田母沢御用邸付属邸跡地に誕生した「ふふ 日光」で過ごす、日本の伝統美を感じる優雅な滞在

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2021.03.27

2007年の熱海での開業を皮切りに、18年に河口湖、20年に奈良と開業したカトープレジャーグループが手掛けるラグジュアリーホテルのふふシリーズ。20年10月2日には、田母沢御用邸付属邸跡地に「ふふ 日光」が誕生した。明治時代から受け継がれる神聖な地を舞台に、その土地の風土に敬意を払い、日本の様式美を現代に伝える空間でもてなす。二十四節気や七十二候を大切にした食事、やわらかな田母沢温泉など、日光ならではの滞在をご紹介したい。

外川ゆい:取材・文
Text by Yui Togawa


歴史と文化に満ちた、日本のリゾート「ふふ 日光」

エントランス

梅をモチーフにしたエントランスの象徴的な照明。


気品と安らぎが共存する、日光の聖地で珠玉のひと時を

 2020年10月2日に待望のオープンを果たしたラグジュアリーホテル「ふふ 日光」。由緒ある田母沢の地で「高貴な香り 優雅なるとき 開かれた聖地」をコンセプトに掲げ、ゲストを出迎える。

 エントランスを入ると、梅をかたどった照明が温かく灯り、日本の皇族が身の回りの品などに用いる記章である五葉つつじが鎮座。メイン棟は、優美な木造建築で、米松や杉材、栃木県産出の大谷石を多用し、凛とした中にも温かみのある風合い。雁行した屋根の連なりや、和建築の下見板張を模した外壁もまた長い歴史を継承し、四季折々の景色と溶け合う。

 全24室の客室は全室スイートで、全て異なるデザインが魅力だ。かつての日本様式を現代に蘇らせたしつらえで、絨毯、天井、壁紙、照明、鏡など、細部に至るまで注目すべき内装である。スマートフォンを置くだけでスピーカーとなる蓄音機も1点1点異なるオリジナルで、風情ある空間を演出している。

スイートルーム

3階の約140㎡を誇る「ふふラグジュアリープレミアムスイート」。

 全室に自家源泉の温泉を用意するほか、大浴場も完備。2室ある「ふふラグジュアリープレミアムスイート」には、露天風呂に加えて内風呂も備える。客室で過ごす時間も、川のせせらぎや鳥のさえずり、豊かな緑などをすぐそばに感じ、存分に周囲の自然を満喫できるだろう。

露天風呂

「ふふラグジュアリープレミアムスイート」の広々とした露天風呂。

 ふふシリーズを語るうえで、欠かすことができないのが食事。「ふふ 日光」では、ふたつのレストランで聖地・日光を表現する。日本には古来より、1年を24と72の季節に分けた「二十四節気」とそれをさらに細分化した「七十二候」があり、それらの美しい名前を料理や日本料理の個室の名前に使用。

八寸

日本の三大珍味が盛られた「日本料理 節中」で提供される八寸。

「日本料理 節中(せっちゅう)」は、和と洋の折衷、大正天皇御用邸や東照宮など、この地を感じていただく懐石料理。江戸時代に日本三大珍味といわれたウニ、唐墨、このわたや、世界三大珍味であるキャビア、フォアグラ、トリュフを使い、見事な日本料理に仕上げている。「鉄板焼き 候(こう)」は、宮中晩餐会を思わせるしつらえで提供する鉄板焼き。いずれも「ふふ 日光」ならではの食材や仕立て、器でゲストを魅了する。

カウンター

カウンタースタイルで正面から供される、個室をメインとした客席。

 エントランスを入ってすぐの場所にある「ふふラウンジ」は、炎が揺れる落ち着いた雰囲気。チェックイン時や湯上りのビール、食前のシャンパン、夕食の後のデザート、バータイムのウィスキーやワイン、朝食後のコーヒーと読書、チェックアウト時の待合などとして、思い思いの過ごし方ができるプライベートを大切にしたつくりになっている。ふふシリーズで初となるアフタヌーンティーと共に、4種類のオリジナルハンドメイドブレンドティーをぜひ味わっていただきたい。

ラウンジ

時間帯によって異なる表情を見せる「ふふラウンジ」。

 日光東照宮といえば、三猿(見ざる、言わざる、聞かざる)と眠り猫というぐらいにアイコニックな2つの像だが、「ふふ 日光」ではオリジナルで製作。金の三猿と銀の眠り猫が、すべての客室にオブジェとしてゲストをもてなす。浅草の老舗「文扇堂」による、全24室にちなんだ24種類の風合いの扇子もこちらのオリジナル。

三猿

客室でゲストを和ませる三猿の愛らしい置物。

 ふふシリーズでは、施設ごとに異なる香りも興味深い。保湿力の高いオーガニックのアメニティ「YOKOU 余香」は、ベルガモットと春の花の香り。オリジナルの香台の影がシンボルマークになったアロマオイルはSPRING GOLD。1階のスーベニールでは、滞在の余韻を自宅でも味わえるよう、購入することも可能だ。

 随所に感性を刺激する豊かな要素が散りばめられた「ふふ 日光」。都心からわずか2時間ほどの場所だが、1泊の宿泊によって何とも清々しい心持ちになることができる。大切な方と訪れ、日光の歴史に想いを馳せる時をお過ごしいただきたい。今春には、ふふ 熱海の別邸である「木の間の月」と「ふふ 京都」のオープンを予定しており、また新たな魅力を持ったふふシリーズに期待が高まる。


ふふ 日光

栃木県日光市本町1573-8
チェックイン15:00/チェックアウト11:00
全24室
2名1室利用時の2食付き料金1名¥77,300~
(消費税・サービス料・入湯税込み)


Contact info: ふふ 日光 Tel. 0570-0117-22


庭屋一如を体現する、奈良公園内初のスモールラグジュアリーホテル「ふふ 奈良」が開業


https://www.webchronos.net/news/50359/
【時計を外し、身を委ねる旅寓】ふふ 河口湖


https://www.webchronos.net/features/39484/