パルミジャーニ・フルリエの最高峰「ラルモリアル・レペテシオン・ミステリューズ」に2本の新作が登場

職人技のポエティックな美しさと時の機構とを組み合わせた新作が、オブジェ・ダールコレクションの「ラルモリアル・レペティシオン・ミステリューズ」に加わった。ウォッチズ・アンド・ワンダーズ 2025にて発表された2本の新モデルは、ミニッツリピーター複雑機構を独特の感覚体験へと昇華する、時計学の真の至宝となるだろう。

ラルモリアル ミニッツリピーター ミッドナイト・フィヨルド

　シリーズのひとつひとつの作品が卓越した職人技の賜物でしかない。41.6mmの18Kホワイトゴールド製ケースのフォルムは、古典的な建築様式にインスピレーションを得たものである。これらの時計は、黄金比のプロポーションとドーリア式の柱の純粋性を彷彿とさせ、時代を超えた偉大な傑作の伝統が息づいている。エングレービングが飾る磨き上げられた表面に光が戯れ、絶対的な精度を誇る仕上げが、このアンサンブルをさらに引き立てている。

光と神秘で形づくられたダイアル

　ラルモリアルの中心となるメインダイアルを飾るのは、稀少な半透明の、複雑なグラン・フー エナメルだ。ドーンローズは真珠のような夜明けの柔らかさをとらえ、ミッドナイト・フィヨルドは北方の強烈なブルーの深淵を表現している。透明な表面の下に綾なすのは、“松かさ”のらせん構造を模した複雑なギヨシェである。ミシェル・パルミジャーニが大切にするこのモチーフは、数学的な調和とフィボナッチ数列との絡み合いを体現している。

所有者だけがわかる時刻

　すぐには見えないところにも目を奪う技巧が凝らされている。時計を裏返すと、ケースの裏に控えめに配されたローズゴールド製の時針と分針が目に入る。グアテマラ産の白翡翠のディスクは、ミニマルで瞑想的なディスプレイ上で、上品に時を刻むローズゴールド製の針を備えている。時を知ることが私的な贅沢になり、所有者のための儀式と変化する。

魅惑的なチャイム

　ミッドナイト・フィヨルドとドーンローズに搭載されているのは、ルノー・エ・パピ製作の手巻きムーブメントで、392個の部品で構成された時計学の傑作、手巻きキャリバーPF355だ。至高の音の響きを実現するために、各ハンマーはミリメートル単位の精度で打つように設計されている一方、意図的に空洞にしたケースが音を自然に増幅する。そして生まれるのは、ぬくもりのある澄んだ音色、静寂に消えゆく前に時を止めるかのように感じられる波動である。

ルノー・エ・パピ製の手巻きミニッツリピーター

　最高級のムーブメントは約72時間のパワーリザーブを保持している。カテドラルゴングを備えたミニッツリピーターが深みのあるゆたかな音色を奏で、時を告げる響きに耳を傾ける秀逸な体験を提供してくれる。ムーブメントを 1.5 周するほどの長さのゴングがそれぞれの音を長く響かせ、大聖堂の大鐘から着想を得た魅惑的な音楽性を演出する。

ウォッチメイキングの専門技術を守る職人たち【ギヨシェ装飾】

　このような芸術作品の製作には突出した匠の技が欠かせない。ディテールひとつひとつの背後には、幾世紀にもわたり伝統を受け継いできた熟練の職人の存在がある。ヤン・フォン・ケーネルが彫る精密なギヨシェ装飾が、ダイアルに魅惑的でダイナミックな質感を与える。

ウォッチメイキングの専門技術を守る職人たち【エングレービング】

　エディ・ジャケが彫り込んだ精緻なエングレービングは、ギョーシェ表面の中央にあるディテールひとつひとつを引き立ててくれる。

ウォッチメイキングの専門技術を守る職人たち【エナメル】

　グラン・フー エナメルは、ヴァネッサ・レッチの手によるもので、彼女のエナメルを半透明に焼成する技術はほとんど不可能に近い妙技だ。何十年もの間、この3人の熟練職人はミシェル・パルミジャーニが厳選したスペシャリストのなかで欠かせない存在として、それぞれのタイムピースを、職人技を駆使したオート・オルロジュリーの証へと昇華してきた。

ラルモリアル・レペティシオン・ミステリューズ ドーンローズ

注目すべきディテール

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