IWC 「オーシャン 2000」と「アクアタイマー」の特徴と魅力。進化を続けるダイバーズウォッチの名機

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2022.09.13

「アクアタイマー」は、時計作りの歴史と伝統を備えたIWCによる人気コレクションだ。特に、ポルシェデザインとの提携による「オーシャン 2000」の発表以降、アクアタイマーは格段の進化を遂げた。その歴史や特徴、注目モデルについて解説しよう。

アクアタイマー


IWC アクアタイマーとオーシャン 2000の歴史

アクアタイマーといえば、IWCが展開する代表的コレクションのひとつ。とりわけ、かつて販売されていた「オーシャン 2000」の存在感と人気は傑出しており、今なおヴィンテージ市場では多くのファンを惹きつけている。

同機がなぜ人々を魅了するのか、その深奥を探るためアクアタイマーの歴史をひも解いてみよう。

アクアタイマーの誕生と歩み

IWC初の本格ダイバーズウォッチ

1967年に誕生したIWC初の本格ダイバーズウォッチ。パッキンのみで高い防水性能を持たせるピケレのスーパーコンプレッサーケースを採用していた。

アクアタイマーは、スイス北部シャフハウゼンで1868年に誕生した高級時計ブランドIWCによるコレクションだ。

1868年の創立以来、同社は「ポルトギーゼ」や「パイロット・ウォッチ」「ポートフィノ」「ダ・ヴィンチ」、そして「インヂュニア」といった数々のコレクションを世に送り出してきた。

そのなかのひとつであるアクアタイマーは、1967年に発表されたコレクションだ。登場して間もなく高い人気を博し、以来、時代に合わせて機能を進化させてきた。

アクアタイマーに搭載されるセーフダイブ・システム付き回転式アウター/インナーベゼルは、防水性の飛躍的な向上を実現した仕様である。優れた視認性とルックスの良さを両立させたデザインによって、高い実用性がありながらも優美な雰囲気を放っている。

ポルシェデザインとの技術提携

オーシャン 2000

1982年に発表された、ポルシェデザインとのコラボレーションモデル「オーシャン 2000」。軽量なチタンケースを採用しながら2000mもの防水性能を実現した、当時としては画期的なダイバーズウォッチだった。

IWCは、1980~90年代にかけて、ポルシェデザインとのコラボレーションによって、数多くのコレクションを世に送り出してきた。そのなかでも特に高い人気を集めたモデルが、1982年に登場した「オーシャン 2000」だ。

ポルシェデザインとの協業によって、IWCはチタン加工技術の分野で高度な技術を培った。チタン加工における技術は、ビジュアル面のみならず、ダイバーズウォッチとしての性能を飛躍的に向上させた。軽量化と高い耐水圧性能を備えることで、過酷な環境下においても確実な動作が約束されるのである。


アクアタイマー・オートマティックの特徴

アクアタイマーには、他のダイバーズウォッチにはない独自の機能が搭載されている。「オーシャン2000」の登場以降、アクアタイマーはプロフェッショナル仕様のダイバーズモデルとして試行錯誤を重ねながら進化を遂げていった。なかでも、同コレクションを象徴する機能が独自の回転ベゼルだ。

アウター式とインナー式回転ベゼルのメリット/デメリット

「オーシャン2000」を発表して以降、IWCがとりわけ試行錯誤を続けてきたのが回転ベゼル。潜水経過時間の計測が行える、ダイバーにとっての命綱となる重要な機能だ。

ダイバーズウォッチに用いられる回転ベゼルには、インナー式とアウター式の2種類が存在する。インナー式は防水性を高められ故障も抑えられるが、操作性に難がある。一方のアウター式は操作性が良い反面、誤作動を起こしやすいうえに故障する可能性も高くなる。

つまり、両者ともメリットとデメリットがあるのだが、このふたつのメリットを融合させたのが、2014年に発表されたアクアタイマーだ。

高い操作性と誤作動の防止を両立させた独自の回転ベゼル

2014年に発売された第6世代アクアタイマーが搭載したのは、セーフダイブ・システム付きの回転式アウター/インナーベゼル。アウターベゼルを反時計回りに操作すると、ケース内の歯車に噛み合い、ダイアル外周にセットされたインナーベゼルが反時計回りに回転する構造だ。

さらにこの回転ベゼルが実用的なのは、歯車に搭載されたクラッチ機構。アウターベゼルを時計回りに回転させた場合は歯車との連結が外れ、インナーベゼルは回転しないため、海中でも誤作動を起こすような心配がない。