3つの超複雑機構を搭載したヴァシュロン・コンスタンタン「オーヴァーシーズ・グランドコンプリケーション・オープンフェイス」

2026.05.05

トゥールビヨンとミニッツリピーター、パーペチュアルカレンダーという超複雑機構を搭載するオーヴァーシーズのフラッグシップが誕生した。軽量な仕立てにより、傑作と呼ぶにふさわしい。

Text by Shin-ichi Sato
Edited by Yuto Hosoda (Chronos-Japan)
[クロノス日本版 2026年5月号掲載記事]


超複雑機構を集めたフラッグシップモデル

オーヴァーシーズ グランドコンプリケーション オープンフェイス

オーヴァーシーズ グランドコンプリケーション オープンフェイス
3つの超複雑機構と軽量なチタン製外装による、オーヴァーシーズコレクションのフラッグシップ。防水性能を確保しにくいスライド式のミニッツリピーターの制御スイッチを採用しつつ、本作はケース構造の最適化によって3気圧防水を実現した。手巻き(Cal.2755 QP)。45石。1万8000振動/時。パワーリザーブ約58時間。Tiケース(直径44.5mm、厚さ13.1mm)。3気圧防水。受注生産。要価格問い合わせ。

 ヴァシュロン・コンスタンタンの「オーヴァーシーズ・グランドコンプリケーション・オープンフェイス」は、スポーティーかつエレガントなオーヴァーシーズのコンセプトを基に、精緻な複雑機構と高品質な仕上げといった最高レベルの時計製造技術を併せ持つ。まさにメゾンの世界観が融合した、フラッグシップと呼ぶにふさわしい傑作である。

 本作は、メゾンの象徴であるマルタ十字を取り入れたオーヴァーシーズのデザインコードを守り、実用的な13.1mmという厚さにまとめつつ、ミニッツリピーターやトゥールビヨン、永久カレンダーという超複雑機構を搭載している。これを実現するのが、ムーブメントの厚さわずか7.9mmのキャリバー2755 QPである。ケースバック側から見て9時位置に配されるのが独自の求心式調節システムで、遠心力を利用して無音で作動しつつ、ハンマーによる打鐘のリズムを正確に制御している。この調節システムの慣性ローターにはペルラージュ仕上げを施し、1755年にメゾンを創業したジャン=マルク・ヴァシュロンのイニシャルを刻み、その歴史と、技術の進歩を象徴している。また、永久カレンダーは2100年まで一切の調整を必要としない高精度さを備え、フラッグシップにふさわしい完成度となっている。

Cal.2755 QP

搭載されるCal.2755 QPは、シルバートーンのロジウム加工とアンスラサイトグレーのNACガルバニック処理のコントラストが印象的。掲載写真の9時位置の独自の求心式調節システムは、遠心力を利用して無音で作動しつつ、ハンマーによる打鐘リズムを正確に制御する。

 ケースとブレスレットは軽量でスポーティーなグレード5チタン製である。ここに、きめの細かいサテン仕上げや梨地仕上げ、高品質なポリッシュ仕上げを施している。さらに本作は、文字盤にサファイアクリスタルを採用し、歯車やレバー類が制御する永久カレンダーと、マルタ十字をかたどったオリジナルデザインのトゥールビヨンの作動を、さまざまな角度から立体的に鑑賞可能となっている。



Contact info: ヴァシュロン・コンスタンタン Tel.0120-63-1755


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