アメリカを拠点とするプレジダスは、ノルマンディー上陸作戦“D-Day”をはじめ、第二次世界大戦時に使われた軍用車両のボンネット鋼板を文字盤に採用した「A-11 LMUV D-Day 82nd Anniversary」の4バリエーションと、ノルマンディー上陸作戦の舞台となったユタビーチの砂を文字盤に取り入れた「A-11 Utah Beach Surf Blue」を発表した。同ブランドが展開している「A-11」コレクションは、同作戦に参加していた退役軍人トム・ライスと出会ったことで生まれたモデルであり、今回の新作はいずれもブランドの歴史的背景を色濃く反映したモデルである。

ノルマンディー上陸作戦をテーマとする新作が登場
アメリカ・ニューヨークのミリタリーウォッチブランドであるプレジダスは、ノルマンディー上陸作戦“D-Day”をテーマとする「A-11」コレクションの新作を発表した。いずれも同作戦にまつわる素材を用いた特別なモデルである
「A-11 LMUV D-Day 82nd Anniversary」は、同作戦をはじめ第二次世界大戦で活躍した軍用車両「Willys MB」の実車ボンネット鋼板を文字盤に採用したモデルである。一方、「A-11 Utah Beach Surf Blue」は、同作戦の舞台となったユタビーチで採取された砂を文字盤に取り入れている。なお、いずれも公式オンラインストアにて一般販売される。
第二次世界大戦をテーマとするプレジダス
プレジダスは、2019年にアメリカ・ニューヨークで設立され、現在はアリゾナ州フェニックスを拠点とする時計ブランドである。創業者であるオスカー・シャブラは、1944年6月6日に決行された同作戦に参加した退役軍人トム・ライスと出会い、彼が作戦中に失った軍用時計「A-11」を再現するプロジェクトに着手した。これを契機として、歴史的なミリタリーウォッチや、それにまつわる人物・出来事を現代の時計を通して伝える活動を本格化させている。
また、退役軍人団体や博物館との連携も重視しており、ミリタリーウォッチおよびタクティカルウォッチの売上の5%を退役軍人や博物館などへ寄付している。
ブランドの中核を成すA-11コレクションは、第二次世界大戦期のアメリカ軍が定めた軍用腕時計の仕様規格名に由来しており、ヴィンテージテイストのあるミリタリーデザインが魅力となっている。今回の新作は、こうしたブランドの成り立ちと深く関係する同作戦を題材としている。
第二次世界大戦に使用された軍用車両「Willys MB」の実車ボンネット鋼板を文字盤に用いたA-11
「A-11 LMUV D-Day 82nd Anniversary」は、ノルマンディー上陸作戦をはじめ、第二次世界大戦で採用された軍用車両をテーマとしている。最大の特徴は、現存する「Willys MB」のボンネットから鋼板を切り出し、文字盤に採用している点である。長い年月によって刻まれた傷や風合い、幾重にも重なった塗装を生かしながら文字盤へと加工し、さらに塗装を一層ずつ削り分けることで、表情の異なる4つのバリエーションを作り出している。

軍用車両本来のオリーブドラブを残した「OG GREEN」、経年変化による明るいグリーンが特徴の「FRESH GREEN」、防錆用のレッドプライマーを露出させてレッドやブラウンの色調を感じさせる「RED SUB-LAYER」、そして塗装を取り除いて鋼板そのものを見せる「RAW STEEL」の計4種類が展開される。
素材となるボンネットの傷や色味、塗膜の残り方は部位によって異なるため、文字盤はひとつひとつ異なる表情を持ち、ひとつとして同じ文字盤は存在しない。人工的に経年変化を再現するのではなく、実際の軍用車両が刻んできた痕跡そのものをデザインに取り込んでいる点は、本作の大きな魅力である。

左からOG GREEN、RED SUB-LAYER、FRESH GREEN、RAW STEEL。自動巻き(Cal.9039)。24石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約42時間。SSケース(直径38mm、厚さ13.45mm)。10気圧防水。12万1000円(税込み)。
D-Dayの上陸地点であるユタビーチの砂を文字盤に用いたA-11
「A-11 Utah Beach Surf Blue」は、同作戦においてアメリカ軍が上陸したユタビーチから採取された実際の砂を文字盤に取り入れたモデルである。同ブランドは以前から、「ユタビーチ上陸博物館(Utah Beach Landing Museum)」と協力関係にあり、現地で採取された砂を文字盤に用いた時計を製作してきた。
文字盤にはユタビーチの砂が敷き詰められ、その先には連合軍が進んだ海が鮮やかなブルーで立体的に表現されている。海と砂浜の境界線はノルマンディーの海岸線をモチーフにしており、そこには「UTAH」「OMAHA」「GOLD」「JUNO」「SWORD」という5つの上陸地点が刻まれている。史上最大規模の上陸作戦の舞台が、この小さな空間に緻密に再現されているのだ。

本作も同博物館との協力によって製作されており、売上の一部は施設の保存活動に寄付される。歴史的な出来事を題材とするだけでなく、ゆかりの地から採取した実際の素材を時計に取り入れ、さらに現地の保存活動にも貢献するというプレジダスの真摯な企業姿勢を体現したモデルである。

自動巻き(Cal.9039)。24石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約42時間。SSケース(直径38mm、厚さ13.5mm)。10気圧防水。13万7500円(税込み)。



