彩り豊かなダイバーズウォッチ8本を紹介

パネライ「サブマーシブル アズーロ - 42mm」

　イタリア語で「ライトブルー」を意味するアズーロをモデル名に冠したパネライの「サブマーシブル アズーロ - 42mm」は、マットブルーのセラミックスリングにダイビングスケールを配したラチェット式の逆回転防止機能付きベゼルを備える。サテン仕上げのステンレススティール製ケースは300mの防水性能を保持する。これはケースの3時位置にある、特許取得のロック式リュウズプロテクターとねじ込み式ケースバックによって確保されているものだ。「アズーロ」の採用にはふたつの意味がある。海を想起させる色であると同時に、統一イタリア非公式カラーでもあり、フィレンツェを拠点とするパネライにとって大切な色であるからだ。インデックスの蓄光塗料は明るいグリーンブルーに浮かび上がる。

セイコー　プロスペックス「ダイバースキューバ SBDC081」

　セイコーの通称「SUMO」でファンに愛される本モデルは、トレンドのグリーンを文字盤に採用し、1960年代から日本の南極観測隊に選ばれてきたセイコーのダイバーズウォッチの歴史を受け継いでいる。セイコーダイバーズの着用者には1970年にエベレスト登山最高齢記録を達成した三浦雄一郎や、78年に世界初の犬ぞり単独行による北極点到達を記録した植村直己など多くが挙げられる。直径45mmのケースにはポリッシュ仕上げとサテン仕上げが組み合わされており、厚みのあるねじ込み式リュウズが4時位置に配され、また3連リンクのステンレススティールブレスレットにはエクステンションが内蔵されている。文字盤には蓄光塗料の塗布されたインデックスが配され、またデイト表示が拡大鏡「サイクロプス」レンズによって引き立てられている。

ユリス・ナルダン「ダイバー ネット」

　海になじみ深い歴史を持つユリス・ナルダンが2020年に新たなコンセプトウォッチを発表した。環境に配慮した解決策を模索する中で生まれた「ダイバー ネット」だ。これはケースとベゼルに100%リサイクルした漁網からなるポリアミドペレット、そしてストラップに海を浮遊していたペットボトルを糸に再生した生地を採用したものである。また風防の素材は、製造時のエネルギー使用を抑えるために従来のサファイアガラスから、スイスのジュラ地方で機械加工された透明なセラミックガラスに変更された。自動巻きキャリバーUN-118を搭載し、文字盤では時分とスモールセコンド、カレンダー、パワーリザーブを表示する。ユリス・ナルダンは昨今のプラスチックによる海洋汚染の危機の高まりを背景に、海から得られる素材の研究に専念する研究部門を工房敷地内に立ち上げ、特に牡蠣の殻、藻類、海洋プラスチック、ポリアミド製漁網の特性の研究などに力を入れている。

オリス「オリス ハンガン リミテッドエディション」

　韓国で2番目に長い川、漢江の環境改善を推進するプロジェクトとパートナーシップを結んだオリスが作った限定モデルが「オリス ハンガン リミテッドエディション」だ。直径43.5mmのステンレススティール製ケースはプロフェッショナル仕様の300m防水性能を備えている。逆回転防止機能付きのベゼルにはグリーンセラミックスのインサートが施され、明るいグリーンのトーンをもったグラデーションの文字盤と呼応している。このカラーは韓国で2番目の長さを誇る、漢江の源流域の水にインスパイアされたものである。ソリッドケースバックは漢江を表した地図のエングレービングが施された。ケースバック内にはクイックデイトコレクター、ストップセコンド機能を保持した自動巻きCal.オリス 743が内蔵される。

ブライトリング「スーパーオーシャン ヘリテージ '57 リミテッド エディション II」

　ブライトリング「スーパーオーシャン ヘリテージ '57 リミテッド エディション II」は、ブラックダイアルの先代モデルに続き、マリンブルーのセラミックス製ダイアルと両方向回転ベゼルを採用したものだ。また鮮やかなレインボーカラーも踏襲し、グリーン、ブルー、インディゴ、バイオレット、レッド、オレンジのマルチカラーがグラデーションをなしながら時分針やアワーマーカーに施されている。直径42mmのステンレススティール製ケースが内蔵するのはETA2892-A2をベースにした自動巻きCal.ブライトリング10で、約42時間のパワーリザーブを保持している。ソリッドケースバックには「ONE OF 1000」のエングレービングが施され、売り上げの一部はCOVID-19対策の最前線で活躍する人たちを支援する慈善団体へ寄付された。先代のブラックと、本作のマリンブルーとも発表から間もなく完売した人気作である。続編に期待したい。