オーデマ ピゲが、カモフラージュパターンを発現する新素材「ポリクロームゴールド」を発表

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2024.06.06

オーデマ ピゲは、2024年3月に発表した新しいマルチカラーセラミックのクロマセラミックに続き、カモフラージュパターンの『クロマゴールド』と呼ばれる新素材を発表した。この特許保有のポリクロームゴールドは最新のスパークプラズマ焼結(SPS)テクノロジーにより得られたもので、クロマセラミックの開発ですでに使われた、パウダー状のゴールドを迅速に焼結させる技術を用いている。オーデマ ピゲの R&D チームが開発したこの新しいゴールド合金は、時計デザインに新たな可能性を開くことだろう。この新たな素材はミラノで開催されたエキシビション Seek Beyond「時計の先へ。想像の先へ。」で、プロトタイプとして発表された。


迷彩柄のポリクロームゴールド

オーデマ ピゲ ポリクロームゴールド

新たなデザインの可能性を開くクロマゴールドは34mmの「ロイヤル オーク」に採用されイエロー、ホワイト、ピンクゴールドを組み合わせたカモフラージュパターンで登場した。©オーデマ ピゲ提供

特許保有のイノベーション

オーデマ ピゲ ポリクロームゴールド

ゴールドパウダーが焼結を経て圧縮される時には毎回ニュアンスが異なるため、モデルごとに微妙に異なったユニークピースとなるのだが、微妙な違いがある中でも全体としては統一感のあるビジュアルが得られる。このようにして作れたディスクはウォッチケース、ベゼル、ブレスレットリンクなどに使うことができ、独自の外観をアピールすることが可能だ。

 革新的素材の研究を続けるオーデマ ピゲは、今回希少なブレンドに成功し特許を取得した。今年始めに発表したポリクロームセラミックと同様、この新しいクロマゴールドはスパークプラズマ焼結(SPS)テクノロジーにより得られた素材だ。このマルチカラーのカモフラージュ パターンを作るには、数種類のカラーのゴールドをまず別個に加工する必要がある。

 ゴールドをまず溶解させ、その液滴を粉末状に粉砕。パウダーは円形のグラファイト型に注意深く注入して配置し、求めるパターンを作る。次にグラファイトを通して高電流をかけ、型を焼結させる。この電流により急激に温度が上がると同時に型の両面に機械的圧力をかけることにより、短時間でパウダーを焼結させることが可能になった。こうして得られたディスクには、パウダーを配置したパターンに従ってゴールドのいくつかのカラーが模様のように出現する。

最後は手で仕上げて組み立てる

オーデマ ピゲ ポリクロームゴールド

 この部品を事前にポリッシュまたはサテン加工してから、マニュファクチュールのトレードマークであるサテンとポリッシュアングルの組み合わせに手仕上げを施こす。このような仕上げは「ロイヤル オーク」コレクション独特の光の煌めきを生み、イエローゴールド、ホワイトゴールド、ピンクゴールドのソリッドなカラーニュアンスを引き立てる。

常に前進する革新的な素材の研究

 1972年に登場した有名な「ロイヤル オーク(5402ST)」は、それまでゴールドウォッチに限られていた高級な仕上げをステンレススティール素材に施した。オーデマ ピゲはこのように素材のバリエーションを常に広げてきたブランドである。「ロイヤル オーク オフショア」では 1998 年にチタン、2004年にフォージドカーボン、2008年にセラミックと、発売当初から素材のバリエーションを展開。

 セラミックは 1980年代の終わりには既にバンブー コレクションに使っていた。2002年発売の「ロイヤル オーク コンセプト」ではさらに素材の展開が進み、ケースはチタンと軽量で耐久性に優れたハイテク合金アラクライト 602 を組み合わせたものだった。2008年の「ロイヤル オーク コンセプト トゥールビヨン クロノグラフ」では、カーボン素材を生かした前衛的なデザインが新たな足跡を記した。2023年、オーデマ ピゲは時計史上初の快挙となる希少なバルク メタリック グラス(BMG)を使った「ロイヤル オーク “ジャンボ” エクストラ シン」モデル(ref. 16202XT)をカタログに登場させた。

 オーデマ ピゲそして時計業界にとっても初のクロマセラミックにより、マニュファクチュールは、素材の組み合わせ、カスタム化、デザインの可能性をさらに広げ、時計業界において未来への展望を開くことだろう。


Contact info: オーデマ ピゲ ジャパン Tel.03-6830-0000


オーデマ ピゲ「ロイヤル オーク “ジャンボ” エクストラ シン」を発表

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