意表を突くデザインのCHANEL J12 の2020年最新作「パラドックス」とは

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2020.02.29

21世紀のアイコンウォッチとして発売以来根強い人気を誇るCHANELのJ12。革命を起こしたセラミックウォッチの2020年最新作は「パラドックス」。J12は2000年にブラック、2003年にホワイトが登場し、黒を買うべきか、白を買うべきか多くの人を悩ませてきたが、ついに今作でそうした悩みが解決されるかもしれない。

J12 パラドックス

自動巻き。Cal.12.1。28石。パワーリザーブ約70時間。高耐性ホワイト&ブラックセラミック、SS(直径38mm)、50m防水。86万5000円(税別)。


決して混ざり合うことのない境界を作り出すパラドックス

J12 パラドックス

美しいコントラストを描くJ12パラドックス。38mmのケースの存在感がさらに一回り小さく見え、品の良さがアップした印象。

 光りと影が共存するデザインは個性的でありつつ、過度に媚びることはない。このデザインに目がいきがちだが、高度なテクニックにも着目したい。形状が異なる2種類のセラミックをカットして組み合わせてある。優れた耐傷性を持つセラミックのカットは容易ではなく、その工程は非常に複雑だ。スイスのシャネルのマニュファクチュールはセラミックを破損することなく、完璧にカットするための高度な専門的な技術をマスターしている。カットされた2つのセラミック製パーツを組み合わせたあと、ケースバックのサファイアクリスタルをセットし、ネジで固定する。ホワイトの文字盤はパッドプリントによるもので、ベゼルはまずパッドプリントでブラックを施したあと、ホワイトを重ねてツートーンに仕上げられている。パッドプリントのメリットとしては、凹凸のある面や多少のカーブがある面にもプリントをすることが可能という点で、立体物に美しく印刷する際に適した手法だといえる。


このデザインだからこそ、こんな楽しみ方ができる

J12 パラドックス

J12パラドックスを真正面から見ると、ブラックとホワイトの境界が完璧な姿で描き出され、そのツートーンの個性が際立つ。ホワイトに映えるブラック、ブラックに映えるホワイト。

 例えば、黒いシルクのブラウスを着た時にJ12パラドックスを左手に着ける。そうすると少し袖口から覗く部分は黒の部分だ。逆に白を際立たせたい時には右手に着けてみてはいかがだろう。パラドックスでありながらも、トロンプルイユ的な視覚効果も楽しむことができる。影に潜む側の色を自分で選ぶ楽しみ方ができる。ベゼルの表情にもCHANELらしい冒険心が感じられる。両方が持つアリュール(魅力)を堪能してほしい。


世界限定20本と12本のスペシャルモデルが秋以降に発売予定

J12 (世界限定20本モデル)

J12

自動巻き。Cal.12.1。28石。パワーリザーブ約70時間。高耐性ブラックセラミック、バゲットカットダイヤモンド(直径38mm)、50m防水。2090万円(税別)。世界限定20本。2020年秋以降発売。


J12 X-RAY (世界限定12本モデル)

J12 X-RAY

自社製手巻きスケルトンCal.3.1。21石。パワーリザーブ55時間。サファイア/18KWG、バゲットカットダイヤモンド(直径38mm)、50m防水。6810万円(税別)。世界限定12本。2020年秋以降発売。
Cal.3.1

自社製手巻きスケルトンCal.3.1。


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