カジュアルからモード、ビジネスシーンまで! フルメタル化を果たしたG-SHOCKの2100シリーズ最新作をレビュー

FEATUREインプレッション
2022.11.22

2019年に登場し、大きな話題作となったG-SHOCKの2100シリーズ。今回レビューするのは、22年7月に披露され、待望のフルメタル化を果たした2100シリーズの最新作である「GM-B2100」だ。モノトーンの大人っぽい雰囲気が良く、カジュアルな服装でも軽いビジネスシーンでも使える、オールラウンドな1本であることを実感した。

GM-B2100

長谷川剛:文・写真
Text & Photograph by Tsuyoshi Hasegawa
2022年11月22日掲載記事


大人の貫録に通じる重厚なメタル使い

 紛争に疾病、通貨不安や物価高騰などなど、世界の不安定化がジワジワと忍びよりつつある昨今。やはり安定を求める心が少しずつ強くなっている気がする。もちろんそれは時計選びにも現われてくるだろう。と、そんな大袈裟な前置きから始めなくても、信頼性の高いアイテムが注目度を得ていることは、以前から変わらないようにも思う。しかし実際にG-SHOCKを手にすると「うん、コレさえあれば大丈夫」という安堵感が心に広がるから不思議である。

 さて、今回インプレッションするのは、そんなG-SHOCKの「GM-B2100BD-1AJF」。つまりG-SHOCKの初代モデルである傑作「DW-5000C」の後継機として開発された、デジアナシリーズ「GA-2100」のフルメタルモデルだ。もっとわかりやすく言うなら、昨今“カシオーク”の愛称で爆発的なヒットを飛ばした八角モデルの、ケース&バンドをメタル仕様にアレンジした新作である。

GM-B2100

G-SHOCK「GM-B2100BD-1AJF」
タフソーラー。フル充電時約18カ月(パワーセーブ時)。SSケース(縦49.8×横44.4mm)。20気圧防水。8万300円(税込み)。

 日々バイクに乗ったりDIYや庭木を剪定したり、何かとアクティブ作業の多い筆者にとって、タフなクォーツ時計は絶対に必要なアイテムである。そして妙齢の男子であるとともにファッションライター上がりという出自から、見た目も非常に気にするミーハーな人間だ。ネットのまとめ記事などで「ベリベリ開く式の(おそらくベルクロ開閉のこと?)財布を持ったオトコなんて信じられナーイ(怒)」といった強めの投稿を見ると、ナニやら落ち着かない気分になる繊細系男子でもある。


大きめのケースが腕元をタフに見せる

 だから実用タフ時計に関ししても、ある程度女子やファッション好きから見てクォリティを感じさせる1本を、欲しがってしまう傾向がある。そこでこのGM-B2100BD-1AJF。まず手に取ってみて感じたのはフルメタルならではのズッシリ感。ガンメタル調のルックスが精悍な印象を放ち非常に頼もしさを感じさせる。子供っぽく見えない重厚感が何より好印象なのである。

 ただしちょっとだけ重いようにも感じる。これは実際に着けて生活してみないと判断できないことだが、筆者はそういったシチュエーション用として、これまでホイヤーの多角形クォーツモデルを使用してきた。こちらはケース径34㎜の比較的小振り型であり、装着においてヘビーさを感じることはなかった。

時計コレクション

新型のフルメタルG-SHOCKと、筆者が長年愛用しているフルメタルホイヤー。小型時計は軽さがあるが確かに迫力不足は否めない。そこへいくと新型G-SHOCKは多機能かつ迫力あるルックスが多いに魅力的。

 また、このGM-B2100BD-1AJFのポイントとして、都会的なクールネスを感じさせるブラックを基調としたモノトーン配色も見逃せない。この黒ずくめフェイスは、ときに時刻の判別に難を感じそうだが、テーラードジャケット等を羽織ったドレス的スタイルのときは、できるだけカジュアルやスポーツの要素はないほうが良好だ。そういった意味で、この黒ずくめのアナログフェイスは、かなり自分好みの仕様と言えるのだ。

大人っぽい装いにも合わせられるGM-B2100BD-1AJF。やはり使用するカラーを極力抑えているところがポイントだろう。その分視認性が気になったが、日常使いでは特に問題はなかった。ただ、クロノグラフ表示は少し小さめか……。