2025年7月30日(水)より、日本橋三越本店において、三越ワールドウォッチフェアが開催される。今年のテーマは、「時をめぐり、想いを馳せる」。豊富な品揃えや数々のイベントが目玉であり、過去を振り返り、未来に想いを馳せる充実した時間が過ごせるはずだ。

ブレゲ 250周年記念モデル

創業250周年を迎えたブレゲ。2025年はこのブレゲをはじめ、多くのブランドがメモリアルイヤーを迎える年だ。各社より、ブランドの歴史を象徴する数々の新作が発表されている。
(左)ブレゲ「クラシック スースクリプション 2025」Ref.Ref.2025BH/28/9W6
手巻き(Cal.VS00)。21石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約96時間。18Kブレゲゴールドケース(直径40mm、厚さ10.8mm)。3気圧防水。735万9000円(税込み)。取り扱い数に限りあり。
(右)ブレゲ「トラディション 7035」Ref.7035BH/H2/9V6
自動巻き(Cal.505SR)。38石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約50時間。18Kブレゲゴールドケース(直径38mm、厚さ12.6mm)。3気圧防水。世界限定250本。702万9000円(税込み)。取り扱い数に限りあり。
岡村昌宏:写真
Photographs by Masahiro Okamura (CROSSOVER)
野島翼:取材・文
Text by Tsubasa Nojima
[2025年7月25日公開記事]


何度も通いたくなる。第28回「三越ワールドウォッチフェア」は見どころ多し

 東京都中央区日本橋に位置する日本初の百貨店、日本橋三越本店。ここは、時計愛好家にとって聖地とも呼べる場所だ。本館6階は2019年にウォッチギャラリーとしてリニューアルされ、多くのブランドが集結した国内最大級の時計売り場となった。メジャーなブランドはもちろん、cal.BARと名付けられたスペースには、小規模な独立ブランドが並び、最初の1本を求める方からディープな愛好家まで、幅広い層から支持を得ている。そんな日本橋三越本店が毎年夏に開催する時計の祭典、それが「三越ワールドウォッチフェア」だ。

 第28回となる今年のテーマは、「時をめぐり、想いを馳せる」。奇しくも2025年は、複数のブランドの創業やアイコニックなコレクションの誕生を祝うメモリアルイヤーが重なる年だ。時計が誕生し、人類の進歩発展に貢献してきた歴史や、現代に伝わる伝統的な製造技術、そして今も進化を重ねる革新性など、今回の三越ワールドウォッチフェアには、「これまで」と「これから」の両面にアプローチする催しが計画されている。期間は2025年7月30日(水)から8月26日(火)まで。日本橋三越本店の本館6階 ウォッチギャラリー / ジュエリーギャラリーをメイン会場としつつ、本館1階のステージや宝飾コーナーのブルガリも会場に含まれる。時計好きであれば見逃せない三越ワールドウォッチフェア、その見どころをお伝えしよう。

日本で最も長い歴史を持つ百貨店である、日本橋三越本店。毎年夏に行われる三越ワールドウォッチフェアは、日本最大級の時計の祭典だ。


三越ワールドウォッチフェアの見どころ

 今年の三越ワールドウォッチフェアでは、「時をめぐり、想いを馳せる」のテーマに沿った、特別な商品の展示・販売や、イベントが多数企画されている。その魅力は、1回訪れただけでは到底味わい尽くすことができない。お目当ての時計やイベントに合わせて、何度でも足を運ぼう。きっと素敵な時間を過ごすことができるはずだ。

見どころ①過去の名品をその手に。ヴィンテージウォッチの展示・販売

 なんと、今回の三越ワールドウォッチフェアではヴィンテージウォッチの展示・販売が行われる。通常は現行モデルが並ぶ百貨店において、かなり斬新な試みと言える。過去の名品を通じて、ブランドが積み重ねてきた歴史の一端を垣間見ることができるだろう。

 ヴィンテージウォッチと聞くと、真贋の判定が難しかったり、繊細で取り扱いに注意を要したりといったイメージを持つかもしれないが、安心してほしい。ワールドウォッチフェアで販売される個体は、ブランドが長期に保管していたヴィンテージストック(新古品)や認定中古品など、来歴がはっきりと分かり、かつ十分なサポートが付くものに限られる。ラインナップが公表されている現行品とは異なり、ヴィンテージウォッチはどのようなモデルが販売されるか分からない。ふらっと訪れて思いがけない巡り合わせに心を躍らせる。そんな一期一会の出合いもあるかもしれない。

 商品の例として、ヴィンテージストックをふたつ、認定中古品をひとつ紹介しよう。ヴィンテージストックのひとつ目は、自動巻きクロノグラフウォッチのブレゲ「ヘリテージ クロノグラフ 5460」。クラシカルなデザインの18Kイエローゴールド製トノー型ケースに、シャープなギヨシェ装飾が施されたダイアル、細かなリンクで構成されたブレスレットを組み合わせた優雅なフルゴールドモデルだ。

ブレゲ「ヘリテージ クロノグラフ 5460」
フルゴールド仕様の優美なクロノグラフ。ブルースティールのブレゲ針やギヨシェ装飾を施したダイアルなど、伝統的な意匠を採用している。自動巻き(Cal.550)。38石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約45時間。18KYGケース。3気圧防水。771万1000円(税込み)。取り扱い数に限りあり。

 ヴィンテージストックの2本目は、1997年に誕生したフランク ミュラーの「トノウ カーベックス クロノグラフ」。レマニアの手巻きクロノグラフムーブメントを搭載した、ファン垂涎の稀少モデルだ。アイスブルーのダイアルには、放射状に広がるギヨシェパターンが施され、象徴的なアラビア数字インデックスが並ぶ。

フランク ミュラー「トノウ カーベックス クロノグラフ」
トノー型ケースとアイスブルーのギヨシェパターンダイアルを採用した、爽やかなツーカウンタークロノグラフ。レマニアの手巻きムーブメントを搭載する。手巻き。415万8000円(税込)。取り扱い数に限りあり。

 認定中古品として紹介するのは、複雑な天文時計を得意とするクリスティアン・ヴァン・デル・クラーウの「サテライト・デュ・モンド MKⅡ」である。本作は1996年に発表された同社初の腕時計であり、インナーリングにはオランダ語で世界の主要24都市の名前が配されている。

クリスティアン・ヴァン・デル・クラーウ「サテライト・デュ・モンド MKⅡ」
1992年、スイスで開催されたバーゼル・フェア(後のバーゼルワールド)でメダイユ・ドール(金賞)を受賞した置き時計、「パンデュール・ヴァリアーブル」。その機構とデザインを取り入れた腕時計が、「サテライト・デュ・モンド MKⅡ」だ。990万円(税込み)。取り扱い数に限りあり。

見どころ②現代技術でよみがえる名作。復刻時計の展示・販売

 現代の時計の一大ジャンルであり、時計の歴史を今に語り継ぐ存在が、復刻時計だ。過去に存在したデザインや時計史に名を残すマイルストーンを現代によみがえらせた復刻時計は、最新技術をふんだんに盛り込んだ高いスペックを誇る。外装の工作精度の高さや、新素材がかなえた優れた実用性など、クラシカルなデザインを気兼ねなく日常使いすることが可能だ。

 今や多くのブランドが手掛ける復刻時計だが、三越ワールドウォッチフェアでは、普段なかなか見られない稀少なモデルもそろう。1955年に発表された防水クロノグラフウォッチを現代風に再解釈した、ヴァシュロン・コンスタンタン「ヒストリーク・コルヌ・ドゥ・ヴァッシュ 1955」は、まるで牛の角のようなラグが特徴のモデルだ。タキメータースケールを配した緻密なダイアルや流麗なケースラインは必見。また、今年で創業270周年を迎えた同社は、その周年を祝し、7月30日(水)から8月12日(火)まで、本館1階ステージにおいてイベント「The Quest(探求):270年にわたる卓越性への追求」を開催する。ここで展示される貴重な周年記念モデルにも注目だ。

ヴァシュロン・コンスタンタン ヒストリーク・コルヌ・ドゥ・ヴァッシュ 1955

ヴァシュロン・コンスタンタン「ヒストリーク・コルヌ・ドゥ・ヴァッシュ 1955」Ref.5000H/000A-B582
1955年に誕生したヴァシュロン・コンスタンタン初の防水手巻きクロノグラフ、Ref.6087を復刻したモデル。牛の角を想起させるラグが印象的。手巻き(Cal.1142)。21石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約48時間。SSケース(直径38.5mm、厚さ10.9mm)。3気圧防水。739万2000円(税込み)。取り扱い数に限りあり。

 復刻時計としては、2025年新作のゼニス「G.F.J. リミテッド エディション」も展示・販売される。ラピスラズリやマザー・オブ・パールを組み合わせたブルーダイアルもさることながら、その内部に収められたムーブメントは伝説的なCal.135であり、時計愛好家の間で話題となった。160本限定の本作を直接拝める機会などそうそうないだろう。

ゼニス 2025年新作 「G.F.J.」Cal.135

ゼニス「G.F.J. リミテッド エディション」Ref.40.1865.0135/51.C200
伝説的な手巻きムーブメントCal.135を復刻し、搭載したモデル。鮮やかなブルーダイアルやプラチナ製ケースなど、外装にも抜かりはない。手巻き(Cal.135)。1万8000振動/時。パワーリザーブ約72時間。Ptケース(直径39.15mm、厚さ10.5mm)。5気圧防水。世界限定160本。695万2000円(税込み)。取り扱い数に限りあり。要問い合わせ。

 日本橋三越本店は、小規模な独立ブランドの時計も多く取りそろえている。その中でも特に注目を集めているのが、英国出身の独立時計師であるピーター・スピーク氏が創業したブランドを受け継ぐスピークマリンのクラシカルな「レジリエンス」だ。具体的なモデルの復刻ではないものの、レジリエンスはイギリス製の懐中時計を想起させるようなディティールが盛り込まれる。また、エナメル製のダイアルやグレード5チタン製のケースが組み合わされるとともに、シースルーバックからは、マイクロローター式の自動巻きムーブメントを鑑賞することができる。

スピークマリン レジリエンス

スピークマリン「レジリエンス」Ref.413802000
クラシカルなデザインながら、1時半位置のスモールセコンドやハート型の時針、真っすぐに伸びるラグなど、アイコニックな意匠でまとめられている。高温で焼成したエナメル製ダイアルを採用。自動巻き(Cal.SMA-03)。31石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約52時間。Tiケース(直径38mm、厚さ10.5mm)。3気圧防水。297万4400円(税込み)。取り扱い数に限りあり。

見どころ③「日本橋三越本店での取り扱い」という枠にとらわれない、豊富な品揃え

 日本最大級の品揃えを誇る日本橋三越本店。ワールドウォッチフェアの期間中は、さらに普段取り扱いのないブランドのポップアップストアが出店される。その顔触れたるや、ウブロ、ブライトリング、ベル&ロスなどのスイスのメジャーブランドをはじめ、超複雑機構を搭載したハイエンドモデルを少量生産するジェイコブ&コー、伝統的な時計製造技術をベースとして、個性の際立ったモデルを手掛けるパルミジャーニ・フルリエ、ジェラルド・チャールズ、アントワーヌ プレジウソ ジュネーブなど、錚々たるものだ。さらには、ウォッチボックスやワインダーで知られるウルフも登場する。いつもの日本橋三越本店とは一味違う、イベントならではの品揃えを堪能しよう。

 常設ブランドにおいても、期間中はラインナップが大幅に強化。滅多に店頭に並ぶことのない高額なモデルや限定品が取りそろえられる予定だ。どのようなモデルが登場するのか、ぜひワールドウォッチフェアに足を運び、自身の目で確かめてほしい。

ウブロ「ビッグ・バン 20TH アニバーサリー キングゴールド セラミック」Ref.431.OM.1338.RX

ウブロ「ビッグ・バン 20th アニバーサリー キングゴールド セラミック」Ref.431.OM.1338.RX
ウブロのアイコンである「ビッグ・バン」の誕生20周年を記念したコレクションにラインナップされた、ゴールドとセラミックスという異素材を組み合わせた数量限定モデル。また、18Kキングゴールドとは、ゴールドをベースにプラチナを加えた合金だ。通常の18Kゴールドに比べて耐食性が高いという特徴を持つ。自動巻き(Cal.HUB1280)。43石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約72時間。18Kキングゴールドケース(直径43mm、厚さ13.2mm)。100m防水。世界限定250本。526万9000円(税込み)。取り扱い数に限りあり。

ブライトリング「ナビタイマー B19 クロノグラフ 43 パーペチュアルカレンダー」Ref.PB1920251C1A1
創業140周年を記念して発表された、ブライトリング初の自社製パーペチュアルカレンダークロノグラフウォッチ。爽やかなアイスブルーダイアルを採用する。なお、ベゼルはプラチナ製だ。自動巻き(Cal.B19)。39石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約96時間。SS×Ptケース(直径43mm、厚さ14.94mm)。3気圧防水。482万9000円。取り扱い数に限りあり。

パルミジャーニ・フルリエ「トンダ PF クロノグラフ」Ref.PFC917-1020001-100182

パルミジャーニ・フルリエ「トンダ PF クロノグラフ」Ref.PFC917-1020001-100182
ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ2025で発表された、「トンダ PF クロノグラフ」の直径40mmケースのモデル。バーリーコーンパターンのギヨシェ装飾が施された“ミネラルブルー”のダイアルも特徴的だ。自動巻き(Cal.PF070)。42石。3万6000振動/時。パワーリザーブ約65時間。SS×Ptケース(直径40mm、厚さ12.72mm)。100m防水。518万1000円(税込み)。取り扱い数に限りあり。

ジェイコブ アストロノミア ソーラー

ジェイコブ&コー「アストロノミア ソーラーゾディアック」Ref.AS310.40.SP.ZK.A
2014年以降、宇宙を腕時計で表現してきた「アストロノミア」コレクション。この「アストロノミア ソーラーゾディアック」はシトリン製の太陽を中心に、トゥールビヨンや地球儀が10分で1周する。また、アベンチュリン製のダイアル上の惑星モチーフも反時計回りに回転し、手元で太陽系の動きを描き出す。手巻き(Cal.JCAM19)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約48時間。18KRGケース(直径43.4mm)。30m防水。世界限定101本。6124万8000円(税込み)。取り扱い数に限りあり。

BR-05 36 mm

ベル&ロス「BR-05 36mm」Ref.BR05A-S-BL-ST/SST
直径36mmにサイズダウンされた、ベル&ロスの「BR-05 36mm」。航空機のコックピットクロックに着想を得た、視認性の高いダイアルが特徴だ。自動巻き(BR-CAL.329)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約54時間。SSケース(直径36mm、厚さ8.5mm)。100m防水。64万9000円(税込み)。取り扱い数に限りあり。

ジェラルド・チャールズ マエストロ

ジェラルド・チャールズ「マエストロGC39 25周年記念モデル」Ref.GC39-TNP-LSEN-RSDP-REM
創業25周年を記念した数量限定モデル。12時位置に扇形の小窓を配した、ジャンピングアワー機構が特徴だ。自動巻き(Cal.4.0)。38石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約50時間。Tiケース(直径42mm、厚さ11mm)。10気圧防水。世界限定100本。775万7750円(税込み)。受注生産

見どころ④独立時計師や『クロノス日本版』編集長・広田雅将によるトークショーほか、各種イベントが開催

 そして忘れてはならないのが、トークショーをはじめとするイベントだ。三越ワールドウォッチフェアでは毎年、時計ジャーナリストやブランド技術者などの著名なゲストを迎え、時計業界のトレンドや時計製造技術、または新たな時計の楽しみ方の提案など、多様なテーマでのトークショーが開催されている。おもにcal.BARで開催されることが多いが、これまで三越ワールドウォッチフェアを訪れたことがある方ならば、トークショーが始まった途端に売り場から人が消え、cal.BAR周辺が立ち見客で埋め尽くされる光景を見たことがあるはずだ。

 今年も多くのイベントが予定されているが、中でも注目したいのが、8月3日(日)午後1時から予定されている菊野昌宏氏のトークショーだ。2013年に30歳という若さで日本人初の独立時計師アカデミーAHCI正会員となった菊野氏は、「和時計改」や「朔望」といった、和の雰囲気をまとったユニークな腕時計を手作りする独立時計師。その経歴や時計制作について、貴重な話を聞けるチャンスだ。

日本の独立時計師、菊野昌宏氏。時計制作の最前線で活躍する菊野氏の、これまでの経歴や仕事についてのトークが繰り広げられる予定だ。

 さらに、8月16日(土)午前11時からは、大人気時計YouTuber、RY氏のトークショーが開催される。RY氏が運営するYouTubeチャンネル、『腕時計のある人生 Channel』をご覧になったことのある方も少なくないはずだ。腕時計のことを多方面から分かりやすく、かつ魅力的に語るRY氏のチャンネルは、その自然で穏やかな口調も相まって、11万人以上の登録者数を誇る。また、トークショーの同日は、RY氏がA.ランゲ&ゾーネ ブティック 日本橋三越本店の“一日店長”にも就任。かつてチャンネル登録者数10万人を記念して「ランゲ1」を購入したRY氏と一緒に、節目の時計探しをしてみてはいかがだろうか。

 三越ワールドウォッチフェアには、日本のみならずスイスからもVIPが駆けつける。8月23日(土)午後3時からは、チャペックのCEOであるザビエル・デ・ロックモーレル氏が登場し、特別なプレゼンテーションが行われる予定だ。ブランド創業10周年という記念すべき年を迎え、注目モデル「レヴェラシオン」について熱く語られる。

 そして今年は、『クロノス日本版』にとっても創刊20周年というメモリアルイヤーである。これを記念して、8月3日(日)午後3時より、編集長・広田雅将によるスペシャルトークショーが開催される。時計専門メディアとして長年時計の魅力を伝えてきた『クロノス日本版』ならではの視点で繰り広げられるトークに乞うご期待。

『クロノス日本版』およびwebChronos編集長の広田雅将。「ハカセ」の愛称もあり、その深い時計知識に基づいたトークにはファンが多い。

 その他にも、本館1階ステージのグランドセイコーフェアでは、8月23日(土)に高精度スプリングドライブムーブメントであるCal.9RB2の組み立て実演イベントが計画されていたり、8月17日(日)には国立科学博物館の名誉研究員である佐々木勝浩氏による、天文時計をテーマにしたトークショーが予定されていたりと、多くのイベントが用意されている。特設サイトを確認のうえ、お目当てのイベントに参加してみよう。なお、イベント混雑時には参加人数が制限される可能性があるため、注意されたし。


この夏、日本橋三越本店で時計の「これまで」と「これから」に想いを馳せる

 時間という概念を可視化する装置である時計。その誕生は、人類の歴史を大きく変えたと言っても過言ではないだろう。正確な時計の登場は、船や鉄道、航空機など、移動・輸送手段の安全な運用に貢献し、携帯可能なサイズと堅牢性の獲得は、それまで未踏の地であった深海や極地、最高峰の山々、そして宇宙など、過酷な環境の探索を可能とした。

 また、安価で正確なクォーツウォッチの普及は、誰でも正確な時刻を簡単に知ることができる世界を作り上げた。それだけでなく、現代において腕時計は、個性を物語るファッションアイテムという一面も持ち、腕時計という存在がひとつの文化を築き上げている。

 人類の歴史はこれからも続いていくことだろう。その傍らには時計が寄り添い、人々の生活を豊かにしていくに違いない。三越ワールドウォッチフェアを通じてこれまで歩んできた時をめぐり、まだ見ぬ未来に想いを馳せてみてはいかがだろうか。

第28回 三越ワールドウォッチフェア開催概要

【会期】
2025年7月30日(水)~8月26日(火)
【営業時間】
10時~19時※本館1階は19時30分まで
【会場】
日本橋三越本店 本館1階 ステージ/本館1階 宝飾、本館6階 ウォッチギャラリー/ジュエリーギャラリー
【問い合わせ】
日本橋三越本店 電話 03-3241-3311(大代表)
【特設サイト】
https://www.mistore.jp/shopping/event/nihombashi_e/world_watch_50


Contact info: 日本橋三越本店 Tel.03-3241-3311(大代表)
https://www.mistore.jp/shopping/event/nihombashi_e/world_watch_50

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