ユニバーサル・ジュネーブの名機「コンパックス」が、特別仕様で限定復活

2025.11.08

ユニバーサル・ジュネーブより、新作「トリビュート・トゥ・コンパックス」が発表された。本作は1960年代の手巻き式クロノグラフ「コンパックス」を復刻したモデルであり、3本組2セットのみが販売される。ムーブメントは、当時のものをレストアして搭載している。


現代によみがえるクロノグラフの名機、「コンパックス」

 2023年にブライトリングの傘下に収まったユニバーサル・ジュネーブ。2024年には「ポールルーター」を発表し、名実ともに名門ブランドの復活を果たした。そんな同社より、新作クロノグラフウォッチが発表された。全部で6種類のバリエーションが存在し、3本組2セットの「トリビュート・トゥ・コンパックス」として限定販売される。

ユニバーサル・ジュネーブ トリビュート・トゥ・コンパックス

ユニバーサル・ジュネーブ「トリビュート・トゥ・コンパックス」(左から)Ref.JU281121A1X1、Ref.RU281121B1X1、Ref.RU281121Q1X1
1960年代の「コンパックス」を現代に復刻したモデル。コンパクトな36mmケースを採用している。手巻き(Cal.281)。1万8000振動/時。パワーリザーブ約36時間。18KWGまたは18KRGケース(直径36mm、厚さ12.67mm)。5気圧防水。世界限定各1本(3種セット販売)。要価格問い合わせ。

ユニバーサル・ジュネーブ トリビュート・トゥ・コンパックス

ユニバーサル・ジュネーブ「トリビュート・トゥ・コンパックス」(左から)Ref.JU281121B1X1、Ref.RU281121A1X1、Ref.JU281121C1X1
往年の手巻きクロノグラフとしての魅力を備えた新作。ムーブメントは、オリジナルと同じCal.281をレストアしたものを搭載している。手巻き(Cal.281)。1万8000振動/時。パワーリザーブ約36時間。18KWGまたは18KRGケース(直径36mm、厚さ12.67mm)。5気圧防水。世界限定各1本(3種セット販売)。要価格問い合わせ。

 本作は、1960年代に同社が発売した「コンパックス」を復刻したモデルである。オリジナルは「ニーナ」という愛称で親しまれているが、これは当時のチャンピオンドライバーであるヨッヘン・リントの妻ニーナを由来とするものだ。彼女はコンパックスを愛用し、ヨッヘン・リントのラップタイムを計測していたという。本作は、ニーナ・リントのアイコンにもなったブンドストラップを装着したスタイルで復刻されている。

コンパックスに「ニーナ」の異名を与えるきっかけとなった、ニーナ・リント。夫であるヨッヘン・リントからプレゼントされたコンパックスにブンドストラップを組み合わせ、愛用していた。

ユニバーサル・ジュネーブ トリビュート・トゥ・コンパックス

オリジナルのコンパックス。ユニバーサル・ジュネーブを象徴する名機であり、今なお世界中のコレクターからの人気も高い。

 ダイアルのカラーは、ホワイト、ブラック、ブラウン、ブルー。いずれもグラン・フー エナメルを採用しており、その艶やかな質感を楽しむことができる。バーインデックスと太くはっきりとした時分針、そしてアクセントにもなっている赤い秒針が組み合わされている。ベゼルにはアルミニウム製のタキメータースケールが配され、クロノグラフを起動することによって速度を計測することが可能だ。

 スラリとした上品なプロポーションのケースは、18Kホワイトゴールドまたは18Kレッドゴールド製。現行モデルとしては珍しく、直径36mmというコンパクトなサイズであることも魅力だ。クラシカルなポンプ型プッシャーと大型のリュウズが備わっている。

 本作のムーブメントには、当時のコンパックスに搭載されていた手巻き式クロノグラフCal.281を修復、再生したものが採用されている。外装のデザインだけではなく、ムーブメントからもユニバーサル・ジュネーブの歴史を感じることができるのだ。

 日本人革職人である細井聡氏の手掛けたブンドストラップが装着されていることも、本作の特徴である。細井氏は2015年にフランス国家最優秀職人「Meilleur Ouvrier de France」の称号を得た職人であり、本作のブンドストラップも軍用由来であることを忘れてしまうような上質な逸品に仕上がっている。

ユニバーサル・ジュネーブ トリビュート・トゥ・コンパックス

本作のストラップを手掛けた細井聡氏。パリのアトリエで製作活動を行う日本人革職人だ。


Contact info: https://www.universalgeneve.com/


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