文字盤メーカーの名門がエナメルを手掛けたユリス・ナルダン「フリーク ONE」の限定モデルが登場

2026.10.02

ユリス・ナルダンは、ドンツェ・カドランが手掛けるアワーディスクを備えた「フリーク ONE ブルーエナメル」を世界限定99本で発売する。文字盤も針もリュウズも持たない本作は、ギヨシェ装飾と鮮やかなブルーのグラン フー エナメルが施されたアワーディスクが時刻を表示し、ベゼルの回転によって時刻調整を行う。

ユリス・ナルダン「フリーク ONE ブルーエナメル」

世界限定99本の「フリーク ONE ブルーエナメル」。アワーディスクには、ドンツェ・カドランによるギヨシェ装飾とブルーのグラン フー エナメルが施されている。


ドンツェ・カドランによるブルーエナメルのアワーディスクを持つ「フリーク ONE ブルーエナメル」

 ユリス・ナルダンは、グラン フー エナメル文字盤の製作を得意とするドンツェ・カドランが手掛けたアワーディスクを備える「フリーク ONE ブルーエナメル」を世界限定99本で発売する。本作は、ムーブメント自体が回転して時刻を表示する「フリーク ONE」をベースに、サンレイパターンのギヨシェ装飾と鮮やかなブルーエナメルを組み合わせた点が特徴だ。時表示を担うアワーディスクに伝統的な装飾技法を取り入れることで、前衛的な機構をより際立たせ、グラン フー エナメルの深みのある色彩とギヨシェならではの輝きを文字盤に与えている。なお、同時に発表された「フリーク ONE ギヨシェ」では、ダイヤモンドパターンのギヨシェ装飾にサンドカラーのCVDを施すことで、本作とは異なる表情を生み出している。

 2001年に誕生した「フリーク」は、ムーブメント自体が回転して時刻を表示する構造と、シリコン製脱進機の採用によって、時計製造に新たな可能性を示したコレクションだ。2023年に登場したフリーク ONEは、初代フリークの「文字盤も針もリュウズも持たない」という構成を受け継ぐモデルに位置付けられ、時刻調整はケース6時位置のセーフティーロックを解除し、ベゼルを回転させて行う。これは、リュウズを備える「フリーク X」と大きく異なる点だ。

ユリス・ナルダン「フリーク ONE ブルーエナメル」

本作最大の魅力は、鮮やかなブルーエナメルとサンレイパターンを組み合わせたフランケ技法によるアワーディスクだ。深く施されたギヨシェ装飾の上にエナメルを施すことで色の濃淡が生まれ、文字盤に豊かな表情を与えている。

高い技術力を持つドンツェ・カドランによる伝統的技法が見どころ

 フリーク ONE ブルーエナメルの魅力は、鮮やかなブルーエナメルとサンレイパターンのギヨシェを組み合わせたフランケ技法によるアワーディスクだ。ホワイトゴールドをベースとし、放射状に広がる繊細な模様がエナメルの視覚的な奥行き感を引き立てる。深みと鮮やかさを備えたブルーが、回転する機構の背景を彩っている。

 この装飾を担うドンツェ・カドランは、1972年にエナメル職人のフランシス・ドンツェがスイスのル・ロックルで設立した工房だ。2011年にユリス・ナルダン傘下に加わり、クロワゾネ、シャンルベ、フランケなどの伝統的なエナメル技法を継承している。またドンツェ・カドランでは、高度な技術を持つ少人数の職人たちが原料の調製から焼成、仕上げまで担当することで、非常に高品質なエナメル文字盤が生まれる。

 本作では、その職人技をアワーディスクに注ぎ込んだ。アワーディスクは、複数のネジ留めを備え、回転しながら時を表示する機能的部品であるため、エナメル装飾には各工程で高い精度と細心の注意が求められる。本作のアワーディスクのベースには熱安定性に優れたホワイトゴールドを用い、外観の美しさだけでなく、焼成時の高温に耐えられる設計となっている。

 エナメルディスクの製作は、原料となる釉薬を洗浄し、手作業で微粉末になるまで砕いてペーストにする工程から始まる。これをディスクに塗布して約800℃で焼成してという工程を何度も重ねて幾重にも層を形成することで、色彩の深みと鮮やかさ、輝きを高めていく。焼成のたびに出来栄えは変わり、わずかな気泡やひびなどの欠陥が生じれば、最初からやり直さなければならない。求める色合いに仕上がったディスクは、最後に手作業で磨き上げられ、その輝きが引き出される。

フリーク ONEの独自性を生み出す自動巻きムーブメントのCal.UN-240

 ブルーエナメルのアワーディスクを動かすのは、自動巻きムーブメントのCal.UN-240だ。アワーディスクが12時間で1回転し、取り付けられたポインターが時間を示しつつ、その上のフライングカルーセルは60分で1回転して分を表示する。フライングカルーセルにはシリコン製の大型テンワとヒゲゼンマイ、ダイヤモンシル製のガンギ車とアンクルを備える。機構を上方から支えるブリッジがないため、エナメル装飾を背景に、空中に浮かぶような機構の作動を鑑賞できるのが特徴だ。

ユリス・ナルダン「フリーク ONE ブルーエナメル」

フライングカルーセルがブルーのアワーディスクの上でゆっくりと回転する様を楽しむことができる。フリーク ONEでは、ベゼルは構造部品としてだけでなく、時刻合わせ時に使用する点が大きな特徴だ。

 シリコンにダイヤモンドコーティングを施したダイヤモンシルは、脱進機の耐摩耗性や耐衝撃性を高める役割を担う。また、自動巻き機構には、わずかな腕の動きを主ゼンマイの巻き上げに利用する独自のグラインダー機構を採用する。ケースバックを反時計回りに回すことで手動での巻き上げも可能で、パワーリザーブは約90時間を確保している。

軽量でスポーティーなケースとストラップ

 ケースとベゼルはチタン製で、サテン仕上げとサンドブラスト仕上げを組み合わせる。ベゼルは「スーパー フリーク」から着想を得て再設計され、ノッチを減らし、形状に柔らかさを持たせたデザインだ。ストラップには、バリスティックテクスチャーを施したホワイトの一体型ラバーストラップを採用し、グレーのチタン製デプロワイヤントバックルを組み合わせている。

ユリス・ナルダン「フリーク ONE ブルーエナメル」

ユリス・ナルダン「フリーク ONE ブルーエナメル」Ref.2403-500LE-3AE-BLUE/3A
自動巻き(Cal.UN-240)。15石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約90時間。Tiケース(直径44mm、厚さ13.3mm)。30m防水。世界限定99本。1428万9000円(税込み)。



Contact info:ソーウインド ジャパン Tel.03-5211-1791


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