セイコー「プレザージュ」のクラシックシリーズ クラフツマンシップは、日本の伝統工芸を、腕時計に融合させたモデルを多くラインナップする。最新作、Ref.SART011は、漆塗りの文字盤を採用し、審美性だけなく文化的意義も感じさせる奥深い1本だ。クラシックな美意識と現代的なディテールが調和し、職人技の粋を感じさせるタイムピースである。

職人技が息づく、深みある漆黒のダイアル
セイコーは日本の豊かな伝統工芸をたたえる腕時計を制作しており、その最新作として「プレザージュ」クラシックシリーズ クラフツマンシップ コレクションにRef.SART011が追加された。本作は2025年7月中での発売を予定しており、伝統的な技法や洗練された美意識、精緻な設計を通じて、日本文化を体現した腕時計と言えるかもしれない。

自動巻き(Cal.6R5H)。24石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。SSケース(直径40.2mm、厚さ12.1mm)。10気圧防水。23万7600円(税込み)。2025年7月発売。
ドーム型のサファイアクリスタル製風防の下には、深みのある黒の漆塗り文字盤が広がる。これは漆の木から採取した天然漆を幾層にも塗り重ね、鏡面の艶が出るまで磨き上げるという、手間と技を要する工程を経て手作業で仕上げられたものだ。クラシックでありながら現代的な表情を放つその仕上がりは、奥行きと繊細さを兼ね備えている。
ゴールドのアクセントが引き立てる上質な意匠
文字盤にはゴールドトーンのアクセントが配され、レイルウェイ式分目盛り、大ぶりのローマ数字インデックス、6時位置の24時間表示のためのサブダイアル、リーフ型の時針と分針が視認性と装飾性を高めている。針にはサンドブラスト仕上げのマットな質感が施され、クラシックなフォルムと相まって視認性を向上させつつ、全体のイメージに柔らかさを与えている。
ステンレススティール製ケースと実用性
ケースは直径40.2 mm、厚さ12.1 mmのステンレススティール製で、セイコー独自のコーティング、ダイヤシールドが施されている。ポリッシュとヘアラインの交互仕上げが映える外装は、10気圧防水仕様で、落ち着きとスポーティーさを両立させたものだ。

信頼性の高いムーブメント、Cal.6R5Hを搭載
シースルー仕様のケースバックからは、セイコー自社製自動巻きムーブメントCal.6R5Hを覗くことができる。このムーブメントは毎時2万1600振動で駆動し、約72時間のパワーリザーブを誇る。また、耐磁性能は4800 A/m、日差+25秒〜−15秒の精度を備えている。
レザーストラップと価格情報
ストラップにはブラックレザーが採用され、3つ折れバックルを備える。価格は23万7600 円(税込み)だ。