エルメスの腕時計の魅力とは。女性へのプレゼントにもおすすめ

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2020.04.23

エルメスは、フランスの高級メゾンの中でも、特に長い歴史を誇る。女性からの高い支持を得ていることで知られているが、時計メーカーとしても人気を誇る。ここでは、エルメス時計の魅力を紹介しよう。

(C)Kenji Aoki


エルメスとは

エルメスとはどのようなメゾンなのか、その概要を解説する。ロゴマークの由来とともにチェックしておこう。

馬具工房としてスタート

エルメスは、1837年にティエリ・エルメス(1801-1878)が高級馬具工房としてパリで創業したことからスタートした。

その後、ナポレオン3世の時代には皇帝御用達の称号を得るなどデザインにも優れた彼の馬具は評判を呼んだ。

3代目の経営者となったエミール・エルメス(1871-1951)は、第1次世界大戦後、急速に社会進出を果たした女性に着目し、鞍や馬具と並んでカバン・財布などの革製品の販売をスタートさせる。やがて、エミールのふたりの娘婿たちが、時計・衣服など品揃えを拡充し、海外にも積極的に進出した。

高い技術を持つ職人を育成するだけでなく、開発・生産・販売まで一貫した自社管理を徹底させることで、高いブランド価値を確立したのだ。

なかでも馬具製造の技術を基につくられたバッグは人気を博す。

モナコ公国の許可を得て名付けられたバッグ「ケリー」や、女優ジェーン・バーキンのためにつくられたことから名付けられたバッグ「バーキン」は、エルメスの代名詞として知られている。

ロゴの由来

エルメス ロゴ

(C)Hermès

エルメスの現在のロゴには、四輪馬車と従者が描かれている。

19世紀に活躍したフランス人画家アルフレッド・ド・ドルー(1810-1860)の絵から着想を得てデザインされたもので、第2次世界大戦終結直後の1945年には商標登録もされた。

主人不在のそのデザインには「エルメスは最高の品物をご用意いたしますが、それを御すのはお客様自身」というメッセージが込められている。

エルメスの製品はお客様自身が実際に使用することによって最終的に命が吹き込まれるという、メゾンの哲学が反映されているのだ。


エルメスの歴史

馬具工房から始まったエルメスは、どのようにして事業を展開していったのだろうか。その歴史を解説する。

馬具製造からの展開

エルメス本店

(C)Hermès
パリにあるフォーブル・サントノーレ通りのエルメス第1号店。

創業以来、高級馬具工房として順調に発展していったエルメスだったが、19世紀末に自動車が発明されたのと同時期に、新たな事業へ乗り出す。

工房で培ってきた馬具製作の技術を生かし、婦人用バッグや財布をメインとした皮革製品の開発・製造・販売をスタートさせる。20世紀初頭に、「ケリー」や「バーキン」の原型となる鞍を入れるバッグである「オータクロア」を発表。

1920年頃、現在のファスナーであるシステム・エクレールの特許を申請し、業界初となるファスナー付きバッグを製作する。瞬く間に話題となり、他ブランドがスカートにファスナーを採用するきっかけになるなど、ファッションにおける一般的なパーツへと発展。業界に残した大きな功績のひとつとなっている。

1926年、エルメス第1号店の改装とともにコーナーウィンドーを新たに設け、ウィンドーディスプレイをスタート。現在のウィンドーディスプレイの先駆けといえる。

スカーフ「カレ」の誕生

(C)Studio des Fleurs

エルメスは、バッグと同様にスカーフの事業展開にも注力し、1937年には初めてのスカーフを発表する。

1950年代、4代目ロベール・デュマの時代に突入すると、それまでの木版技法からシルクスクリーンによる技法を取り入れるなどの技術革新に取り組み、「カレ」はエルメスを象徴するアイテムとなった。

「カレ」はフランス語で正方形を意味し、それぞれのスカーフには名前が付き、描かれる絵にはすべて「物語」が隠されている。

ジャン=ルイ・デュマの登場

1978年、5代目に就任したジャン=ルイ・デュマにより、現在まで続くエルメスのブランド価値が確固たるものとされたといえるだろう。

彼の功績は、身に着けるものに限らず、ライフスタイルの幅広い分野へと製品を拡充させたことと、メゾンのイメージに新たな面を付加していったことだろう。時計事業を本格的にスタートさせたのも彼である。

広告によるイメージの追求、スカーフの色柄の多様化、革製品における豊富なカラー展開など、伝統を継承し、革新を取り入れることを積極的に行なった。

一方で、他の高級ブランドがITの導入や分業化により生産効率を向上させていくのに対し、エルメスはあくまでも品質の維持を最優先。生産が追い付かない場合は躊躇なくオーダーストップする潔さも見せた。

ジャン=ルイ・デュマのこの哲学は、今でもエルメスの中に受け継がれている。