グランドセイコーは、エボリューション9コレクションに新作SLGW007を追加した。2024年発表の手巻きハイビートムーブメントCal.9SA4を搭載し、月明かりに照らされた白樺をイメージしたネイビーブルーの文字盤を備える。ケース素材には同コレクションのドレスモデルで初めてステンレススティールを採用した。
夜の白樺を表現した文字盤
今回登場したSLGW007は、岩手県に広がる白樺を、夜の情景として文字盤上に表現した。白樺は長年にわたり、グランドセイコーのデザイナーにとってインスピレーションの源であり、腕時計の象徴的モチーフともなってきた。今回の文字盤では、樹皮の繊細な模様を、夜を表現するために深いネイビーブルーを用いている。
本作は2024年に発表されたSLGW003のバリエーション違いと呼ぶべきモデルだ。まずは文字盤。白樺の樹皮の模様は、横方向が強調され、不規則かつダイナミックなSLGW003と同一である。ただし、文字盤のカラーは異なる。SLGW003ではシルバーだったが、SLGW007ではネイビーブルーだ。
ステンレススティール製ケースを採用
このネイビーブルーはグランドセイコーの公式サイトによれば、「月明かりに照らされた白樺の樹皮」を表現しているという。グランドセイコースタジオ 雫石のある岩手県には、広大な白樺林の原生林が自生しており、長年にわたりグランドセイコーのモチーフとなってきた。

手巻き(Cal.9SA4)。47石。3万6000振動/時。パワーリザーブ約80時間。SSケース(直径38.6mm、厚さ9.95mm)。日常生活用防水。予価134万2000円(税込み)2025年10月10日発売予定。
SLGW003ではセイコー独自のブライトチタンがケースに採用されたが、本作SLGW007ではステンレススティールを採用。Cal.9SA4を搭載したドレス仕様のエボリューション9 コレクションのモデルとしては、初めてこの素材をケースに採用することとなった。
なお、ケースサイズは直径38.6mmで、厚さは9.95mmだ。そのため手首やシャツの袖口に心地よく収まる。細身のベゼルや繊細なインデックスは、エボリューション9の美学である明快なラインと見事に調和したものだ。
文字盤と同色のストラップ
カーフレザーストラップは文字盤と同じくネイビーブルー。同色で合わせつつも文字盤と異なる表情のこのストラップは、文字盤をより引き立てることだろう。

毎時3万6000振動のハイビートムーブメントCal.9SA4
2024年に発表されたCal.9SA4は、グランドセイコーとしては50年以上ぶりとなる、手巻きのハイビートムーブメントだ。このムーブメントはグランドセイコースタジオ 雫石で開発された、最新技術と伝統的かつ高度な職人技を融合させている。

ツインバレル、自社開発のデュアルインパルス脱進機、フリースプラング方式のテンプ、自社製ヒゲゼンマイが組み合わさり、日差+5秒から-3秒の安定した精度と約80時間のパワーリザーブを実現している。