オリエントより、2026年新作時計として「オリエント バンビーノ 36」がリリースされた。小ぶりな直径36.4mmのケースサイズを特徴とする、オリエント バンビーノのクラシカルなスタイルがより際立った、オールドウォッチ好きに刺さる新作時計である。そんな本作のうち、特にレトロテイストを感じられる「RN-BB0101S」および「RN-BB0104Y」を紹介したい。

Photographs & Text by Chieko Tsuruoka(Chronos-Japan)
[2026年9月14日公開記事]
クラシックスタイルを貫く「オリエント バンビーノ」
「コンテンポラリー」「スポーツ」「リバイバル」と並んで、オリエントが展開する「クラシック」に属する「オリエント バンビーノ」。まさにクラシックと言うべきスタイルを有しており、細身のラグを備えたラウンド型のケース、ボックス型の無機ガラス風防、ボンベダイアル、薄すぎないリュウズといったディテールが、機械式腕時計の黄金時代のひとつに数え上げられる1950〜60年代に製造されていた製品のスタイルに通じている。
このクラシカルをより追求するかのように、2026年、直径36.4mmのケースを備えた「オリエント バンビーノ 36」が4型登場した。これまで時・分・秒の3針表示のモデルは直径40.5mmまたは38.4mmであったため、見た目ですぐに分かるほどのダウンサイジングだ。小径ケースはクラシカルを象徴する要素のひとつである。そのためオールドウォッチ好きにとって、喜ばしい選択肢が増えたと言えるだろう。

自動巻き(Cal.F6524)。22石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約40時間。SSケース(直径36.4mm、厚さ12.3mm)。3気圧防水。左上のモデル:4万6200円(税込み)。その他のモデル:各4万4000円(税込み)。2026年9月25日(金)発売予定。
クラシカルを追求する一方で、現在のトレンドであるグリーン文字盤もラインナップされる。加えて、JIS1種(4800A/M)の耐磁性能や3気圧の防水性能等、オールドウォッチでは脆弱になりがちな性能が現代的になっているため、扱いやすいというのもうれしいところだ。
レトロを追求するなら「RN-BB0101S」と「RN-BB0104Y」を

もともとクラシックスタイルを特徴とするオリエント バンビーノ。ただサイズが小さくなっただけと思うなかれ。オリエントは本コレクションにおいて「タイムレスなヴィンテージルック」を目指し、デイト表示の小窓が取り除かれ、ノンデイト仕様が採用されているのだ。これまでもノンデイトモデルはラインナップされていたが、本作には細身のバーインデックスが採用されることで、さらにクラシックが際立っていると言える。

かなり個人的な好みによってしまって恐縮だが、リリースされた4型のうち、最もレトロテイストを存分に楽しめるモデルはゴールドメッキケースの「RN-BB0101S」だ。実機をひと目見た瞬間、「これはオールドウォッチ好きが喜ぶぞ」と確信した。“金時計”は「オジサンが着けてる腕時計」なんてイメージもある通り、レトロウォッチの代表格であり、かつゴールドメッキの、良い意味での18Kゴールドとは違った質感や重量感、色味(これはメッキにもよるが)が、前述した1950〜60年代という時代、サラリーマンが「頑張って購入した高級腕時計」を思わせ、オールドウォッチならではの温かみのようなものを感じられるのだ。

アイボリー文字盤を備えた「RN-BB0104Y」も、レトロテイストを感じられる。少し黄色味を帯びたアイボリーは柔らかく、青い針と組み合わされることで、経年で良い風合いになった雰囲気を感じさせるのだ。

機械式腕時計で4万円台という価格設定
これまで「レトロ」という点にフォーカスして新しいオリエント バンビーノ 36を解説してきたが、もうひとつの美点は4万円台という販売価格にある。
「安ければ良い」と言うつもりはない。しかし、近年の為替や世界的なインフレの影響で腕時計の価格が高騰し続ける中、オリエントの品質を保った製品を4万円台で購入できるというのは、ユーザーにとって大きなメリットである。しかも、本作は機械式だ。もちろん日差やパワーリザーブといったスペック面で、高価格帯の高性能機と比較して見劣りすることもあるだろうが、価格を考えれば十分バランスは取れている。
初めて腕時計を購入する層は言わずもがな、すでに何本か腕時計を所有している──とりわけオールドウォッチを愛用している、ヘビーユーザーにとっても、手の届きやすいといううれしい美点を備えた新作モデルなのである。
自身もオールドウォッチ好きだからこそ勧めたい新作時計
ケースの小径化によって、いっそうクラシカルをまとったオリエントの新作「オリエント バンビーノ 36」。自分自身もオールドウォッチが好きで、1960年代に製造された腕時計をいくつか所有している。だからこそサイズにとどまらず、引かれるディテールを随所に備えたオリエントのこの新作モデルを記事に掲載しようと強く思った。
オールドウォッチ好きを納得させる要素が、そこかしこにある本コレクションを、目の肥えたオールドウォッチ好きこそ手にしてみてほしい。



