ベル&ロス「BR 01 ラッフィング スカル」

2018.07.26
Text by Mark Bernardo

 ベル&ロスは「スカル文字盤」のトレンドにおいては、2009年に発表された「BR 01 スカル」を起点として、一歩先を行くブランドのひとつである。このニッチではあるが確実にファンを増やしつつあるカテゴリーにおいて、先日クチュール・ウォッチ・アンド・ジュエリー会場で、機械仕掛けの文字盤を持ち、全く新しいベル&ロスの自社製ムーブメントを搭載した新作「BR 01 ラッフィング スカル」が発表された。

ベル&ロス「BR 01 ラッフィング スカル」。手巻き(BR-CAL.206)。マイクロフロステッド仕上げSS(縦46×横46mm)。100m防水。135万円(税別)。
ベゼルに104個のダイヤモンドが並ぶ「BR 01 ラッフィング スカル ライトダイヤモンド」と、ケースとベゼルに394個のダイヤモンドがセッティングされた「BR 01 ラッフィング スカル フルダイヤモンド」の2モデルは2018年10月に販売される。価格はそれぞれ215万円、360万円(税抜)。

 一辺が46㎜のマイクロフロステッド仕上げのSSスクエアケースを採用したこの時計は、ケース表面にはクル・ド・パリがギヨシェパターンで施されたデザインとなっている。これ以前のベル&ロスのスカルモデル4点と同様、写実的な彫刻仕上げのメタル製のスカルが文字盤中央にかたどられているのだが、今回のスカルは時針と分針の後ろに配されているだけでなく、動くのである。伝統的な時計作りの技術の中でも特に素晴らしい機械式ジャクマール仕掛けによって、巻き上げを行うとスカルの下顎がまるで笑うように上下するのだ。

マイクロブロステッド仕上げのSSケースにはクル・ド・パリがギヨシェパターンで施された。

 新しいムーブメントBR-CAL.206は、ベル&ロスがConcepto社の複雑機構ムーブメント専門家と共に開発したという点も注目すべきであるが、それがスカルの形をしているという点も特筆すべきだ。スカルと組み合わされた十字の骨という従来のモチーフの延長線上にあり、ムーブメントの4つのブリッジがメインプレートをケースに固定し、これによって時計のセンターに浮かぶように組み上げがなされるため、ムーブメントの周囲はシースルーバックから正面に向かって透過するような視覚効果が得られている。

シースルーバック側から見る、キャリバーBR-CAL.206。

 ベル&ロス「BR 01 ラッフィング スカル」はSS製が世界限定500本、SSにライトダイヤモンドセッティングモデルが世界限定99本、SSにフルダイヤモンドモデルが世界限定99本で販売される。



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