ボーナスで腕時計を購入しようと考えている読者に向けて、5つのおすすめモデルを紹介する。比較的手の届きやすい20万円近辺の価格帯のモデルから、高級時計としての高い満足感を得られる隠れた名作をピックアップした。

Text by Tsubasa Nojima
[2025年12月4日公開記事]
ボーナスで何を買う? 1年間頑張った自分にご褒美を!
年末にさしかかると気になってくるのが、冬のボーナスだ。時計好きの諸兄姉におかれては、どんな時計を買おうかと、日夜ブランドや時計店のサイトを巡っているのではないだろうか。しかし、一昔前に比べてだいぶ高くなった時計の価格を前に、ため息を漏らしている読者も少なくないはずだ。
そこで今回は、高級時計としては比較的手頃なおよそ20万円で購入可能な腕時計に着目し、日本ブランドから3本、スイスブランドから2本のおすすめを紹介したい。見て使って楽しめる所有感の高さと、良心的な価格設定を両立させた、隠れた名作を探しに行こう。
カシオ「オシアナス」Ref.OCW-S400RA-2A

カシオ オシアナスの2025年新作。落ち着きと高級感のあるデザインは、スーツを着用するビジネスシーンでも使いやすい。タフソーラー。フル充電時約19カ月(パワーセーブ時)。Tiケース(直径41.3mm、厚さ9.2mm)。10気圧防水。18万1500円(税込み)。(問)カシオ計算機お客様相談室 Tel.0120-088925
カシオ オシアナス「マンタ S400シリーズ」に新たに加わった、「レトロトーンコレクション」のシンプルな3針モデル。ハーフマット仕上げのグラデーションブルーダイアルを採用した、落ち着いた色味が魅力だ。都市名を配したベゼルには、サファイアクリスタル製のインサートがセットされ、高級感を高めている。
ケースとブレスレットは、軽量かつ耐食性に優れたチタン製。平滑な面を作り出すザラツ研磨で仕上げ、さらにチタンカーバイト処理を施すことで耐摩耗性を向上させている。シャープなリュウズガードとラグ、矢羽根型のコマで構成されたブレスレットなど、スポーティーなデザインも魅力だ。ブレスレットにはスライド式の微調整機構が採用され、工具を使うことなく簡単に手首回りを変更することができる。
定期的な電池交換が不要なタフソーラー、Bluetoothを介してスマートフォンに接続することのできるモバイルリンク機能、電波受信機能など、日常使いに便利な機能を多数搭載していることも特徴だ。シンプルで上品、かつ実用性に優れた本作は、ビジネスシーンでも活躍するに違いない。
セイコー プレザージュ「クラシックシリーズ」Ref.SARJ007

絹に着想を得た、繊細な型打ち模様のダイアルが特徴のモデル。ダイアル上の表記が示すように、約3日間のパワーリザーブを備えている。自動巻き(Cal.6R5J)。24石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。SSケース(直径40.2mm、厚さ13mm)。10気圧防水。15万4000円(税込み)。(問)セイコーウオッチお客様相談室 Tel.0120-061-012
繊細な型打ち模様があしらわれた、セイコー プレザージュのセイコーグローバルブランドコアショップ専用モデル。日本の伝統的な「用の美」に着想を得た本作のダイアルには、絹をモチーフとした型打ち模様と、日本の伝統色である素色(しろいろ)が組み合わされている。
6時位置には昼夜を一目で判別することのできる24時間表示、9時位置にはテンプの動きを楽しむことのできる開口部が設けられ、それらの周囲の窪みや緩やかにカーブしたダイアル、すり鉢状に立ち上がったフランジなど、立体的な造形が特徴だ。
丸みを帯びたケースや、ポリッシュとヘアラインを交互に組み合わせた7連タイプのステンレススティールブレスレットなど、クラシカルなデザインの外装も魅力。世代を問わないタイムレスな本作は、末永く愛用するに相応しいモデルと言えるだろう。
ムーブメントは、約72時間のパワーリザーブを備えるCal.6R5J。シースルーバックからも、その動きを楽しむことが可能だ。
シチズン アテッサ「BY1004-17X」

6時位置のムーンフェイズによって、自動で月齢を表示する「ルナプログラム」搭載モデル。ムーンフェイズは、北半球と南半球を切り替えることができる。光発電エコ・ドライブ(Cal. H874)。フル充電時約2.5年駆動(パワーセーブ時)。Tiケース(直径41.5mm、厚さ10.8mm)。10気圧防水。13万7500円(税込み)。(問)シチズンお客様時計相談室 Tel.0120-78-4807
月齢自動計算機能「ルナプログラム」を搭載した多機能モデル。リアルな月が描かれたムーンフェイズが、幻想的な印象を与える。ベゼルとプッシュボタン、リュウズに、表面硬化技術のデュラテクトピンクを施した、華やかなカラーリングが特徴だ。ダイアルは、メタリックな塗装を施した、グレイッシュなブラウンカラーに仕上げられている。
ケースは、チタンに同じくデュラテクトを施した、スーパーチタニウム™製。ステンレススティールに比べて約40%軽く、5倍以上の表面硬度を実現している。ベルトはブラックのカーフレザーストラップを採用することでシックにまとめられており、三つ折れ式のフォールディングバックで簡単に着脱することが可能だ。
電波受信機能や光発電エコ・ドライブ、パーペチュアルカレンダー、24時間表示、ワールドタイムをはじめとする充実とした機能も魅力。機械式では一度止まってしまったムーンフェイズを調整することに手間がかかるが、光発電エコ・ドライブを搭載した本作では、充電さえできていればそのような煩わしさとは無縁である。
ハミルトン「カーキ アビエーション パイロット パイオニア メカニカル ブロンズ」Ref.H76709510

懐中時計用に開発された手巻きムーブメント、ユニタスを搭載したパイロットウォッチ。手巻き時計でありながらも10気圧の防水性を備えるなど、高い実用性を誇る。手巻き(Cal.ETA6498-1)。17石。1万8000振動/時。パワーリザーブ約50時間。ブロンズケース(直径43mm、厚さ13mm)。10気圧防水。23万9800円(税込み)。(問)ハミルトン/スウォッチ グループ ジャパン Tel.03-6254-7371
手巻きムーブメントのロングセラー、ユニタスことCal.ETA6498-1を搭載したパイロットウォッチ。大型のムーブメントを格納すべく、直径43mmの迫力あるケースを採用している。
温かみのあるグレイン仕上げのオフホワイトダイアルには、アラビア数字インデックスとレイルウェイミニッツトラック、スモールセコンドが配され、コブラ型の針が組み合わされている。両方向に回転するブラックのベゼルには目盛りが与えられており、三角のマーカーを任意の位置に合わせることでカウントダウンタイマーとして使用することが可能だ。
ケースの素材はブロンズ。本作の雰囲気に合ったヴィンテージ調の色味は、使用環境によって異なる経年変化を楽しむことができる。円錐状の大型のリュウズは、手巻き時の操作性にも貢献する。
シースルーバックからは、ムーブメントを鑑賞することが可能だ。粗目のヘアライン仕上げが施されたブリッジには、あまり装飾性がないが、ゆったりと鼓動するロービートのテンプや大きな歯車、巻き上げ時にコハゼが機能する様子を楽しむことができる。
モーリス・ラクロア「1975 コレクション」Ref.756007-SS002-430-1

小ぶりなサイズが魅力のクラシックウォッチ。10気圧防水や簡単にベルトを交換できるイージーチェンジャブルシステムなど、使い勝手の良さも特徴。自動巻き(Cal.ML115)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約38時間。SSケース(直径36mm、厚さ10mm)。10気圧防水。22万3300円(税込み)。(問)モーリス・ラクロア(DKSH マーケットエクスパンションサービス ジャパン) cg.csc1@dksh.com
2025年に創業50周年を迎えたモーリス・ラクロア。その節目を記念して発表されたのが、「1975 コレクション」だ。サンレイ仕上げのダイアルにくさび型のインデックス、ドーフィン型の時分針を組み合わせたクラシックなデザインは、1988 年に発表された「レ クラシック」をベースとしたもの。
ステンレススティール製のケースは、直径36mmの小ぶりなサイズだ。厚さは10mmに抑えられ、シャツの袖口にも容易に収まってくれる。ドレッシーなデザインながら、10気圧防水を備えたスクリューバック仕様のため、季節や天候を問わず着用しやすいことも魅力だ。
5連タイプのステンレススティールブレスレットにはイージーチェンジャブルシステムが搭載されており、指の爪でレバーを操作するだけで簡単にケースから脱着することが可能だ。
搭載するCal.ML115は、汎用機をベースとした機械式自動巻きムーブメント。シースルーバックから、ストライプ装飾が施されたローターやテンプの動きを鑑賞することができる。



