復刻モデルに選ばれるのは、往々にして過去に高い人気を博したモデルであることが多いことを踏まえると、ラドーの選択は少し特殊なものかもしれない。ラドーは「キャプテン クック」という1962年に発表されたダイバーズウォッチを再評価し、これをベースとしてレトロ調の「キャプテン クック オートマティック」を作り上げた。その結果は、ここ数年のラドーのラインナップで最も注目を集めるに至る。またラドーは革新的なデザインの時計を多く手掛けるゆえ、現代的な素材と鮮やかなカラーによって構成された「キャプテン クック オートマティック」は、復刻の味わいを含みつつ長年のラドー愛好家からも支持されたのかもしれない。今回はキャプテン クック オートマティックコレクションからニューモデルを紹介する。
Text by Mark Bernardo
ラドー「キャプテン クック オートマティック」
![キャプテンクック](https://www.webchronos.net/wp-content/uploads/2019/08/Rado_Captain_Cook_Automatic_blue_reclining_1000.jpg)
新しい「キャプテン クック オートマティック」のケースサイズは直径42mmだ。同コレクションのサイズはこれまでに、歴史に忠実な37mmや、がっしりとした44mmがあったが、直径42mmは新しい設定となる。ケースとダイバーズ向けの回転ベゼルはポリッシュ仕上げのステンレススティール製だ。ベゼルにはハイテクセラミックスがはめ込まれ、カラーはポリッシュ仕上げのブラック、ブルー、そして人目を引くであろうグリーンが、文字盤のカラーと合わせて用意されている。ベゼルのダイビングスケールには、レーザーエングレービングと金属製のインデックスが使用されている。200mの防水性を持つケースの裏蓋には、ラドーのこれまでのダイバーズウォッチでも見られた3匹のタツノオトシゴがあしらわれている。
![キャプテンクック](https://www.webchronos.net/wp-content/uploads/2019/08/Rado_Hyperchrome_Capt_Cook_Automatic_green_front_1000.jpg)
![キャプテンクック](https://www.webchronos.net/wp-content/uploads/2019/08/Rado_Captain_Cook_Automatic_Green_profile_1000.jpg)
オリジナルモデルではアクリル製の風防が使用されていたが、新作では両面に反射防止加工が施された、ボックス型のサファイアクリスタルが用いられた。風防に守られた文字盤には、オリジナルモデルと同様にしっかりした大きさの楔型インデックスが、矢型の時針、剣型の分針とともに配されており、針とインデックスにはいずれもスーパールミノバが塗布されている。12時位置には、ラドーの歴史的象徴でもある「回転式アンカー」が、60年代にインスパイアされたルビーカラーを背景にして置かれた。デイト表示は3時位置で、フォントには鮮やかなレッドが採用されている。ブルーとグリーンの文字盤はグラデーションで仕上げられ、外周部分に行くにしたがってブラックのように色濃くなっている。
![キャプテンクック](https://www.webchronos.net/wp-content/uploads/2019/08/Rado_Captain_Cook_Automatic_Blue_dialCU_1000.jpg)
![キャプテンクック](https://www.webchronos.net/wp-content/uploads/2019/08/Rado_Captain_Cook_Automatic_blue_back_1000.jpg)
キャプテン クック オートマティックに搭載されているのはキャリバーETA C07.611で、約80時間のパワーリザーブを保持する。3色いずれも、3つ折れ式ステンレススティール製フォールディングバックルを備える、ヘアラインとポリッシュ仕上げを組み合わせた7連の「ライス・グレイン」ブレスレットモデルと、長さ調節が可能な「イージークリップ」の付いたステンレススティール製フォールディングバックルが付属したブラウンのスエードレザーストラップの組み合わせがある。合計6モデルの展開で、いずれも価格は21万円(税別)だ。
![キャプテンクック](https://www.webchronos.net/wp-content/uploads/2019/08/Rado_Hyperchrome_CaptainCook_Automatic_black_1000.jpg)