにフィットするのが素晴らしい。122.6年に1日分の誤差しかない高精度のムーンフェイズも優れた長所だ。


パテック フィリップ「年次カレンダー 4947/1A」

パテック フィリップ「年次カレンダー 4947/1A」

パテック フィリップ「年次カレンダー 4947/1A」
直径38mm
自動巻き(Cal.324 S QA LU)
30石
2万8800振動/時
3気圧防水
SS
551万1000円(税込み)

パテック フィリップの代表作のひとつである年次カレンダーモデルの新作。年次カレンダーはパテック フィリップが1996年に発明・特許取得した、1年に1回2月の末に修正するだけで「月」「日」「曜日」を自動的に表示可能とした革新的機構。この新作は年次カレンダーで初のステンレススティールケースというのが特徴。もちろん、ステンレススティールブレスレットも初だ。そして38mm径の絶妙なサイズが男女のどちらにもフィットするのが大きな魅力。「山東絹仕上げ」と呼ばれる縦横サテン仕上げのミッドナイトブルーのダイヤルも美しい。


チューダー「ブラックベイ フィフティ-エイト18K」

チューダー「ブラックベイ フィフティ-エイト18K」

チューダー「ブラックベイ フィフティ-エイト18K」
直径39mm
自動巻き(Cal.MT5400)
27石
2万8800振動/時
200m防水
18KYG
182万3800円(税込み)

「ブラックベイ フィフティ-エイト」は1958年に「オイスター プリンス サブマリーナー」が初めて200m防水仕様になったときのデザインを踏襲したコレクション。39mm径の小振りなサイズも人気のポイントだ。そしてこの新作はチューダーのダイバーズで初の18Kゴールドケースというのが大きな魅力。ゴールドをサテン仕上げにしたのも注目点で、マットなゴールドとグリーンダイヤルの色合わせが独特で格好いい。また、チューダーのダイバーズで初のシースルーバックというのも特徴。人気のファブリックストラップが付属するのも素晴らしい。


エルメス「エルメスH08」

エルメス「エルメスH08」

©Joël Von Allmen
エルメス「エルメス H08」
直径39mm
自動巻き(Cal.H1837)
28石
2万8800振動/時
10気圧防水
グラフェン複合素材
100万9800円(税込み)

エルメスのメンズ部門を30年以上率いてきたアーティスティック・ディレクターのヴェロニク・ニシャニアンが描き出すエルメスのメンズの世界観を体現した最新モデル。「H08」=「エイチオーエイト」というユニークなネーミングは、「H」はHermèsの「H」を、「0」は特徴的なベゼルの曲線を表す。また「0」は「無」を表し、「8」は横向きにした「無限」を表してもいる。街中で颯爽と着けこなせるスポーティーな時計としてケースやストラップを軽く頑丈にしたのも大きな特徴。このグラフェン複合素材のほかにチタンとDLC加工チタンのケースがある。




A.ランゲ&ゾーネ【2021 新作】星々がきらめく魅惑のダイアル「リトル・ランゲ1・ムーンフェイズ」

https://www.webchronos.net/news/62653/
パテック フィリップ【2021 新作】ステンレススティールでブルー文字盤が追加された「年次カレンダー 4947/1A」

https://www.webchronos.net/news/63625/
チューダー【2021 新作】18Kイエローゴールドを初採用した「ブラックベイ フィフティ-エイト 18K」

https://www.webchronos.net/news/62946/