シャネルが2026年3月1日より、新キャンペーンを展開している。フォーカスするのは、同ブランドが2000年に生み出して以降、男女問わず幅広いユーザーの手元を彩ってきた「J12」。また、モデルのジゼル ブンチェンとクレマン シャベルノーが本キャンペーンに起用されていることにも注目したい。
“水”の世界へと回帰するシャネル「J12」
2026年3月1日より、シャネルは新キャンペーンをスタートさせた。フォーカスするのは「J12」。2000年、フルセラミックスのケースとブレスレットを備えて誕生したこの高級腕時計は、現在同ブランドの代表的な、かつ男女問わず支持されるコレクションへと成長している。
そんなJ12のインスピレーションの原点は“水”だ。水の世界に回帰し、25年以上にわたって時計市場で高いプレゼンスを示してきた本アイコンを祝う本キャンペーンで起用されたのは、モデルのジゼル ブンチェンとクレマン シャベルノーである。このふたりが出演するキャンペーンによって、J12の本質的な価値がひもとかれていく。


本キャンペーンで標榜されるのは、In The Greatest Strength Lies Softness──「揺るぎない強さの中に宿る、しなやかさ」である。
シルクよりも滑らかで、ステンレススティールよりも耐傷性や耐食性の高いセラミックスをまとったJ12を表すこのテーマの下、限りない強さを持ちながらも、時に穏やかで安らぎを与える水の世界の中で、ジゼル ブンチェンとクレマン シャベルノーが本キャンペーンの核となるJ12の奥深さや調和と独創性を、見事に表現しているのだ。
J12から見る、シャネルのウォッチメイキング

レーシングヨットの世界観に着想を得て2000年に誕生したJ12は、セラミックスという耐傷性や耐食性に優れ、かつ滑らかな素材を高級腕時計に昇華させた、エポックメイキングな存在でもある。発表当時、ウォッチ部門のアーティスティックディレクターであったジャック エリュが「シャネルならではのスポーツウォッチ」を思い描いたことで、本コレクションの完成に至った。また、J12にふさわしい「完璧な色」として、「すべてを超越する」とマドモアゼル シャネルが語ったブラックを全身にまとった腕時計を創造したいというシャネルの挑戦の結果として、ケース、ブレスレットがブラックの高耐性セラミックで製造されていたことも特筆すべき点だ。2003年にはホワイトが、2025年にブルーがカラーバリエーションとして加わっており、こういったセラミックスの彩りを含む、素材開発には、スイスのラ・ショー・ド・フォンにあるシャネルのマニュファクチュール、そしてそこに属する職人たちの技術は欠かせなかった。独自の着色プロセスや温度調整、ポリッシュ仕上げなど、ディテールまで数々の信念やそれを実現するクラフツマンシップが込められているのだ。

(右)シャネル「J12 キャリバー 12.1」Ref.H5700
自動巻き(Cal.12.1)。28石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。高耐性セラミック×SSケース(直径38mm)。200m防水。各138万6000円(税込み)。
製造後には、耐久テストが課される。ステンレススティールの約7倍の耐性を持つシャネルのセラミックスは、極限の条件下を想定した厳しいテスト──数百万個の研磨粒、数千回の衝撃、さらには何十時間にもわたって照射される紫外線を乗り越えて、完成品となる。

加えて、高性能な自動巻ムーブメント「キャリバー 12.1」を搭載していることも、特筆すべき点だ。シャネルが資本参加するケニッシと共同開発された本ムーブメントは、COSC認定の精度を有することに加えて、約70時間のパワーリザーブを有している。また、フリースプラングテンプであるため、衝撃にも強い。
J12のオーナーは、このムーブメントをトランスパレントバックから観賞することができる。シャネル ウォッチメイキング クリエイション スタジオ ディレクターのアルノー シャスタンが「完全な円」を追求してデザインしたオープンワークのローターをはじめ、各パーツを通して、見えない部分に至るまでのシャネルの美意識を感じ取ることができる。

3月から始まったシャネルの新キャンペーンを機に、時計愛好家は、改めてJ12に注目してみてはいかがだろうか。



