「りくりゅう」ペアの偉業に贈られた腕時計はカルティエ「タンク マスト」!

2026年ミラノ・コルティナオリンピックで、日本ペアフィギュアスケート史上初となる金メダルを獲得した三浦璃来と木原龍一。“りくりゅう”の愛称で親しまれてきたふたりは今シーズン限りでの引退を表明し、指導者として、プロスケーターとして新たな一歩を踏み出す。その輝かしい節目に、所属する木下グループの代表取締役社長からペアウォッチが贈られた。選ばれたのはカルティエの名作「タンク マスト」。ふたりの絆を象徴するその時計に注目する。

りくりゅうペア

写真提供:東京スポーツ新聞社
三浦璃来(右)と木原龍一(左)。GPファイナル、四大陸選手権、世界選手権、オリンピックの全タイトルを制覇し、生涯「ゴールデンスラム」を達成したのは、日本ペア史上初の快挙だ。
文:沼本有佳子
Text by Yukaco Numamoto
編集:土田貴史
Edited by Takashi Tsuchida
[2026年5月3日掲載記事]


ショートプログラム5位からの大逆転で、日本中が震えた!

 2026年2月のミラノ・コルティナオリンピック。フィギュアスケートのペア競技で、三浦璃来と木原龍一に試練が訪れた。ショートプログラムでは、普段ほとんどミスを見せないリフトで、痛恨のミスを犯し、5位発進という苦しい状況に立たされたのだ。悲嘆にくれる木原龍一のそばに三浦璃来がそっと寄り添う姿が、見る者の胸を締めつけた。

 翌日のフリースケーティングを前に、三浦璃来は落ち込む木原龍一にこう声をかけた。「今日は龍一くんのために滑るよ」。それを受けた木原龍一は「じゃあ、お互いのために滑ろう」と静かに決意を固めた。

 そしてふたりはすべてを演じ切った。演技を終えた三浦璃来が木原龍一に高々と抱え上げられたまま、力強くガッツポーズをしたあの瞬間——日本中がテレビの前で息をのんだ。フリースケーティングのスコアは世界歴代最高となる158.13点を記録し、トータルスコア231.24点で逆転金メダル。日本ペア史上初の栄冠をミラノの氷上に刻んだ、奇跡のような大逆転劇だった。


一瞬の出会いが生んだ、7年間の軌跡

 ふたりがペアを結成したのは2019年のことだ。世界的な指導者として知られるブルーノ氏が来日し、フィギュアスケートの強化セミナーを開催。スケートリンクのアルバイトスタッフとして参加した木原龍一だったが、男性スケーターが不足していたため、助っ人として駆り出されたという。その木原龍一に、三浦璃来がペア競技への誘いをかけた。試しにツイストリフトを合わせてみると、ふたりのスケートの相性は抜群。同年中にペアを結成することとなった。「(三浦璃来と)滑った瞬間、絶対にうまくいくと確信した」と、木原龍一は当時を振り返る。

 その後、ふたりを大きく成長させたのは、皮肉にもパンデミックだった。コロナ禍で出場予定だった世界選手権が前日に中止となり、大会のない時期が続いたが、その時間を練習に費やすことで技術を磨き上げていった。2022年の北京オリンピックでは団体戦に出場し、ショートプログラム・フリーともに自己ベストを更新して銀メダル獲得に貢献。個人戦でも自己ベストを更新し、日本人ペアとして史上最高位となる7位入賞を果たしている。

 競技期間中、ふたりの拠点はコーチのブルーノ氏が活動するカナダとなる。日々の料理は主に木原龍一が担い、ヘッドホンやスーツケース、水筒といった身の回りのアイテムまでお揃いにするなど、公私ともに密な共同生活を送ってきた。9歳という年の差があっても敬語なしで何でも話し合える関係を築き、練習中に意見が食い違えば納得いくまで話し合ってきた。その粘り強いコミュニケーションこそが、ふたりの強さの根幹をなしていたのだろう。


園遊会の日に表明した引退と、所属会社社長からの贈り物

 4月17日、赤坂御苑で開催された園遊会の当日に、ふたりは今シーズン限りでの引退を表明した。「両陛下にいまの気持ちを正直に伝えたい」という思いから、あえてその日を選んだという。この実直さもまた、りくりゅうペアらしい選択だ。引退後は“りくりゅう”の名のもとに、指導者としてペア競技の普及に尽力するとともに、プロスケーターとしてアイスショーにも出演する予定だ。

 さて、オリンピック終了直後の2月26日、ふたりは所属する木下グループの本社を表敬訪問。その晴れやかな場で、代表取締役社長の木下直哉氏から贈られたのが、お揃いのペアウォッチだった。

 この投稿はたちまち大きな反響を呼んだ。木下氏自身も「以前から2人には引退したらコーチをしてもらいたいという思いがあった。将来的には2人のアカデミーを作りたい」と、長期的な構想を明かしている。

木下グループ スポーツ公式X2026年2月26日の投稿。輝かしい成績を本社に持ち帰った三浦璃来と木原龍一。晴れやかな笑顔と揺るがない信頼感が印象的だ。


ジュエラーが生み出した、一世紀を超えるアイコン

 ふたりに贈られたのは、カルティエの「タンク マスト」ウォッチ。2針であることからクォーツモデルと推察され、木原龍一はラージモデル、三浦璃来はスモールモデルをそれぞれ着用しているものと思われる。

タンク マストウォッチ スモールモデル

カルティエ「タンク マストウォッチ スモールモデル」Ref.CRWSTA0051
クォーツ。SS(縦29.5mm×横22mm、厚さ6.6mm)。日常生活防水。65万4500円(税込み)。

 カルティエのタンクは、1917年の誕生以来、一世紀以上にわたってメゾンを象徴し続けるアイコニックな時計だ。ルノー社製の戦車(タンク)をモチーフに、直線を強調した端正なフォルムが特徴で、風防とストラップの幅が揃えられた造形は、ジュエラーならではの洗練された美意識から生まれている。リュウズに添えられたパール状の飾りは、カルティエがこの時計を手掛けたことの証であると同時に、指のかかりを良くする実用性も備えている。

 文字盤はシルバー、針はブルースティール製の剣型を採用し、リュウズにはシンセティックスピネルカボションがさりげない彩りを添える。ひんやりとした空気感を漂わせる凛としたシルバーダイアルと青針のアクセントは、氷上に立つフィギュアスケーターのイメージとどこか重なり、この2人のために選ばれたような清らかな佇まいを見せる。

カルティエ「タンク マスト ウォッチ ラージモデル」

カルティエ「タンク マスト ウォッチ ラージモデル」Ref.CRWSTA0052
クォーツ。SS(縦33.7mm×横25.5mm、厚さ6.6mm)。日常生活防水。69万3000円(税込み)。

 お揃いのタンク マストを手首に着けて新たな道へと踏み出すふたりの姿は、SNSを中心に大きな話題を呼んだ。同じ文字盤、同じ針、同じデザイン、かつてオリンピックの氷上で心をひとつにして偉業を成し遂げたふたりが、同じ時計を身に着けるという事実は、どんな言葉よりも雄弁な絆の証だ。

 ヘッドホンもスーツケースも水筒も、そして時計も、お揃いのアイテムはすべて、ふたりが常に“ひとつであること”を確認し合ってきた証のようにも見える。気持ちをひとつにして積み上げてきた7年間の軌跡と、これからともに刻んでいく新たな時間を、ふたつの「タンク マスト」は静かに映し出しているのだ。指導者として、プロとして、りくりゅうペアが次に見せてくれる景色を、これからも楽しみに見守っていきたい。



Contact info:カルティエ カスタマー サービスセンター Tel.0120-1847-00


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