「第7回ものづくり日本大賞(内閣総理大臣賞)」を受賞した、シチズン時計マニュファクチャリング飯田工場所属の荒井寛子氏。
日本の産業や文化を支えてきた「ものづくり」を継承し、発展させる目的で設立された「ものづくり日本大賞」。この賞は厚生労働省、文部科学省、経済産業省および国土交通省の4省が連携し、平成17年より隔年で開催されてきたものである。このたび2018年1月15日に発表された「第7回ものづくり日本大賞(内閣総理大臣賞)」において、シチズン時計の製造子会社であるシチズン時計マニュファクチャリング飯田工場所属の社員、荒井寛子氏が選ばれた。
荒井氏は1979年に平和時計製作所(現シチズン時計マニュファクチャリング)に入社。時計製造部外装課に配属され、94年には同部モジュール課へ異動し、高級時計の高精度・高性能を実現するムーブメントと外装の組み立てにおいてキャリアを重ねた。
荒井氏が頭角を現し始めたのは2004年。同年のうちに「1級時計修理技能士」と「職業訓練指導員時計科」の試験に合格したほか、「時計組立マイスターA級」に認定され、さらに「長野県職業能力開発協会会長表彰(県知事賞)」においては「長野県技能競技大会1級時計修理部門」で第1位に輝いた。
2012年には「卓越技能者長野県知事表彰(信州の名工)」、2016年には「卓越した技能者厚生労働省大臣表彰(現代の名工)」にも選出された。
2017年には女性初となる「信州匠」の時計修理士の特級を取得。そして、このたびの「ものづくり日本大賞(内閣総理大臣賞)」受賞に至った。
女性の時計修理士の活躍が目覚ましい、今日を象徴するような明るいニュースである。
荒井氏が製造に関わったモデルのひとつ、漆の加飾技法を用いた「カンパノラ『琉雅』」。2015年に「カンパノラ」の誕生15周年を記念して作られた、最高峰モデルである。自動巻き+手巻き(Cal.Y513)。25石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約42時間。SS(直径42mm、厚さ14mm)。日常生活防水。ワニ革ストラップ。80万円(税別)。
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