浅岡肇が手掛けるKURONO TOKYO(クロノ ブンキョウ トウキョウ)より、2025年の新作時計がリリースされた。日本の伝統色である朱色で文字盤を彩った、「Kurono Vermilion Chronograph 'SHU:朱'」である。本作は2025年8月22日(金)より、東京・青山または中国・上海のサロン限定で販売される予定だ。
Kurono Tokyo青山サロン、上海サロンのみで販売される「Kurono Vermilion Chronograph 'SHU:朱'」
東京時計精密の代表取締役であり、独立時計師である浅岡肇が率いるKURONO TOKYO(クロノ ブンキョウ トウキョウ)。細部にわたって高いクォリティで仕上げられた、クラシカルな意匠の外装、そして現代的なスペックを有したコレクションを展開している。このクォリティと性能を有しながらも、高級腕時計として手の届きやすい価格で製品を販売していることも同ブランドの特筆すべき点だが、一方で需要に供給が追いついておらず、数量限定モデルなどは“争奪戦”になったり、長いウェイティングリストに並ばなくてはならなかったりすることでも知られていた。
そんなKURONO TOKYOから今回発表された新作モデルの「Kurono Vermilion Chronograph 'SHU:朱'」は、数量限定販売とはなるものの、「サロンに来店したユーザーがいつでも購入できるモデル」を目指したものだという。

自動巻き(Cal.NE86)。34石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約45時間。SSケース(直径38mm、厚さ13.5mm)。3気圧防水。59万8950円(税込み)。
従来からラインナップされてきた同ブランドのクロノグラフモデル同様、直径38mmと小ぶりなケースやポンプ型プッシャー、ボックス型のサファイアクリスタル風防はクラシカル。しかし文字盤が鮮やかな朱色に彩られたことで、従来のどのモデルとも違った雰囲気を持つ1本に仕上げられた。
朱色(Vermillion:ヴァーミリオン)は、力や高貴さを表す、日本の伝統色だ。古来から鳥居や武士の甲冑などに広く用いられてきて、邪気を払い、幸運を招くとされてきた。
浅岡は、こういった鮮やかなオレンジの文字盤のクロノグラフウォッチを、以前からつくりたいと思っていたという。しかしリリースされてこなかった理由は、KURONO TOKYOで製品開発の段階で行われる、紫外線暴露テストに突破できるオレンジの顔料が、ほとんどなかったためだ。
このテストがどのようなものなのかというと、試作の文字盤を浅岡のアトリエの南向きの窓に、半分を黒いテープで覆ったうえで、貼り付ける。その後、夏は約40日間、冬は60日間にわたって太陽光にさらす。テスト終了後、黒いテープを剥がし、文字盤の半分それぞれに色の違いが出ていなければ、テストに合格したこととなる。このテストを通過したオレンジは、センレッドと朱色のみ。今回リリースされた新作モデルは、彼がようやく見つけた「退色のない鮮やかなオレンジ文字盤」なのだ。
購入方法
前述の通り、本作は東京のKurono Tokyo青山サロンおよび中国の上海サロンのみで販売される。販売スタートは2025年8月22日(金)、両店舗のオープン時間となる、午前11時(各国のタイムゾーンに順ずる)からだ。
来店予約は不要だが、購入はひとりにつき1点のみに制限されている。また、購入にはKuronoアカウントへの登録が必要である。新規ユーザーは、店頭または登録フォーム(https://kuronotokyo.com/account/register)から登録しよう。なお、数量限定生産のため、完売後の再販は予定されていない。
実機展示はすでに両サロンで始まっているので、気になる読者は足を運んでみてはいかがだろうか。
Kurono Tokyo 青山サロン
住所:〒107-0061 東京都港区北青山2丁目10−22
TEL:03-6823-8358
営業時間:午前11時~午後7時(日曜、祝日定休)
Kurono Tokyo 上海サロン
住所:No.667-1, Weihai Road, Jing'an District,Shanghai,200041
TEL:021-6380-9768
営業時間:午前11時~午後8時(日曜定休)