カルティエが若き才能を育む「カルティエ タレンツ オブ トゥモロー」賞を創設

2026.10.11

カルティエは、1995年から続く「カルティエ ウォッチメイカーズ オブ トゥモロー」賞にジュエリー部門を新設して拡充し、時計製造とジュエリーの2分野で若い才能を表彰する「カルティエ タレンツ オブ トゥモロー」賞を創設した。両部門に共通するテーマは「カルティエの野生動物」だ。ウォッチメイキング部門ではCal.1847 MCを用いた作品、ジュエリー部門ではブローチを通じて、参加者が独自の発想と技術を披露する。

カルティエ タレンツ オブ トゥモロー

© CARTIER


若き才能を育む「カルティエ タレンツ オブ トゥモロー」賞が創設

 カルティエは、時計製造とジュエリーの2分野で若い才能を表彰する「カルティエ タレンツ オブ トゥモロー」賞を創設した。この賞は、1995年から続く、時計製造に取り組む若手人材が各回のテーマに基づくムーブメントの再構築案を提出し、技術と創造性、独創性を研鑽する「カルティエ ウォッチメイカーズ オブ トゥモロー」賞を進化させたものだ。ジュエリー賞を新設したうえで、技術と創造性を育む取り組みを拡充しているのだ。

 新たな枠組みで迎える今回は、両部門に共通するテーマとして「カルティエの野生動物」を設定。ウォッチメイキング賞ではCal.1847 MCを用いた作品、ジュエリー賞ではブローチを通じて、参加者が独自の発想と技術を披露する。エントリー期間は2026年10月1日から11月30日までで、表彰式は2027年春を予定している。

 これまでカルティエは、幅広い分野で才能を支援してきた。1984年に設立されたカルティエ現代美術財団は、アーティストの創作から展示までを支えている。また、「カルティエ ウーマンズ イニシアチブ」では、助成金やトレーニングの機会を提供することで、社会にポジティブな影響を与える女性起業家を支援している。

 時計とジュエリーの分野では、専門の養成機関を通じて職人の育成と技術の継承に取り組んできた。1993年にスイスで設立した「カルティエ ウォッチメイキング インスティテュート」は、カルティエのマニュファクチュールの実習生や職人を対象に、時計製造、研磨、マイクロ技術、機械技術などのトレーニングを提供し、これまでに約200人の見習い職人が学んでいる。また、2002年には、パリで「カルティエ ジュエリー インスティテュート」を開校している。ここではジュエリーの伝統技能を教えるとともに、パールの糸通しや動物モチーフのワックス彫刻など、公的な教育体系がまだ確立されていない職人技術を、職人から職人へと伝える役割も担っている。

カルティエ タレンツ オブ トゥモロー

© CARTIER
「職人技術」は若手の育成が容易ではない。なぜなら言語化しにくい感覚や勘に依るところが大きく、また、人材不足も深刻となっているためだ。カルティエはそんな技術を伝承し、若手育成に力を注いでいることが、今回創設された賞はもちろん、これまでの取り組みからも見て取れる。

各部門のテーマは「カルティエの野生動物」

 今回、ウォッチメイキング賞とジュエリー賞の共通テーマに選ばれたのは、「カルティエの野生動物」である。パンテールをはじめ、タイガーやクロコダイルに至るまで、動物のモチーフは長年にわたり、カルティエの創作で中心的な役割を果たしてきた。その探求は今日も続いており、ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ 2026で発表された「パンテール メティエダール ウォッチ」や新作ジュエリーにも、豊かな動物の世界が映し出されている。参加者は、この野生動物をモチーフとしたデザインや創作の領域を自由に探求し、独自の発想と技術を生かしたオリジナル作品を提案する。

カルティエ タレンツ オブ トゥモロー

© CARTIER
「カルティエの野生動物」を表現した作品がテーマとなったウォッチメイキング賞。どんな作品が制作されるのか? 想像を膨らませるのが楽しくなるテーマだ。

 ウォッチメイキング賞では、カルティエのマニュファクチュールムーブメントであるCal.1847 MCを使用し、「カルティエの野生動物」を表現した作品を制作する。対象は、スイス、フランス、ベルギー、ドイツの専門学校で学ぶ学生、時計工房で働く見習い職人、およびワークスタディプログラムの受講生だ。今年からはスウェーデン、デンマーク、フィンランドからの参加も可能となり、より広い地域の若者に挑戦の機会が開かれる。

カルティエ タレンツ オブ トゥモロー

© CARTIER
「野生動物の魅力」を「ブローチ」で表現するというこれまたユニークな賞。ブローチという小さな世界で、躍動感あふれる野生動物をどのように落とし込んでいくのか、その創造性が競われる。

 新設されたジュエリー賞では、野生動物の魅力をブローチで表現することが課題となる。対象は、フランス、イタリア、スイスのジュエリー専門カリキュラムで、2年以上のトレーニングを受けた学生だ。専門学校で学ぶ学生に加え、ジュエリー工房での実習やワークスタディプログラムで技術を身に付ける学生も参加できる。

選考の流れと豪華な審査員

 選ばれた候補者は、3カ月の制作期間中、実作業に最大80時間を充てて作品を制作する。その間、カルティエ外部から自ら選んだメンターによる個別指導を受けることができる。完成作品とともに、スケッチや写真を添えて制作の主な過程をまとめた開発ログブックを提出する。

 審査では、高度な技術と大胆な創造性を基準に、各部門の上位3名を選ぶ。時計賞の審査員には、ヴィンテージウォッチ専門家のロイ・ダビドフ、「カルティエ コレクション」ディレクターのパスカル・ルプウ、国際時計博物館キュレーターのナタリー・マリエロニ、高級時計財団副会長のパスカル・ラベスー、独立時計職人のカリ・ヴティライネンが名を連ねる。

 ジュエリー賞の審査員は、カルティエ ハイジュエリー マニュファクチュール ディレクターのアレクサ・アビトボル、クリスティーズ ヨーロッパ会長のフランソワ・キュリエル、ジュエリージャーナリストのエルヴェ・ドゥヴァントル、パリ装飾芸術美術館の文化財学芸員であるマチュー・ルセ=ペリエ、クリストフォルCEOのローラン・ラロシュが務める。



Contact info:カルティエ カスタマー サービスセンター Tel.0120-1847-00


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