ウブロのサファイアウォッチは、ブランドの高い技術力がふんだんに詰め込まれた時計であり、その技術について知ることで、愛好家としての知識も深まるだろう。サファイアクリスタルを用いたウブロ時計の魅力に迫る。
独創的な個性を持つ「サファイアクリスタル」
ウブロはサファイアクリスタルをはじめ、先進的な素材を積極的に採用しているブランドである。まずは、こうした素材が、ウブロでどのように使われているのかを見ていこう。
透明感と硬度の両立
ウブロが時計に使用しているサファイアクリスタルは、極めて硬度の高い鉱物だ。世界最高硬度を誇るダイヤモンドに次ぐ硬さだとされている。
高硬度がゆえに加工も困難を極めるサファイアクリスタルを、ウブロは風防のみならずケースやベゼルにも採用した。これにより、時計全体が圧倒的な透明感に包まれている。
耐久性に優れ傷が付きにくい高硬度な特性と、全方位をスケルトン化した比類なき透明感を、ウブロはサファイアウォッチで両立させているのである。
ケースと調和したブレスレット
2021年にウブロが発表した「ビッグ・バン」では、ブレスレットにもサファイアクリスタルが採用された。業界初のフルサファイアモデルである。
サファイアクリスタル製ブレスレットを用いるにあたり、ビッグ・バンの構造を見直しており、開発までには相当な努力があったと考えられる。
フルサファイアモデルのベースとなったのは、一体化したケースとブレスレットが特徴的な「ビッグ・バン インテグラル」だ。随所に改良が見られる中、ケースとブレスレットの見事な調和はフルサファイアモデルにも生かされている。
ウブロ×サファイアクリスタルが持つ魅力
ウブロのサファイアウォッチには、どのような魅力があるのだろうか。ポイントとなるのは、均整のとれたレイアウトが楽しめるムーブメントや、カラーによって表情を変えるサファイアクリスタルの素材感だ。
可視化された内部機構
ウブロはムーブメントから自社で一貫して時計を製造する、マニュファクチュールブランドだ。ウニコやメカ-10など、これまでさまざまな高性能機構を開発している。
斬新かつ複雑なディティールを楽しめるように作られている点が、ウブロのムーブメントの特徴である。見せることを意識し、機能性だけでなくパーツのレイアウトにも配慮しているのだ。
内部機構が可視化されたウブロのサファイアウォッチでは、ブランドの高い技術力が結集したムーブメントのデザインや精緻な動きを、全方向からじっくりと鑑賞できる。
美しいカラーサファイア
独自の着色技術による鮮やかなカラーサファイアを生み出し続けていることも、ウブロのサファイアウォッチが持つ大きな魅力のひとつだ。
均一な色出しが極めて困難であったり製造過程で破損が生じやすかったりする特徴から、これまでカラーサファイアの製造は避けられていた。しかし、ウブロは2017年にブルーとレッドのカラーサファイアモデルを発表し、業界に衝撃を与えたのである。
その後もウブロは、ブラックやイエロー、グリーン、オレンジといったカラーサファイアをケース素材に取り入れている。
