ウブロの腕時計にはどんな特徴がある?魅力や人気モデルを紹介

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2020.07.28

ウブロの主なコレクション

ウブロでは2005年の「ビッグ・バン」以降に新しいコレクションが登場している。「クラシック」を基礎としながらも、それぞれに個性の異なる5つのコレクションについて見ていこう。

クラシック・フュージョン

クラシック・フュージョン クルズ=ディエズ セラミック

ベネズエラ出身のアーティスト、カルロス・クルズ=ディエズ(1923-2019)とのコラボレーションモデル「クラシック・フュージョン クルズ=ディエズ チタニウム」。色彩の達人と呼ばれた美しい作品をダイアルに採用し、ペイントしたディスクが回転することで、色彩のパターンが変化。絶えず違った表情を見せる“動く芸術品”となっている。自動巻き(Cal.HUB1112)。パワーリザーブ約42時間。チタニウム(直径45mm)。5気圧防水。ブティック限定モデル。世界限定100本。115万円(税別)。

1980年に誕生した「クラシック」は「ビッグ・バン」が登場する2005年まで、ウブロの根幹をなすコレクションであった。この「クラシック」をブランドコンセプトである“フュージョン(融合)”により進化させたコレクションが「クラシック・フュージョン」である。

ひと目でウブロと認識できるフェイスを持ち、薄型でスーツにも合う、デイリーユースに最適なスタイルが特徴だ。

一方で現代美術家リチャード・オーリンスキーとのコラボモデル、フェラーリGTやクルズ=ディエズとのパートナーシップコレクション、ムーンフェイズ搭載モデルもラインナップしており、多彩な表情をみせる。

ベーシックな3針モデルでは100万円以下の価格のものもあり、ダイアルやブレスレット素材も豊富で選ぶ楽しさが味わえる。

またサイズ展開はケース径33mm、38mm、40mm、42mm、45mmと4種類揃う。同じモデルでもサイズ違いを選択してペアウォッチとして着用できることも特徴だ。

ビッグ・バン

インテグラル

「ビッグ・バン」登場15周年を機に登場した待望のブレスレット仕様モデル。ムーブメントはウニコ2を搭載し、直径42mmと日本人の腕にもしっくりなじむサイズに仕上がっている。左から「ビッグ・バン インテグラル キングゴールド」。自動巻き(Cal.HUB1280)。パワーリザーブ約72時間。18Kキングゴールド(直径42mm)。10気圧防水。556万円(税別)。「ビッグ・バン インテグラル オールブラック」。自動巻き(Cal.HUB1280)。パワーリザーブ約72時間。セラミックス(直径42mm)。10気圧防水。世界限定500本。244万円(税別)。「ビッグ・バン インテグラル チタニウム」。自動巻き(Cal.HUB1280)。パワーリザーブ約72時間。Ti(直径42mm)。10気圧防水。222万円(税別)。

「ビッグ・バン」は、2005年から続くウブロを代表する定番コレクションだ。「クラシック・フュージョン」と同じく、ウブロの原点である「クラシック」の特徴を踏襲している。

チタン、セラミック、ゴールドといった素材を組み合わせたケースとベゼルが基本で、ブルーセラミックやレッドセラミック、サファイアといった変わり種の素材も採用されている。

現行コレクションにはウニコ搭載モデルが多く、ダイアルの複雑さやケースとベゼルの装飾に際立った個性を備えたモデルが多いことも特徴だ。著名人が身につける例も多く、頻繁に目にする人気モデルも少なくない。

スピリット オブ ビッグ・バン

スピリット オブ ビッグ・バン チタニウム ホワイト

「スピリット オブ ビッグ・バン チタニウム ホワイト」に搭載されるキャリバーHUB4700は、ゼニスとの共同開発により完成。エル・プリメロの伝統を受け継ぎながら、シリコン製調整装置を採用するなど、先端技術との融合を果たしている。自動巻き(Cal.HUB4700)。パワーリザーブ約50時間。Ti(直径45mm)。10気圧防水。244万円(税別)。日本限定。

ラウンドケースを基調とするウブロの時計のなかで、トノー型を採用した「スピリット オブ ビッグ・バン」は異彩を放っている。

トノー型は20世紀初頭に流行したアール・デコの感性から生まれたフォルムであり、時計産業の伝統的な形である。

四角形になったことで「耳」と張り出したラグとの直線的な構造が際立つ格好となった。

横幅が狭いダイアルのなかには、ウブロの技術を象徴するように複雑かつ精緻な設計が凝縮されている。

フェラーリとのコラボレーションモデル

テクフレーム フェラーリ トゥールビヨン クロノグラフ サファイア ホワイトゴールド

トゥールビヨンとクロノグラフを搭載しながら、約115時間ものパワーリザーブを実現した「テクフレーム フェラーリ トゥールビヨン クロノグラフ サファイア ホワイトゴールド」。ケースはフェラーリ・デザインセンターによりデザインされ、まるで車体のフレームのような構造を持つ。手巻き(Cal.HUB6311)。パワーリザーブ約115時間。18KWG(直径45mm)。3気圧防水。1894万円(税別)。世界限定70本。

2017年、フェラーリ創立70周年記念モデルとして初めて登場した「テクフレーム フェラーリ トゥールビヨン クロノグラフ カーボン」の第2弾として2018年に発表された。

フェラーリ・デザインセンターが100%デザインを手掛けた点が魅力のひとつだ。

ウブロを特徴づけるH型ビスという特徴を保ちながら、高度な鋳造技術、複雑機構の象徴ともいえるトゥールビヨンを搭載するなどの特徴がある。

希少価値が高いモデルとして人気を博し、ウブロの伝統と技術を結集した時計としても価値が高い。


ウブロ腕時計の選び方

ウブロの時計は共通したデザインコードを守って設計されている。これによってすぐにウブロとわかるのだが、それはどれも同じデザインという意味ではない。

ウブロの個性的なコレクションのなかから、目的に合った1本を選ぶ方法を考えてみよう。

コレクションで選ぶ

(右)スケルトン仕上げが施されたダイアルが特徴の「アエロ・フュージョン クロノグラフ キングゴールド」。自動巻き(Cal.HUB1155)。パワーリザーブ約42時間。18Kキングゴールド(直径45mm)。5気圧防水。371万円(税別)。(左)自社開発ムーブメントや独自開発の合金など、ウブロの技術が凝縮された「ビッグ・バン ウニコ キングゴールド」。自動巻き(Cal.HUB1242)。パワーリザーブ約72時間。18Kキングゴールド(直径45mm)。10気圧防水。389万円(税別)。

ウブロの時計を選ぶ際、コアなコレクションとなるのが「ビッグ・バン」と「クラシック・フュージョン」だ。

このコレクションではモデルやサイズのバリエーションが豊富であり、デザイン、価格でもさまざまなユーザーのニーズに合致するバリエーションを誇る。

「ビッグ・バン」は複雑機構を搭載しているために、ボリュームがあり、ダイアルも複雑だ。ビジネスシーンでの着用を意図するならば、薄くデザイン面でも控えめな3針モデルのクラシック・フュージョンがフィットするだろう。

エクストリーム系を求めるならば「ビッグ・バン」の他に「スピリット オブ ビッグ・バン」という選択肢もある。これらのモデルはスポーツミックススタイルに最適だ。

ウニコ搭載モデルで選ぶ

ビッグ・バン ウニコ ゴルフ グリーンカーボン

3時位置にショット数、9時位置にホール番号、6時位置にトータルのスコアが表示される、世界で唯一の「ビッグ・バン ウニコ ゴルフ グリーンカーボン」。ケースにはグラスファイバーにアルミニウムを蒸着させた繊維強化プラスチック素材「テキサリウム®」を採用し、高強度を備えると同時に軽量化も実現。自動巻き(Cal.HUB1580)。パワーリザーブ約72時間。カーボンファイバー+テキサリウム®(直径45mm)。10気圧防水。世界限定100本。345万円(税別)。

フライバック クロノグラフを自社製造できるメーカーは限られている。ウブロのメカニカルな面を堪能するならば、ウブロ自社開発の「ウニコ」搭載モデルを選ぶことも意識したい。

ウニコ(Cal.HUB1242)は直径45mmのモデルに、ウニコ2(Cal.HUB1280)は直径42mmのモデルに搭載される。ともにフライバック機構を備えたクロノグラフムーブメントで、約72時間のパワーリザーブも使い勝手がよく魅力的だ。

そしてもうひとつ、モデル名にウニコの名を冠するのが2018年に登場した「ビッグ・バン ウニコ ゴルフ」だ。機械式ムーブメントながら、ショット数、ホール番号、トータルスコアを表示できる世界初の機構を備えたモデルである。

搭載されるムーブメントはウブロの自社開発ムーブメント、自動巻きキャリバーHUB1580。ショットはケース右上の黄色いプッシュボタンを押すことで数字が増え、右下の白いプッシュボタンを押すと、ホール番号がひとつ進み、ショット数がリセットされると同時にトータルスコアに加算される仕組みを持つ。

ウブロには「ウブロ以外には作れないモデル」が多数ラインナップするが、このモデルも間違いなくそのひとつ。ゴルフ専用のユニークピースとは、まさにウブロらしいアプローチで誕生したモデルといえよう。

複雑機構で選ぶ

ビッグ・バン MP-11 14デイ パワーリザーブ レッドセラミック

「ビッグ・バン MP-11 14デイ パワーリザーブ レッドセラミック」。手巻き(Cal.HUB9011)。パワーリザーブ約14日間。セラミックス(直径45mm)。3気圧防水。世界限定100本。903万円(税別)。

2010年にウブロ初となる自社開発・製造ムーブメント「ウニコ(Cal.HUB1242)」を発表して以降、複雑機構を搭載したオリジナル・ムーブメントを発表している。

なかでも“特異な形状”で目を引くのが「ビッグ・バン MP-11 14デイ パワーリザーブ」である。名前のとおり14日間のパワーリザーブ機構を備えたモデルであり、搭載ムーブメント、キャリバーHUB9011には7個連結された香箱(ゼンマイを収めるパーツ)が組み込まれている。一般的に香箱はムーブメントに対し水平に組み込まれるものだが、このモデルでは垂直。このためMP-11は水平方向と垂直方向の歯車が混在する構造になっているのだが、時計では希少な「ウォームギア」を採用することで、スムーズな動力の伝達を果たしている。

「ビッグ・バン MP-11 14デイ パワーリザーブ」は香箱が並ぶ6時位置が膨らんだユニークな形状を採用しているが、これもセラミック製ケースとサファイアガラスの形状を思いのままに製造できる、ウブロの技術力ゆえである。

「ビッグ・バン トゥールビヨン 5デイ パワーリザーブ」に搭載されるキャリバーHUB6016では、複雑機構のトゥールビヨンをベースに、約5日間(115時間)の駆動時間を持たせるという高度な技術力を見せつける。しかもパーツの肉抜きを徹底することで、メカニカルな表情をも見せるモデルに仕上がっている。

「ビッグ・バン メカ-10」に搭載される約10日間のパワーリザーブ機構を備えるキャリバーHUB1201は、“メカニズムを見せる”ことを命題に開発されたムーブメント。そのため地板に代わりにブリッジを備えたリングを採用し、従来とは違ったムーブメントを設計している。この命題と機構をそのままに、トノー型の「スピリット オブ ビッグ・バン」のために開発されたのがキャリバーHUB1233だ。

(右)新開発の手巻きムーブメントを搭載した「スピリット オブ ビッグ・バン メカ-10 チタニウム」。手巻き(Cal.HUB1233)。パワーリザーブ約10日間。Ti(直径45mm)。5気圧防水。244万円(税別)。(左)9時位置にパワーリザーブインジケーターを備えた「ビッグ・バン トゥールビヨン 5デイズ パワーリザーブ フルマジックゴールド」。ケースとベゼルにはウブロ独自開発による耐傷性に優れた18Kゴールドの合金「マジックゴールド」を採用する。手巻き(Cal.HUB6016)。パワーリザーブ約115時間。18Kマジックゴールド(直径45mm)。10気圧防水。世界限定50本。1059万円(税別)。