ルイ・ヴィトンより、新作ユニークピース「エスカル・オ・ポンヌフ」が発表された。本作は、フランス・パリのセーヌ川に架かる橋、ポンヌフの情景をあしらったポケットウォッチだ。トゥールビヨンとミニッツリピーター、オートマタを搭載する。
職人の技術が結集した、詩情あふれるポケットウォッチ
ルイ・ヴィトンより、ポケットウォッチコレクション「エスカル・オートゥール・デュ・モンド」の新作、「エスカル・オ・ポンヌフ」が発表された。本作は、オートマタ、ミニッツリピーター、トゥールビヨンの3つの複雑機構が搭載されたユニークピースであり、エナメルの細密画をあしらった面と、ムーブメントが詳らかにされた時刻表示の面で構成されている。

エナメル職人、エングレービング職人、時計職人の手によって制作されたユニークピース。エナメルによってポンヌフの情景が描かれている。手巻き(Cal.LFT AU14.03)。68石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約8日間。18KWGケース(直径50mm、厚さ18.8mm)。30m防水。ユニークピース。要価格問い合わせ。
鮮やかな色合いの細密画は、フランス・パリのセーヌ川に架かる橋、ポンヌフの情景をあしらったもの。右岸にはルイ・ヴィトン本社、その向かいにはサマリテーヌ百貨店が位置し、フランスのラグジュアリーを象徴している。そのリアルなタッチは、ラ・ファブリク・デ・ザールのインハウス・マスター・エナメル職人の観察眼と表現力の賜物だ。
細密画の上に配された、トランクを運ぶ船や雀の止まる木々、ルイ・ヴィトン本社の旗、12時位置のコンパスは、浅浮き彫り技法を用いた彫金細工によって制作されている。雀や木に宿る生命感、舷窓までも再現された船、極小のモノグラムのトランクなど、細部に至るまで職人技が注ぎ込まれている。これらのパーツの制作には合計で140時間もの作業を要し、ダイアルと各パーツにエナメルを施す作業を完了するまでには、合計300時間も要したという。ケース6時位置にはスライダーが搭載され、操作することでトランクが蓋を開き、コンパスが回転するなどの7つのアニメーションを楽しむことができる。

直径50mmの18Kホワイトゴールド製ケースは、ベゼルにダイヤモンドとカラーストーンをセットし、見事なグラデーションを作り上げている。ケースサイドには90時間もの工数を費やして施されたエングレービングがあしらわれ、ダイアルのストーリーを表現している。ポケットウォッチ用の18Kホワイトゴールド製チェーンも付属し、持ち運ぶことも可能だ。

もう片方の面からは、職人の手作業によって磨きこまれたムーブメントを鑑賞することが可能だ。大きな香箱と、そこから繋がる歯車、ゆったりと回転するトゥールビヨンキャリッジ、そして、ミニッツリピーターを起動することで動くふたつのハンマーとゴング、ガバナーを楽しむことができる。中央にはブルーの時分針が取り付けられ、時刻を表示する。
本作には、同社のアトリエであるアニエールが手掛けたオーダーメイドのトランクと、ドクターズバッグが付属している。
