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【meeting】ドロシー・ヘンリオ(ロジェ・デュブイ マーケティングディレクター)(1/1)

Dorothée Henrio
ドロシー・ヘンリオ

ロジェ・デュブイ マーケティングディレクター。2000年、リシュモン グループに入社。その後、英国のボーム&メルシエでブランドマネージャーを務めた後、同国のカルティエでマーケティングディレクターに就任。シンガポールでカルティエのマーケティングとコミュニケーションのディレクターを経て、14年から現職。現在、モータースポーツにフォーカスすることで、ロジェ・デュブイのパブリックイメージを刷新中である。
堀内僚太郎:写真
Photograph by Ryotaro Horiuchi
広田雅将(クロノス日本版):文
Text by Masayuki Hirota (Chronos-Japan)

ランボルギーニとのコラボレーションモデル。ロジェ・デュブイのお家芸であるモダンスケルトンとマルチバランスムーブメントをベースに、ジャンピングセコンド機構を追加。加えて、「アヴェンタドール」に採用されたカーボン複合素材(C-SMC)を外装に用いている。サイズを感じさせない身軽さは、ランボルギーニ アヴェンタドールのカーボン遣いを意識したものか。手巻き(Cal.RD103SQ)。48石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約40時間。C-SMC(直径45mm)。世界限定8本。100m防水。2400万円。

モータースポーツと
高級時計の在り方は同じです

 モダンスケルトンに加えて、モータースポーツという鉱脈を見つけたロジェ・デュブイ。とりわけ、ランボルギーニとのコラボレーションは、新進気鋭の高級時計メーカーに、新たな顧客層を開拓することとなった。路線を定めたのが、2014年にマーケティングディレクターとなったドロシー・ヘンリオである。

「ボーム&メルシエを経て、カルティエのロンドンとシンガポールにいました。その後、2014年にロジェ・デュブイに入社しました。理由は、キャリアとして面白いと思ったからですね。会社としては若いのに、技術力があり、伝統的な時計作りを守っている。実際に時計を見て、感動しましたよ」

 彼女が入社した当時、ロジェ・デュブイは、ストラテジーの刷新中だった。

「当時CEOだったジャン=マルク・ポントルエと、いろいろな作業を行いました。まずはマニュファクチュールの立て直し。続いて供給体制の見直し。最後に、リテールを整えました。結果、日本と中国、そして英国は好調ですね。ただアメリカはもう少し広げたいと思います。ともあれ、時間はかかったけれども、ロジェ・デュブイのストラテジーは整った、と言えるでしょう。そして今は新しいストーリーを提示するフェイズ、というわけです」

ちなみに彼女は、カルティエ中興の祖であるアンリ・ドミニク・ペランの下で働いていたという。と考えれば、彼女がポントルエと行った作業が、ペランがカルティエで行った手法と同じなのも納得がいく。ヘンリオは、リシュモン グループにおける最も成功した事例を間近で見ていたわけだ。もっとも、彼女はそこに、ユニークなマーケティングを加えた。

「ロジェ・デュブイには4つのコレクションがあります。レディスコレクションの割合も大きいですね。ただ私たちはモータースポーツにもフォーカスすべきだと考えました。アドレナリンが出るという点で、高級時計とモータースポーツは近いと思いませんか? そして、この組み合わせは、高級時計の在り方を増幅させるでしょう。現在は(タイヤメーカーの)ピレリ、そしてランボルギーニとコラボレーションしています」

 付け焼き刃かと思いきや、そうではない証拠に「ピレリとのコラボレーションは10年契約」とのこと。つまり、少なくとも10年は、ロジェ・デュブイとモータースポーツの蜜月が続くというわけだ。

 今や、驚くほどの勢いで復活しつつあるロジェ・デュブイ。あくまで個人的な意見だが、新進気鋭のロジェ・デュブイには、モータースポーツの疾走感が似つかわしい。


Contact info: ロジェ・デュブイ Tel.03-4461-8040


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