現代社会に求められる高耐磁時計

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2020.01.30

篠田哲生(43歳) 嗜好品ライター

「磁気を気にする。それ自体がナンセンスになる?」
現代の腕時計にとって避けられぬ脅威である「磁気」。これまでもメーカーはいろいろな方法で磁気と闘ってきたが、その方法に優劣をつけるのは気が引ける。というより、もはや耐磁はムーブメントの設計思想のひとつである。「耐磁は当然」の時代なのだ。となると耐磁時計を語る場合、その最先端を行く「オメガ」一択にならざるを得ない。彼らは時計業界から「磁気との闘い」自体をなくそうとしているのだから。

1 オメガ/マスター クロノメーター 搭載モデル 全般


髙木教雄(55歳) ライター

「普段使いしやすい耐磁モデル」
日常生活のあちらこちらに強力な磁石が潜んでる今の時代、高耐磁は腕時計に求められる機能のひとつであろう。ただ高耐磁を求めたがゆえに、大きく重くなるのは、普段使いしづらい。上位3作は、軟鉄製インナーケースを持たず、そうだと気付かせない耐磁モデル。以下7本も、サイズ感を考慮してセレクトした。

1 オメガ/マスター クロノメーター 搭載モデル 全般
2 ボーム&メルシエ/クリフトン ボーマティック
3 カルティエ/サントス ドゥ カルティエ
4 ヴァシュロン・コンスタンタン/オーヴァーシーズ シリーズ 全般
5 IWC/パイロット・ウォッチ・マークⅩⅧ
6 ロレックス/オイスター パーペチュアル エアキング
7 グランドセイコー/スポーツコレクション SBGV243
8 パネライ/ルミノール サブマーシブル1950 アマグネティック スリーデイズ オートマティック チタニオ-47mm
9 ジン/EZM3
10 ボール ウォッチ/エンジニア Ⅱ マグニート- S


広田雅将(44歳) 『クロノス日本版』編集長兼アートソルジャー

「今後、一層普及してほしい要素のひとつ」
今や、多くの時計好きを悩ませる帯磁という問題。一部のメーカーは対処に取り組み始めたが、業界全体を見ると、その歩みは相変わらず遅々としている。今回は、現在を代表する耐磁時計をいくつか列記。ココに挙げたモデルならば、タフに使っても問題は起こりにくいだろう。

1 オメガ/シーマスター ダイバー300M マスター クロノメーター
2 カルティエ/サントス ドゥ カルティエ
3 ボーム&メルシエ/クリフトン ボーマティック
4 ヴァシュロン・コンスタンタン/オーヴァーシーズ シリーズ 全般
5 ロレックス/オイスター パーペチュアル ミルガウス
6 ボール ウォッチ/エンジニア Ⅱ マグニート- S
7 グランドセイコー/スポーツコレクション SBGV243
8 ジン/856
9 IWC/パイロット・ウォッチ・マークⅩⅧ
10 パネライ/ルミノール サブマーシブル 1950 アマグネティック スリーデイズ オートマティック チタニオ-47mm


ランキングの集計ルール
●選考委員は、各号のテーマに沿った腕時計を10本選び、順位をつける。 ●選考委員ひとりあたりの所持ポイントを110点とし、これを1位20点、2位18点…… 10位2点として選考モデルに振り分ける。 ●選考された時計が順位無しの場合は、所持ポイントを10等分して、各モデルに11点を与える(選考本数が10本に満たない場合でも、1モデルあたり11点とする)。 ●獲得点数が同点となった場合は、選考者数の多いモデル、その中で選考順位の高いモデルの順で優位とする。 ●最低有効得票数を2票とする。※パネライはディストリビューターの都合により、得票があった場合でも順位に含まれません。