「ジュネーブ・ウォッチメイキング・グランプリ 2021」、「金の針賞」はブルガリに

FEATUREWatchTime
2021.11.09

世界中のジャーナリストや業界関係者などの投票で決まるジュネーブ・ウォッチメイキング・グランプリ(通称ジュネーブ・ウォッチ・グランプリ/略称GPHG)。2021年は、ブルガリの「オクト フィニッシモ パーペチュアル カレンダー」がグランプリに相当する「金の針賞」を獲得した。その他の受賞作品とノミネートに関しても紹介する。

トロフィーを持つ受賞者たち。ジャン-クリストフ・ババン(ブルガリCEO)、ヒンド・セディキ(ドバイ ウォッチ ウィーク総ディレクター)、リティティア・ザング・ベルックス(シガデザイン/スイス代表)、エリック・ピルソン(チューダーディレクター)、ジーン・アルノー(ルイ・ヴィトン/ウォッチ部門マーケティング&プロダクト・デベロップメント・ディレクター)、フレデリック・ボンドゥー(グランドセイコー・ヨーロッパ社長)、フランソワ-アンリ・ベナミアス(オーデマ ピゲCEO)、ベンジャミン・コマー(ピアジェCEO)、カールーフリードリヒ・ショイフレ(ショパール)、エリック・デ・ロッキニー(ヴァン クリーフ&アーペル/インターナショナル・オペレーション&メティエ・ディレクター)、マキシミリアン・ブッサー(MB&Fオーナー&クリエイティブディレクター)、ジュリアン・トルナーレ(ゼニスCEO)、ピエール・ジャックス(ドゥベトゥーンCEO)ダニエル、マリア・レインチェス(クリスチャン・ヴァン・ダー・クラウ/オーナー、クリエイティヴ・ディレクター)、アンドレア・ファーラン、ハマド・アル・マリ(ファーラン・マリ共同創業者)、ベルナルド・レデラー(ベルナルド・レデラーCEO)、カリーヌ・メイアード、レイモン・ロリアン(ジュネーブ・ウォッチメイキング・グランプリ)。
Originally published on watchtime.com
2021年11月9日掲載記事

 2021年11月4日、ジュネーブ・ウォッチメイキング・グランプリ 2021の受賞者が、GPHGの20周年を記念する祝祭的な授賞式で発表された。結果は以下の通りである。

「ジュネーブ・ウォッチメイキング・グランプリ 2021」受賞モデル

金の針賞(“Aiguille d’Or” Grand Prix)

ブルガリ「オクト フィニッシモ パーペチュアル カレンダー」

パーペチュアルカレンダーと自動巻き機構を搭載しながら、ムーブメントの厚さを2.75mmまで抑え、厚さ5.8mmのケースに収めた世界最薄のパーペチュアルカレンダー搭載機。


レディースウォッチ賞(Ladies’ Watch Prize)

ピアジェ「ライムライト ガラ プレシャス レインボー」

ライムライト ガラ プレシャス レインボー

ラウンドブリリアントカットカラーサファイアをあしらった「ライムライト ガラ」初となるレインボーセッティング。

▽その他ノミネート作品
・アーミン・シュトローム「レディビート バイ アーミン・シュトローム」
・ボヴェ 1822「ミス・オードリー スウィートアート」
・シャネル「マドモアゼル J12 アクトⅡ」
・パルミジャーニ・フルリエ「トンダ メトロポリタン セレーヌ」
・ヴァン クリーフ&アーペル「アルハンブラ シークレット ペンダントウォッチ」


レディースウォッチ複雑時計賞(Ladies’ High-Mech Watch Prize)

ヴァン クリーフ&アーペル「レディ フェアリー ウォッチ」

レディ フェアリー ウォッチ

レトログラード分表示とジャンピングアワー機構を備えた自動巻きムーブメントを搭載。

▽その他ノミネート作品
・ボヴェ 1822「リサイタル 23」
・ショパール「L.U.C フライング T ツイン」
・ルイ・ヴィトン「タンブール スピン・タイム エアー ヴィヴィエンヌ」
・モントルKF「KF-09-01」
・ピアジェ「アルティプラノ トゥールビヨン」


メンズウォッチ賞(Men’s Watch Prize)

グランドセイコー「SLGH005」

SLGH005

毎時3万6000振動のハイビートでありながら約80時間のパワーリザーブを実現したキャリバー9SA5の搭載機。

▽その他ノミネート作品
・H.モーザー「スイス・アルプ・ウォッチ ファイナル アップグレード」
・エルメス「エルメスH08」
・ルイ・エラール「ルイ・エラール×アラン・シルベスタイン チャプター2」
・MB&F「レガシー・マシン101」
・ピアジェ「ポロ スケルトン」


メンズウォッチ複雑時計賞(Men’s High-Mech Watch Prize)

MB&F「LMX」

LMX

ドーム型サファイアクリスタル内に立体表示と吊り下げ型テンプを配置した「LMX」のチタニウムモデル。

▽その他ノミネート作品
・オーデマ ピゲ「ロイヤル オーク オフショア フライング トゥールビヨン フライバッククロノグラフ」
・ブライトリング「プレミエ B15 デュオグラフ 42」
・ブルガリ「オクト ローマ ワールドタイマー」
・シャネル「ムッシュー ドゥ シャネル スーパーレッジェーラ」
・ショパール「L.U.C クアトロ スピリット 25」


アイコニック賞(Iconic Prize)

※20年以上にわたって時計史と時計市場に長期にわたる影響を及ぼした象徴的なコレクションからの作品

オーデマ ピゲ「ロイヤル オーク "ジャンボ" エクストラ シン」

ロイヤル オーク

ロイヤル オーク"ジャンボ"に初めてフルプラチナの一体型ブレスレットを採用したモデル。

▽その他ノミネート作品
・グランドセイコー「SBGW258」初代グランドセイコー復刻モデル
・IWC「ビッグ・パイロット・ウォッチ 43」
・チューダー「チューダー ブラックベイ フィフティ-エイト 925」
・ヴァシュロン・コンスタンタン「ヒストリーク・アメリカン 1921」
・ゼニス「クロノマスター リバイバル マニュファクチュール エディション」

トゥールビヨン賞(Tourbillon Watch Prize)

ドゥ・ベトゥーン「DB カインド オブ ツー トゥールビヨン」

DB カインド オブ ツー トゥールビヨン

6時位置にトゥールビヨンが配された文字盤と、オーソドックスな3針の文字盤を備えたリバーシブルウォッチ。

▽その他ノミネート作品
・アーティア「ピュリティ トゥールビヨン」
・オーデマ・ピゲ「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ フライングトゥールビヨン クロノグラフ」
・ジラール・ペルゴ「スリー・フライング ブリッジ トゥールビヨン - アストンマーティン エディション」
・IWC「ビッグ・パイロット・ウォッチ・コンスタントフォース ・トゥールビヨン“IWCレーシング”」
・ルイ・モネ「スペース レボリューション」


カレンダー&アストロノミー賞(Calendar and Astronomy Watch Prize)

クリスチャン・ヴァン・ダー・クラウ「CVDKプラネタリウム アイゼ・アイシンガ」

CVDKプラネタリウム アイゼ・アイシンガ

現役の世界最古のプラネタリウムによる惑星軌道を機械式腕時計で表現。

▽その他ノミネート作品
・アーノルド&サン「ルナマグナ」
・ブライトリング「プレミエ B25 ダトラ 42」
・ブルガリ「オクト フィニッシモ パーペチュアル カレンダー」
・IWC「パイロットウォッチ クロノグラフ トップガン エディション ”モハーベ・デザート”」
・コンスタンチン・チャイキン「ミノタウロス」


特別なメカニカル賞(Mechanical Exception Watch Prize)

ピアジェ「アルティプラノ アルティメート・オートマティック」

アルティプラノ アルティメート・オートマティック

ケースとムーブメントを一体化し、ケースバックに地板の役割を担わせ、文字盤側に受けを配置することで厚さ4.3mmを実現した超薄型自動巻きモデル。

▽その他ノミネート作品
・ベルナルド・レデラー「セントラル インパルス クロノメーター」
・クリストフ・クラーレ「ナポレオン」
・ジェイコブ「オペラ ゴッド ファーザー バイ ジェイコブ」
・ミキ・エレタ「スヴェミール」
・ユリス・ナルダン「UFO」


クロノグラフ賞(Chronograph Watch Prize)

ゼニス「クロノマスター スポーツ」

クロノマスター スポーツ

1/10秒の計測が可能な進化したエル・プリメロ キャリバーを搭載。

▽その他ノミネート作品
・アンジェラス「U30 ブラックトゥールビヨン フライバック&スプリットセコンド クロノグラフ」
・ブライトリング「プレミエ B09 クロノグラフ 40」
・IWC「パイロット・ウォッチ・クロノグラフ “トリビュート・トゥ・3705”」
・ルイ・エラール「ル・クロノ モノプッシャー ルイ・エラールxアラン・シルベスタイン」
・チューダー「ブラックベイ クロノ」


ダイバーズウォッチ賞(Diver's Watch Prize)

ルイ・ヴィトン「タンブール オトマティック ストリート ダイバー スカイラインブルー」

タンブール オトマティック ストリート ダイバー スカイラインブルー

アイコニックなタンブールから登場したダイバーズモデル。100mの防水性能を備える。

▽その他ノミネート作品
・ドクサ「サブ300 カーボン C.O.S.C.アクアマリン」
・ミリス「アルキメデス オレンジ コーラル」
・オリス「アクイスデイト キャリバー400 41.5mm」
・レゼルボワール「ハイドロスフィアブロンズ “グレッグ・レクール エディション”」
・ユリス・ナルダン「ダイバーX スケルトン」


ジュエリーウォッチ賞(Jewellery Watch Prize)

ショパール「フラワー パワー」

フラワー パワー

ピンクマザー・オブ・パールの文字盤に、12個のピンクサファイアをセッティング。時計全体にはフェアマインド認証の18Kホワイトゴールドを採用。

▽その他ノミネート作品
・ブルガリ「セルペンティ バロッコ」
・シャネル「マドモアゼル プリヴェ ブトン デコール ビザンチン」
・エルメス「ケリー・ジョワイユリー」
・ピアジェ「エクスクイジット モーメント ウォッチ」
・ヴァン クリーフ&アーペル「ルド シークレットウォッチ」


工芸賞(Artistic Crafts Watch Prize)

MB&F「レガシー・マシン スプリットエスケープメント-MB&F x エディ・ジャケ “80日間世界一周”」

レガシー・マシン スプリットエスケープメント

レガシー・マシン スプリットエスケープメントに、エングレービング作家のエディ・ジャケがジュール・ヴェルヌの小説の世界を描き出したモデル。

▽その他ノミネート作品
・アンデルセン・ジュネーブ「ジャンピングアワー 40周年記念プラチナエディション」
・ブルガリ「ディーヴァ ドリーム ピーコック」
・エルメス「アルソー トゥーカン ドゥ パラディ」
・ルイ・ヴィトン「タンブール カルペ・ディエム」
・ヴティライネン「ダルース ブリッジ」


小さな針賞(“Petite Aiguille” Watch Prize)

※販売価格3500から1万スイスフランの時計

チューダー「ブラックベイ セラミック」

ブラックベイ セラミック

マットブラックのセラミック製ケースに、METASによるマスター クロノメーター認定を受けた超耐磁性能を有するキャリバーMT5602-1Uを搭載。

▽その他ノミネート作品
ブライトリング「トップタイム デウス リミテッドエディション」
・Garrick「S4」
・ルイ・エラール「レギュレーター ルイ・エラール×ヴィアネイ・ハルター」
・セイコー「セイコー創業140周年記念限定モデル キングセイコー “KSK”復刻デザイン」
・トリローブ「ニュイ・ファンタスティック グレインブラック」


チャレンジ賞(Challenge Watch Prize)

※※販売価格3500スイスフラン以下の時計

シガデザイン「ブルー プラネット」

ブルー プラネット

時針(地球)が30°、分針(チャプターリング)が390°回転する独自のギア比による手巻きムーブメントを搭載。

▽その他ノミネート作品
・アノルダン「モデル1 -ペインズ グレー フュメ」
・ドクサ「サブ200 C-グラフ カリビアン」
・ファーラン・マリ「Mr.グレー Ref.1041-A」
・マセナ・ラボ「ユニレーサー」
・オリス「ダイバーズ 65 コットンキャンディ」


イノベーション賞(Innovation Prize)

ベルナルド・レデラー「セントラル インパルス クロノメーター」

セントラル インパルス クロノメーター

搭載されるキャリバー9012は、ひとつのリュウズがふたつの歯車列につながり、それぞれが独立した香箱とルモントワールを備える。


勇猛果敢賞(Audacity Prize)

ルイ・ヴィトン「タンブール カルペ・ディエム」

タンブール カルペ・ディエム

2時位置の蛇を象ったプッシュボタンを押すとダイアルのミニチュア劇場が開幕し、スカルと蛇がオートマタの役割を演じて針の代わりに時を告げる。エナメル製作はアニタ・ポルシェ、彫金作業はディック・スティーンマンによる。


リベレイション賞(Horological Revelation Prize)

ファーラン・マリ「Mr.グレー Ref.1041-A」

ファーラン・マリ

2019年にジュネーブで設立されたスイスブランド。セイコーインスツルメント製のメカ・クォーツムーブメントを搭載。


審査員特別賞(Special Jury Prize)

ドバイ ウォッチ ウィーク


 2021年のノミネートを見ると、本数の多かったブランドにはピアジェの5点、IWCの4点、ブルガリの4点、ブライトリングの4点というところであった。

ノミネートされた主なブランドとその点数。

 アカデミーから選出されたGPHGの審査員たちは、授賞式の数日前に行われる2回の投票で、ノミネートされた84本の実機を見て評価し、公証人の立ち会いのもとで投票を進め、受賞者を決定した。またノミネートされた時計は、500人以上のメンバーで構成されているアカデミー全体の投票により決められた。

 受賞した18作品を含む2021年のノミネート作品は、2021年11月14日までジュネーブのラス美術館で展示される予定だ。またGPHG設立20周年を記念して、2001年から2020年までに「金の針賞」を受賞した20本の時計の展覧会も開催される。2021年の受賞作品は、11月24日から28日までのドバイ ウォッチ ウィーク、そして12月2日から5日までパリにおいて展示される。



「ジュネーブ・ウォッチメイキング・グランプリ 2018」、「金の針賞」はボヴェ 1822に

https://www.webchronos.net/news/26364/
「ジュネーブ・ウォッチメイキング・グランプリ 2017」、「金の針賞」はショパールに

https://www.webchronos.net/news/16118/
「ジュネーブ・ウォッチメイキング・グランプリ(GPHG)」はいかにして時計業界の黄金律になったのか?

https://www.webchronos.net/features/55476/