奥山栄一:写真
Photographs by Eiichi Okuyama
篠田哲生:取材・文
Text by Tetsuo Shinoda
Photographs by Eiichi Okuyama
篠田哲生:取材・文
Text by Tetsuo Shinoda
多くの繊細なパーツを組み合わせて作るハイコンプリケーションは、丁寧に扱う必要があるため、残念ながら日常使いには向いていない。
中でもミニッツリピーター機構の複雑さと繊細さは、つとに有名だ。慎重に操作をしなければ、美しい音色を楽しむどころの話ではない。
ところが、この機構を日常的に使えるモデルがある。それがシチズン「カンパノラ」だ。クォーツ式ムーブメントのため、奏でるのは電子音だが、江戸時代に生まれた「水琴窟」をイメージした美しい音色を奏で、その澄んだ響きを日常的に楽しむことができるのだ。