初めて機械式時計を買うならどれ? 販売価格20万円以下のモデルからおすすめ5本を紹介!

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2024.05.21

初めての機械式時計におすすめのモデルを5本ピックアップして紹介。今回は、定評のある国産3社をはじめとする実力派ブランドを中心に、販売価格20万円以下のモデルから選定している。

セイコー メカニカルダイバーズ 1965 ヘリテージ

野島翼:文
Text by Tsubasa Nojima
[2024年5月21日公開記事]


これを選べば間違いなしの名作5本を紹介!

主ゼンマイが解ける力を利用して時を刻む機械式腕時計は、その温かみのある音や感触、時には職人の息遣いすら感じさせるほどの仕上げや機構によって、これまで多くの時計愛好家を魅了してきた。それは、実用性で圧倒的に勝るクォーツウォッチが普及した現代においても変わることはなく、それどころか機械式時計特有の不便さを愛おしむかのように、年々注目を集めている。

しかし、いざ機械式時計を手にしてみようとすると、何を選べば良いのかが分からなくなってしまうはずだ。価格帯は数万円から始まり上は限界を知らず、新技術や新興ブランド等の新しい情報が日々発信され、その情報に追いつくことすら精いっぱいという状態にもなりかねない。

そこで今回は、機械式時計の最初の1本として最適なモデルをピックアップして紹介する。いずれも扱いやすい自動巻きムーブメントを搭載し、堅牢かつ機械式時計としての魅力を味わえる名作ぞろいだ。比較的手を出しやすい販売価格20万円以下を選定基準としており、きっと価格以上の価値を感じることができるはずだ。人類の叡智が結集した、機械式時計の沼の入口へようこそ。


セイコー プロスペックス「メカニカルダイバーズ 1965 ヘリテージ」Ref.SBDC197

アクティブな方にお勧めしたいのが、セイコー プロスペックスのダイバーズウォッチだ。「SBDC197」は、セイコーが1965年に発売した国産初の150m防水ダイバーズウォッチのデザインを踏襲したモデルである。シャープなケースラインやスクエア型のインデックスを特徴としており、ダイバーズウォッチとしては比較的シンプルな外観を持つ。

高い視認性を発揮するブラックダイアルや4時半位置のデイト表示、経過時間を測定することが可能な逆回転防止ベゼル等、優れた機能性を備えていることはもちろん、300m防水によって、実際にダイビングに使用することも可能だ。

ムーブメントは、機械式自動巻きのCal.6R55を搭載する。セイコーの主力ムーブメントCal.6R系の最新版であり、高い信頼性と約72時間のロングパワーリザーブを誇る。

シンプルなデザインに高い防水性、手首の邪魔にならないサイズ感は、オンオフ問わず幅広いシーンで活躍してくれるに違いない。さらに、本作の魅力はそれだけではない。セイコーのダイバーズウォッチは、世界中の探検家やダイバーに愛されてきたプロフェッショナルツールだ。それが腕元にあるというロマンは、何物にも代えがたい満足感をもたらしてくれるだろう。

セイコー プロスペックス メカニカルダイバーズ 1965 ヘリテージ

セイコー プロスペックス「メカニカルダイバーズ 1965 ヘリテージ」Ref.SBDC197
1965年に発売された、セイコー初のダイバーズウォッチのデザインを受け継ぐモデル。同社製の空気潜水用ダイバーズウォッチとしては最高スペックの300m防水を誇る。自動巻き(Cal.6R55)。24石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。SSケース(直径40mm、厚さ13mm)。300m防水。17万6000円(税込み)。(問)セイコーウオッチお客様相談室 Tel.0120-061-012


シチズン プロマスター「メカニカル GMT」Ref.NB6046-59E

GMT機能を搭載したパイロットウォッチである本作は、海外に関わる仕事に従事している方や旅行好きにぴったりな1本。赤いGMT針と24時間表記のベゼルによって、セカンドタイムゾーンの時刻を読み取ることができる。リュウズ操作によって時針を単独で調整することが可能であり、海外渡航時でも簡単に時差を修正できる。

パイロットウォッチらしく、視認性に長けている点も魅力のひとつ。インデックスと針には蓄光塗料が塗布され、暗所でもしっかりと時刻を確認することが可能だ。ダイアルの外周には航空計算尺が配され、8時位置のリュウズを用いて実際に計算に使用することができる。

直径44.5mmの大型ケースには、使い勝手に対する配慮が盛り込まれている。丸みを帯びたベゼルや滑らかなブレスレットは、引っ掛かりを起こしにくいデザインにまとめられ、ケース全体の厚みも12.7mmに抑えられている。20気圧防水を備えている点も頼もしい。

搭載しているのは、シチズンの薄型自動巻きムーブメントCal.90系。同系統のムーブメントは社外にも販売されており、多くのマイクロブランドをはじめとする採用実績からも、その信頼性の高さが窺える。

シチズン プロマスター「メカニカル GMT」Ref.NB6046-59E
GMT機能と航空計算尺を備えた本格パイロットウォッチ。優れた視認性はもちろん、高い防水性も魅力だ。自動巻き(Cal.9054)。24石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約50時間。SSケース(直径44.5mm、厚さ12.7mm)。20気圧防水。13万2000円(税込み)。(問)シチズンお客様時計相談室 0120-78-4807


オリエントスター「M34 F7 セミスケルトン」Ref.RK-BY0001A

ユニークなデザインと機能性によって人気を博し、独自の地位を築いているのがオリエントスターだ。中でも「M34 F7 セミスケルトン」は、ムーブメントの一部を露出させた構造を持ち、機械式時計の魅力を視覚的にも味わうことができる。

マザー・オブ・パールをベースとして鮮やかなブルーグリーンのグラデーションを施したダイアルは、南北の極域で観測される発光現象、オーロラをモチーフとしている。光の当たり方や光源の種類によって表情を変えるミステリアスなダイアルは、見る者を虜にしてしまうことだろう。

6時位置にはスモールセコンド、12時位置には主ゼンマイの残量を可視化するパワーリザーブインジケーターが配され、機能性も抜群だ。コレクション名に含まれるM34は、ペルセウス座にある星団の略称である。シャープなラグを持つケースや真っすぐに伸びる時分針からは、ギリシア神話の英雄ペルセウスのような力強さを感じることができる。

自社製自動巻きムーブメントのCal.F7F44を搭載し、ダイアル9時位置の開口部からは鼓動するテンプを楽しむことができる。さらにシースルーバックも採用されており、受けやローターに施された仕上げをケースバックから鑑賞することも可能だ。

オリエントスター M34 F7 セミスケルトン

オリエントスター「M34 F7 セミスケルトン」Ref.RK-BY0001A
オリエントスターらしい独創性にあふれたデザインが魅力。ムーブメントの鼓動を直接鑑賞できるセミスケルトンは、最初の1本としてもふさわしい。自動巻き(Cal.F7F44)。24石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約50時間。SSケース(直径40mm、厚さ13mm)。10気圧防水。14万3000円(税込み)。(問)オリエントお客様相談室 Tel.042-847-3380


ティソ「ティソ PRX パワーマティック 80」Ref.T137.407.11.041.00

ティソは、フレンドリーな価格設定とクラシカルなデザインを特徴とする、1853年創業の老舗スイスブランドだ。今回紹介する「ティソ PRX」は、1978年に同社が発表した同名のモデルを復刻したコレクションである。サイズや機能、ムーブメントの種類等、豊富なラインナップのうち、機械式時計最初の1本としておすすめしたいのが、直径40mmのブルーダイアルモデルだ。

本作の特徴は、シンプルなデザインゆえに使うシーンを選ばない汎用性の高さ。落ち着きのあるブルーダイアルは、スーツからカジュアルファッションまで、幅広くマッチする。

さらに、本作のベルトにはインターチェンジャブルシステムが採用されており、爪でレバーを操作するだけで簡単にケースから取り外すことができる。ベルトはステンレススティールブレスレットのほか、ラバーストラップやレザーストラップも用意されており、買いそろえることで楽しみの幅を広げることができる。

同価格帯では、外装の質感も随一。シャープなエッジが際立ったケースとブレスレットは、まるでラグジュアリースポーツウォッチのような佇まいを見せる。

ムーブメントは、約80時間のロングパワーリザーブに加え、機械式時計の大敵である磁力にも強いCal.パワーマティック 80を搭載している。ケースバックからは、テンプやローターの動きを楽しむことが可能だ。

ティソ PRX

ティソ「ティソ PRX パワーマティック 80」Ref.T137.407.11.041.00
近年のティソにおける最大のヒット作と言っても過言ではない「ティソ PRX」。シンプルなデザインや豊富に用意されたベルトによって、あらゆるシーンに対応することができる。自動巻き(Cal.パワーマティック 80)。23石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約80時間。SSケース(直径40mm、厚さ10.9mm)。10気圧防水。10万7800円(税込み)。(問)ティソ Tel.03-6254-5321


ハミルトン「カーキ フィールド エクスペディション」Ref.H70315130

1892年にアメリカのペンシルベニア州で創業したハミルトン。同社は、優れた鉄道時計やミリタリーウォッチによって絶大な信頼を獲得しつつ、1957年には世界初の電池式腕時計を発表するなど、パイオニア精神にあふれたブランドである。「カーキ フィールド エクスペディション」は、ミリタリーウォッチで培った実用性をベースとして、現代的にアップデートを加えたアドベンチャーウォッチだ。

ノンデイト仕様のシンプルで精悍なダイアルは、ブラックをベースにホワイトのアラビア数字インデックスを組み合わせることで、優れた視認性を発揮している。矢印型の時針とペンシル型の分針は、明確に形状が異なるために混同することがなく、クリーム色の蓄光塗料によってヴィンテージ調の雰囲気を醸し出している。

回転式のベゼルは簡易方位計として機能し、太陽を使って方位を導き出すことが可能だ。ケースとブレスレットは、全体的にサテン仕上げを基調としており、モダンな印象にまとめられている。操作性に優れたリュウズはねじ込み式。悪天候の状況下でも安心して使用することができる。

ムーブメントは、約80時間のパワーリザーブを誇るCal.H-10を搭載する。ティソ PRXに採用されているCal.パワーマティック80とは、兄弟関係にあたるムーブメントだ。優れた耐磁性と耐衝撃性、温度耐性を備えたニヴァクロン製ヒゲゼンマイを採用している。

カーキ フィールド エクスペディション

Photograph by Masanori Yoshie
ハミルトン「カーキ フィールド エクスペディション」Ref.H70315130
ミリタリーウォッチ由来ながらも洗練されたデザインを持つ「カーキ フィールド エクスペディション」。タフな外装にハイスペックなムーブメントを組み合わせている。自動巻き(Cal.H-10)。25石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約80時間。SSケース(直径41mm、厚さ11.5mm)。10気圧防水。16万5000円(税込み)。(問)ハミルトン/スウォッチ グループ ジャパン Tel.03-6254-7371


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