2011年新作展示会inジュネーブ ランキング / ウォッチメイキングウィークの良作

2011.05.26
ジュネーブ・ウォッチメイキングウィークの良作

篠田哲生(34歳) 嗜好品ライター

「小さく薄くで価格もダウン。“買える”時計が増えました」
ここ数年顕著だった戦略の見直しが今年も継続。薄型や単機能モデルも増えており、総じて価格もこなれつつある。円高の影響もあるが、ユーザーにとってはうれしい傾向だ。それにしても、今年もジュネーブ市内の治安が悪くて、色々なトラブルを目にした。ラグジュアリーウォッチの祭典にふさわしい都市環境になってくれればいいのだが……。

1 ジャガー・ルクルト/グランド・レベルソ・ウルトラスリム・トリビュート・トゥ・1931
2 パネライ/ラジオミール オロ ローザ-42MM
3 ロジェ・デュブイ/モネガスク オートマティック
4 カルティエ/バロン ブルー ドゥ カルティエ エクストラ フラット
5 ボーム&メルシエ/ケープランド・フライバック・クロノグラフ
6 A.ランゲ&ゾーネ/サクソニア・デュアルタイム
7 ヴァン クリーフ&アーペル/ポエティック コンプリケーション 気球に乗って5週間
8 IWC/ポートフィノ・オートマティック
9 ジャガー・ルクルト/マスター・クロノグラフ
10 ジラール・ペルゴ/GP1966 クロノグラフ


ジュネーブ・ウォッチメイキングウィークの良作

古川直昌(42歳)『クロノス日本版』編集長

「体幹がしっかり鍛えられたぶれない作風」
「大径・薄型時計」。本誌が推奨し続けてきた理想の時計が、今年のジュネーブで数多く発表された。しかも、それらは当世の基準に見合った、立体感が際立つ仕上げまで備えている。これならば、「腕に載らない」けれど「目立つっちゃあ目立つ」本末転倒デカ時計を掃討できるだろう。

1 ジャガー・ルクルト/グランド・レベルソ・ウルトラスリム・トリビュート・トゥ・1931
2 パネライ/ラジオミール スリーデイズ プラティノ-47MM
3 オーデマ ピゲ/ミレネリー4101
4 タグ・ホイヤー/ホイヤー カレラ マイクログラフ1/100th クロノグラフ
5 カルティエ/ロトンド ドゥ カルティエ 42mm ベア モチーフ
6 オーデマ ピゲ/ジュール・オーデマ 自動巻き Extra-Thin
7 ラルフ ローレン/スリム クラシック スクエア モデル
8 モンブラン/コレクション ヴィルレ 1858 ヴィンテージ・パルソグラフ
9 ヴァシュロン・コンスタンタン/パトリモニー・コンテンポラリー・パーペチュアルカレンダー
10 カルティエ/バロン ブルー ドゥ カルティエ エクストラ フラット


ジュネーブ・ウォッチメイキングウィークの良作

名畑政治(50歳) 時計ライター

「シンプル系の充実が嬉しい」
到底、腕にはめられない奇想天外モデルが影を潜めた2011年のジュネーブ展示会。一方、シンプル・ウォッチ好きとしては、その系統のモデルが大手からも小工房からも発表されたのが楽しかった。例によって、すべて同列、順位無し。

・ ローラン・フェリエ/ギャレット・クラシック
・ ヘリテイジ・ウォッチ・マニュファクトリー/マグナス・コンテンポラーヌ
・ RGM/キャリバー801
・ パネライ/ルミノール 1950 スリーデイズ-47MM
・ カルティエ/トーチュ XL パンテール モチーフ
・ ジャガー・ルクルト/グランド・レベルソ・ウルトラスリム・トリビュート・トゥ・1931
・ フランク・ミュラー/カサブランカ カモフラージュ グレー
・ リシャール・ミル/RM038
・ オーデマ ピゲ/ロイヤル オーク コンセプト トゥールビヨンGMT
・ A.ランゲ&ゾーネ/リヒャルト・ランゲ・トゥールビヨン “プール・ル・メリット”


ジュネーブ・ウォッチメイキングウィークの良作

高木教雄(47歳) ライター

「今年のジュネーブはハズレなし」
本音を言えば、ジュネーブにしても、バーゼルにしても、例年”ハズレ”ブランドがある。でも今年のジュネーブは、正直ハズレなし。10本のセレクトには、大いに悩んだけれど、自分の買い物欲を優先でセレクト。ウン、この10本なら、どれでもいいから欲しい!

1 ジャガー・ルクルト/グランド・レベルソ・ウルトラスリム・トリビュート・トゥ・1931
2 A.ランゲ&ゾーネ/サクソニア・フラッハ
3 ラルフ ローレン/スリム クラシック スクエア モデル
4 ピエール・ミッシェル・ゴレイ/8デイズ
5 オーデマ ピゲ/ミレネリー4101
6 モンブラン/タイムウォーカー・ツィンフライ・クロノグラフ
7 パネライ/ラジオミール スリーデイズ プラティノ-47MM
8 ボーム&メルシエ/ケープランド・フライバック・クロノグラフ
9 カルティエ/カリブル ドゥ カルティエ マルチタイムゾーン
10 ロジェ・デュブイ/モネガスク クロノグラフ


ランキングの集計ルール
●ルールに則して合計10モデルを選び、1位から10位までの順位をつける。
●それぞれが選んだ10モデルの、1位に20ポイント、2位に18ポイント、3位に16ポイント…‥9位に4ポイント、10位に2ポイントを与える(順位なしの場合は、個人の持ち点110点を10で割り、全てのモデルに11点ずつ加算する。順位ありとなしが混在する場合は、持ち点110点から順位分を引き、残りを割って分配)。その集計により、ランキングを決定する。
●同ポイントとなった場合、そのモデルを選んだ選考委員の数が多いほうを上位とする。
●それでも同位となった場合、最高点が高いほうを上位とする。
●さらに、それでも同位となった場合は、プライス設定の低いほうをバリュー的価値が高いものとして、上位とする。※パネライはディストリビューターの都合により順位には入りません。