ミューレ・グラスヒュッテは、北海およびバルト海での海難救助活動を担うドイツ海難救助協会(Deutsche Gesellschaft zur Rettung Schiffbrüchiger、DGzRS)の創立160周年を記念する「S.A.R. ミッションタイマー “DGzRS 創立160周年”」を発表した。ベースとなるのは「S.A.R. ミッションタイマー チタン」であり、直径43mmのケースはチタン製で、500mの高い防水性能を備えるモデルである。この記念モデルでは、チタングレーの文字盤にはDGzRS本部周辺の等高線をモチーフとした模様が描かれている。
ドイツ海難救助協会(DGzRS)×ミューレ・グラスヒュッテ
2025年に創立160周年を迎えるドイツ海難救助協会(DGzRS)は、北海およびバルト海での海難救助活動を担ってきた組織である。現在は、1000人を超える救助隊員が60隻の救助船に乗り込み、年間およそ2000件の出動要請に昼夜を問わず対応している。また、DGzRSは創立以来、国家や公共資金に頼らず、すべての活動を寄付によって賄ってきた。この独立性は、同協会の使命と価値観の中核を成すものとなっている。
このような活動を行うDGzRSとミューレ・グラスヒュッテは、2002年にプロフェッショナル仕様のツールウォッチである「S.A.R. ミッションタイマー」を共同開発して以来、長年にわたって強いパートナーシップを結んできた。
今般発表された「S.A.R. ミッションタイマー “DGzRS 創立160周年”」は、ミューレ・グラスヒュッテとDGzRSの、そんな長いパートナーシップを反映するモデルだ。

自動巻き(Cal.SW 400-1)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約41時間。Tiケース(直径43.0mm、厚さ13.0mm)。500m防水。世界限定160本。販売価格未定。
本作は、共同開発したS.A.R. ミッションタイマーをさらに高性能に仕立てた「S.A.R. ミッションタイマー チタン」をベースとしており、チタン製のケースは直径43mmのサイズ感でありながら、重量は105g余りと軽量な仕立てである。ベゼルは軽量かつ傷に強いセラミックス製ベゼルで、美観にも優れる。
世界限定160本となるこの記念限定モデルには、特別な意匠がちりばめられている。チタングレー文字盤には、ドイツのブレーメンに位置するDGzRS本部周辺の等高線をモチーフとした細い有機的なラインが描かれ、秒針先端はDGzRSのシンボルカラーであるレッドに塗装されている。
ケースバックにはDGzRSの活動を支えるものとして、150年間にわたってシンボルであり続けた募金箱のモチーフと「150 Years of Collection Boxes: 160 Years of DGzRS — The Sea Rescuers」の記念文字が刻印される。また、限定モデルであることを示すシリアルナンバーも刻まれる。
搭載するムーブメントは、セリタ社製自動巻きムーブメントのCal.SW 400-1をミューレ・グラスヒュッテ仕様にカスタマイズしたもので、衝撃に強いウッドペッカーネック緩急針が採用され、日差は0秒から+8秒に調整されている。このムーブメントが、軽量かつ500mの高い防水性能を持つケースに収められることで、優れた実用性を獲得している。