オリエントスターのおすすめ腕時計を紹介。国産ブランドならではの魅力とは?

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2023.08.24

最初に手にする機械式腕時計としておすすめしたいのが、オリエントスターの腕時計だ。機械式腕時計のエントリークラスにはノモスやハミルトンといった、デザインも非常に魅力的なブランドがあるが、オリエントスターは国産ブランドならではの魅力がある。日本が世界に誇るオリエントスターの腕時計について紹介しよう。

オリエントスター


オリエントスターが支持される理由

オリエントスターは日本を代表する腕時計ブランドだ。機械式腕時計の製造に真摯に向き合い続け、高度な技術力を持つブランドとして、国内外から高い評価を得てきた。

時計に詳しくない人にとってはあまり馴染みのないブランド名かもしれないが、年々その知名度とステータス性は高まっている。

ORIENT STAR | オリエントスター

国産ブランドとしてのステータス性

オリエントスター

「輝ける星」をイメージして、1951年に誕生した「オリエントスター」。初代モデルに搭載されたのは、オリエント初の量産型腕時計「ニューオリエント」と同じ戦前型のムーブメント。翌年の1952年には新設計のムーブメントに置き換わる。

オリエントスターはセイコー、シチズンと並ぶ国産時計ブランドである。高級時計といえばスイスブランドのイメージが強いが、日本の時計も負けず劣らず魅力的だ。

とりわけオリエントスターはアクセスしやすい価格でありながら、ジャパンクォリティを随所に堪能できるブランドとして高評価を得ており、国産ブランドとしてのステータスを確立している。

オリエントは舶来時計を輸入販売する「吉田時計店」として1901年に創業された。1936年、吉田時計店直属の腕時計工場として竣工した日野工場が、戦後の1950年に多摩計器として操業を開始。翌1951年、多摩計器が社名を「オリエント時計」に改称し、現在のフラグシップである「オリエントスター」の販売を開始する。

比較的新しいブランドというイメージを持つ人も多いが、実は創業はシチズン時計(1918年に前身の尚工舎時計研究所創立)よりも前である。

2009年、オリエント時計はセイコーエプソンの完全子会社となり、さらに2017年にはセイコーエプソンに統合されたが、オリエントならではの個性は消えるどころか、ますます色濃くなっている。

現在はセイコーエプソンが展開するオリエントスターだが、そもそもはオリエント時計の機械式時計ブランドであったのだ。

手が届く「機械式時計」であること

オリエントスターのムーブメント

1971年に誕生した46(ヨンロク)系、自動巻きムーブメントは、現在も進化を重ね、多くのオリエントスターに搭載されている。

オリエントスターはブランド理念として「手が届く機械式時計」という言葉を掲げている。機械式時計はどうしても高額な価格帯に位置しがちだが、オリエントスターは企業努力で顧客にリーズナブルな時計を提供し続けている。

オリエントスターの機械式腕時計は「手が届く」価格帯を維持しながらも、46(ヨンロク)系ムーブメントを武器に高品質を追求してきた。

他ブランドの機械式時計より低価格でありながら高品質である。これこそが、オリエントスターの大きな魅力だと言えるだろう。

機械式時計を初めて手にする人にとって、ムーブメントの良し悪しは正直理解しづらいものがある。価格が手頃であるがゆえ、不安に思うことも不思議ではない。

ただ、オリエントスターは紛れもない日本が誇る時計ブランドだ。同価格帯の時計と比較して明らかにワンランク上の品質が担保されている。

趣味性の高い独創的なデザイン

腕時計は時間を計る計器であると同時に、アクセサリーとしての側面も持つ。価格は重要だが、それ以上にデザイン性も気にしたいところだ。

同じ国産ブランドであるセイコーやシチズンには、オーソドックスなスタイルのモデルが多い。一方、オリエントスターの腕時計は趣味性の高い独創的なデザインを特徴に持つ。

針の形状からインデックスの形に至るまで、時計に個性を求める愛好家を唸らせる工夫が随所に施されている。

オリエントスターは若者向けの時計と思われているが、30代、40代からの支持も厚い。若々しいデザインのモデルだけでなく、何十年と身に着けられるタイムレスで上品なデザインのモデルもラインナップされている。

いずれのモデルにも定番プラスアルファの個性があり、世代を問わず愛されてきた。


オリエントスターの代表的なコレクション

1951年に誕生したオリエントスターには、実に豊富なラインナップが存在する。その中でも特に人気のあるコレクションを紹介しよう。

スーツスタイルに似合う「オリエントスター」

オリエントスター「クラシックコレクション スケルトン」RK-AZ0001S

オリエントスター「クラシックコレクション スケルトン」RK-AZ0001S
手巻き(Cal.F8B62)。22石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径38.8mm、厚さ10.6mm)。5気圧防水。31万9000円(税込み)。

オリエントスターは機械式時計を魅せることに重きを置いており、ワールドタイム、GMT、スケルトンなど、数々の人気モデルを世に放ってきた。

2017年には、46系ムーブメントの進化形「46系F7」が誕生。2021年には「46系F8」を搭載したスケルトンモデル「クラシックコレクション スケルトン」が発売されており、オリエントスターが「輝ける星」であり続けるための追求はとどまることを知らない。

個性的なモデルだけでなく、スーツスタイルに合う定番デザインも揃い、ビジネスパーソンからの評価も高い。

メカニカルな意匠が楽しめる「スケルトン」

モンジュ

オリエントスターの代表的モデルといえばスケルトンモデルだ。そのルーツは、1991年に登場した「モンビジュ」(現在は販売終了)である。ステンレススティール製ケースに金メッキ仕様。手巻き(Cal.48320)。

オリエントスターの腕時計を語るなら、スケルトンの存在は欠かせない。1991年に初のスケルトンモデル「モンビジュ」(現在は販売終了)を発売して以降、オリエントはスケルトンモデルの開発に力を注いできた。

文字盤側だけでなく裏蓋側もトランスパレントバック仕様となっているため、どこから見ても繊細な意匠と設計を堪能できる。

「スケルトン」は、見た目派手ではあるが、どんなシーンにも合わせやすい万能な使い勝手を持っている。普通の腕時計では物足りないと感じる個性派にこそ、 手にしてほしいコレクションだ。

飽きの来ない「エレガントクラシック」

時計を長く使うためには、飽きの来ないデザインであることが重要だ。オリエントスターの腕時計は独創的なモデルが多くを占めるが、「エレガントクラシック」であれば歳を重ねても、さまざまなシーンで愛用できるだろう。

エレガントクラシックの特徴として、古典的な時計を彷彿とさせるクラシカルなデザイン性が挙げられる。優美な印象を与えるローマンインデックスに、上品なブレゲ針。アンティークな意匠を好む時計ファンからも支持が厚い。


「ビジネス向き」なオリエントスターのおすすめモデル

オリエントスターの腕時計を検討する際にポイントとなるのは、どこまで個性を重視するかだろう。特にビジネスシーンでの着用を主とするのであれば、奇抜すぎるデザインは避けたい。ビジネスシーンに適した、オリエントスターのおすすめモデルを紹介しよう。

「コンテンポラリーコレクション レイヤードスケルトン」RK-AV0B01S

オリエントスター「コンテンポラリーコレクション レイヤードスケルトン」RK-AV0B01S

オリエントスター「コンテンポラリーコレクション レイヤードスケルトン」RK-AV0B01S
自動巻き(Cal.F6F44)。24石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約50時間。SSケース(直径41mm、厚さ13.6mm)。10気圧防水。9万6800円(税込み)。

「RK-AV0B01S」はオリエントスターの定番のひとつだ。現代のトレンドを押さえた直径41mmのステンレススティールケースに、テンプや脱進機の動きが見えるオープンハート設計のシルバーダイアルを備える。

遊び心のあるデザインだが、ビジネスシーンにおいても問題なく着用できるだろう。防水性能は10気圧防水と高いスペックを誇るため、水仕事がある人でも安心して装着できる。

オリエントスター レイヤードスケルトン RK-AV0B01S

「クラシックコレクション エレガントクラシック」RK-AU0002S

オリエントスター「クラシックコレクション エレガントクラシック」RK-AU0002S

オリエントスター「クラシックコレクション エレガントクラシック」RK-AU0002S
自動巻き(Cal.F6N43)。22石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約50時間。SSケース(直径38.7mm、厚さ12.8mm)。5気圧防水。8万1400円(税込み)。

「RK-AU0002S」はオリエントスターの中でも、特にコストパフォーマンスに優れる1本だ。

やわらかな曲線を描く美しいボンベ文字盤は、アンティークな趣を感じさせる。ブレゲ針にレイルウェイトラック、そしてローマンインデックス。

腕時計ファンから高い評価を得ている意匠を備えながらも、価格は10万円以下と実にリーズナブルだ。まさにブランドが掲げる「手が届く機械式時計」のお手本と呼べるモデルだろう。

オリエントスター エレガントクラシック RK-AU0002S


「個性で選ぶ」オリエントスターのおすすめモデル

せっかくオリエントスターの腕時計を手にするのであれば、デザイン重視で時計を選びたいところだ。国産時計の中でも異彩を放つ個性を、ぜひ味わってほしい。

「スポーツコレクション アバンギャルドスケルトン」RK-BZ0001S

オリエントスター「スポーツコレクション アバンギャルドスケルトン」RK-BZ0001S

オリエントスター「スポーツコレクション アバンギャルドスケルトン」RK-BZ0001S
自動巻き(Cal.F8F64)。24石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約60時間。SSケース(直径42.3mm、厚さ12.4mm)。10気圧防水。24万2000円(税込み)。

アバンギャルドスケルトンは、シリコン製ガンギ車を採用したムーブメントを搭載した、ブランド初となる自動巻きのモデルだ。

ムーブメントにはパワーリザーブ約60時間を誇るCal.F8F64が組み込まれ、JIS1種相当(4800A/m以上)の耐磁性能を有する。

六角ねじをベゼルに配した近未来的なデザインも、これまでのスケルトンとは異なる個性を演出する要素となっている。

オリエントスター アバンギャルドスケルトン RK-BZ0001S

「コンテンポラリーコレクション モダンスケルトン」RK-AV0120L

オリエントスター「コンテンポラリーコレクション モダンスケルトン」RK-AV0120L

オリエントスター「コンテンポラリーコレクション モダンスケルトン」RK-AV0120L
自動巻き(Cal.F6F44)。24石。2万1600振動。パワーリザーブ約50時間。SSケース(直径41mm、厚さ12mm)。10気圧防水。国内限定300本。10万3400円(税込み)。

オリエントスターの技術が詰まった「RK-AV0120L」は、夜明けの海辺をテーマとしたロマンティックなモデルだ。

海を連想させるダークブルーダイアルと、太陽の温かい光をイメージしたピンクゴールドの組み合わせにより、スポーツテイストのモデルでありながらも上品さを感じさせる。

10気圧防水性能を備えるため、水辺でのアクティビティにも活用できるだろう。

オリエントスター モダンスケルトン RK-AV0120L 数量限定モデル

「ダイバー1964 1stエディション」RK-AU0502S

オリエントスター「ダイバー1964 1stエディション」RK-AU0502S

オリエントスター「ダイバー1964 1stエディション」RK-AU0502S
自動巻き(Cal.F6N47)。22石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約50時間。SSケース(直径41mm、厚さ14.5mm)。200m防水。世界限定900(国内400本)。15万700円(税込み)。

オリエントスターのダイバーズウォッチにおいて、ひときわ存在感を放つモデルがある。それが2023年の新作「ダイバー1964 1stエディション」だ。

「RK-AU0502S」は、1964年に発売されたブランド初のダイバーズウォッチ「オリンピアカレンダーダイバー」のリバイバルモデルである。オリジナルの特徴を忠実に守りながらも、現代的な意匠が組み込まれている。

防水性能は200m仕様に進化を遂げており、価格以上の品質を持つ完成された1本として注目されている。

オリエントスター ダイバー1964 1stエディション RK-AU0502S 数量限定モデル


初めての機械式腕時計に最適なオリエントスター

オリエントスター

オリエントスターは高い実用性とデザイン性を有する国産ブランドだ。コストパフォーマンスに優れ、機械式腕時計入門機としてよく選ばれている。

リーズナブルで品質の高い腕時計を探している人にとっては、まさにうってつけのブランドと言えるだろう。

オリエントスターには紹介したモデル以外にも、魅力的な腕時計が数多く存在する。お気に入りの1本を見つけ、ぜひ個性あふれる腕時計を相棒にした素敵な生活をスタートさせてほしい。



Contact info:オリエントお客様相談室 Tel.042-847-3380


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